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番外編SS
ハッピーバースデー
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「ね、気になってたんだけど、そのぬいぐるみどうしたの?今人気のやつだよね?」
ゴールデンウィークも終わった、ある日の自主学習の時間、風にそう尋ねられた。
樹は机の上に置いてあったぬいぐるみを掴む。
「あぁこれ?かっちゃんにゲームセンターで取ってもらったー」
「えー、じゃあ結構お金かかったんじゃない?」
「ううん、500円」
「えー、すごいー。僕、この前の休みにリサイクルショップに行ったんだけどそれ、2000円位だったよ?」
「そんなにするの?」
樹の言葉に風は首を振る。
「ううん、それは安いほうだよ。フリマアプリとかはもっと高いもん」
「転売かー」
「やってない人からしたら迷惑だよね」
それは今、問題視されている事案だ。
樹は無意識にぬいぐるみを撫でていた。
「風はアニメとか見る?」
「うん、今度好きなアニメのフィギュアがプライズゲームで出るらしくて、絶対欲しいんだよね。挑戦するためにお小遣い貯めてるよ」
「わ、それなら今度の休み、三人でゲームセンター行こうよ!」
「うん!行く!楽しみだなぁ」
風が嬉しそうに笑ってくれて樹も嬉しくなった。
✣✣✣
「ってことがあってね」
克樹に昨晩、風とした話をすると、克樹が突然スマートフォンを弄りだす。
「かっちゃん?急にどしたの?」
「や、確か風って4月が誕生日とか言ってて。スマホのカレンダーにメモっておいたんだよね。疾風は5月でさ」
「え…そうだったんだ?じゃあもう誕生日終わってる…?わー、なんで言ってくれないんだよ!」
「ごめんって。それなら、今度4人で出掛けてみない?」
克樹の提案に樹は嬉しくなった。
オーディションの為にお互いを知るのは大事だと最近常に思っている。
「俺達二人で風と疾風を祝おうよ!」
「うん!する!」
あくまで、ただ遊びに行くとだけ風と疾風に報せて、二人は誕生日祝いをするために、セッティングを始めた。
もちろんお金はそれなりにかかるので、遊びに行くのは少し先を予定している。
風も疾風も楽しみにしていると言ってくれた。
夢プロ内では簡単な短期アルバイトも出来る。
食堂の清掃や調理補助、図書室の蔵書整理や点検等だ。
克樹は食堂のバイト、樹は図書室で空いた時間に働き始めた。
もちろん、毎日の授業やオーディションに向けての準備も疎かに出来ない。
「かっちゃん、もうすぐ給料日だね!」
「うん、楽しみだね」
受験勉強の時もこうしてお互いに励ましあった。忙しいのにもだんだん慣れてきたので、空いている時間に勉強も出来る。
もうすぐ中間考査がある。
赤点は絶対に避けなければならない。樹は図書室内で課題をしていた。そこに克樹が現れる。
「いっくん、ケーキの注文完了」
克樹に小声で囁かれて、樹は頷いた。
自分達が出来る事は全て完了した。
「次の日曜日、楽しみだね!」
「うん」
当日が楽しみだ。
樹は気を引き締め直した。まずは今週に控えている中間考査が先だ。
ゴールデンウィークも終わった、ある日の自主学習の時間、風にそう尋ねられた。
樹は机の上に置いてあったぬいぐるみを掴む。
「あぁこれ?かっちゃんにゲームセンターで取ってもらったー」
「えー、じゃあ結構お金かかったんじゃない?」
「ううん、500円」
「えー、すごいー。僕、この前の休みにリサイクルショップに行ったんだけどそれ、2000円位だったよ?」
「そんなにするの?」
樹の言葉に風は首を振る。
「ううん、それは安いほうだよ。フリマアプリとかはもっと高いもん」
「転売かー」
「やってない人からしたら迷惑だよね」
それは今、問題視されている事案だ。
樹は無意識にぬいぐるみを撫でていた。
「風はアニメとか見る?」
「うん、今度好きなアニメのフィギュアがプライズゲームで出るらしくて、絶対欲しいんだよね。挑戦するためにお小遣い貯めてるよ」
「わ、それなら今度の休み、三人でゲームセンター行こうよ!」
「うん!行く!楽しみだなぁ」
風が嬉しそうに笑ってくれて樹も嬉しくなった。
✣✣✣
「ってことがあってね」
克樹に昨晩、風とした話をすると、克樹が突然スマートフォンを弄りだす。
「かっちゃん?急にどしたの?」
「や、確か風って4月が誕生日とか言ってて。スマホのカレンダーにメモっておいたんだよね。疾風は5月でさ」
「え…そうだったんだ?じゃあもう誕生日終わってる…?わー、なんで言ってくれないんだよ!」
「ごめんって。それなら、今度4人で出掛けてみない?」
克樹の提案に樹は嬉しくなった。
オーディションの為にお互いを知るのは大事だと最近常に思っている。
「俺達二人で風と疾風を祝おうよ!」
「うん!する!」
あくまで、ただ遊びに行くとだけ風と疾風に報せて、二人は誕生日祝いをするために、セッティングを始めた。
もちろんお金はそれなりにかかるので、遊びに行くのは少し先を予定している。
風も疾風も楽しみにしていると言ってくれた。
夢プロ内では簡単な短期アルバイトも出来る。
食堂の清掃や調理補助、図書室の蔵書整理や点検等だ。
克樹は食堂のバイト、樹は図書室で空いた時間に働き始めた。
もちろん、毎日の授業やオーディションに向けての準備も疎かに出来ない。
「かっちゃん、もうすぐ給料日だね!」
「うん、楽しみだね」
受験勉強の時もこうしてお互いに励ましあった。忙しいのにもだんだん慣れてきたので、空いている時間に勉強も出来る。
もうすぐ中間考査がある。
赤点は絶対に避けなければならない。樹は図書室内で課題をしていた。そこに克樹が現れる。
「いっくん、ケーキの注文完了」
克樹に小声で囁かれて、樹は頷いた。
自分達が出来る事は全て完了した。
「次の日曜日、楽しみだね!」
「うん」
当日が楽しみだ。
樹は気を引き締め直した。まずは今週に控えている中間考査が先だ。
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