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パン屋・リフィールその後
スバル・学校とアルバイトと③
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「兄ちゃん、バイトどう?」
その日の夜、スバルは学校から出た課題の残りをやっつけていた。学校から出た宿題は絶対にこなす、という約束のもとスバルはバイトをしている。オリオはもう寝る支度を終えたらしい。
「うん。ヒメ兄ちゃん厳しい」
思わず笑ってしまうスバルである。今日も洗い場でずっと洗い方を教わった。ヒメリは何度もやり方を教えてくれた。スバルが迷うとメモを見るようにと指摘された。
「スバル兄ちゃん、楽しそう。いいな」
「オリオもその内出来るよ」
「そうかな?」
「そうだよ。オリオは俺なんかより要領いいし」
「スバル兄ちゃんが全部教えてくれたんじゃん」
「そうだっけ?」
「そうだよ」
オリオがスバルの対面にやってきて座る。スバルはオリオに顔を寄せた。
「ね、オリオ?」
「分かってる。お父さんのことだよね?」
この弟は本当に察しがいい。スバルとオリオはとても仲がいい。二人だけの秘密の話をするなんてよくあることだ。
「オリオは父さんを赦せる?ヒメ兄ちゃんはフリでもいいって言ったよね」
「分かんないよ。だって俺、お父さんが怒鳴ってるところしか思い出せない」
オリオの悲しい記憶は、スバルも共有している。こんな時、お互いの存在があったことを嬉しく思う。一人きりだったらとっくに押し潰されていた。
「もう最期になるかもって」
「うん。俺、どうするか考えてみる。兄ちゃん、課題頑張れ」
「ありがとう、オリオ。おやすみ」
「おやすみ」
スバルはオリオの優しい気持ちを大事に胸にしまった。時計を見るともう22時に近い。スバルは慌てて課題を進めた。
✣✣✣
「え!スバルっち、もう働いてるの?」
次の日、学校で職業体験についてのオリエンテーションがあった。
どんな仕事があるのか、どんな仕事が向いているのかという適性検査を受けたのだ。
結果を見ながら班に分かれてディスカッションをしている時に、スバルはヒメリの手伝いをしていることを少しだがみんなに話した。
「本当にお手伝いなんだ。ただ洗い物をしてるだけだよ」
スバルがあわあわしながら言うと、ナオトが首を横に振る。
「洗い物なんて自分からやりたいって思わないし」
「そうだね」
「本当にそう」
ナオトの言葉に同じ班のクラスメイトたちが頷く。
「すごいよ、スバルっち!」
ぱちぱちと皆から手を叩かれスバルは困ってしまった。
「家庭環境が違うと、そういう面でも違いが出てくるのね」
ヒメナが楽しそうに言う。彼女は出会った当初より髪の毛が伸び、ヒメリによく似ていると思うことが増えた。彼女もヒメリと同じ赤毛だ。何故今まで気付かなかったのかとスバルはずっと思っていた。
「あー、ヒメナには公務があるもんね。もう働いてるのか」
「まぁそれも仕事だけど、何かを作る仕事、あたしもやってみたい」
ヒメナがスバルを見つめて笑いかけてくる。
「スバル、あたしの職業体験、付き合ってくれるわよね?」
「へ?あ、うん…ん?」
「それなら俺たちの班は、ベーカリー・リフィールでの職業体験だな!」
そこからトントンと気持ちいいくらい話が進みリフィールでの体験が決まったのだった。
ヒメリもクロードも職業体験を楽しみにしてくれているようだ。
スバルは学校から帰る支度をしていた。教室には何人か生徒が残り談笑している。
「スバル」
「ヒメナ、どうしたの?」
す、と現れたのはヒメナだ。
「もうすぐカウンセリングよね?大丈夫?」
スバルはヒメナとナオトの二人にはカウンセリングを受けていることを話していた。
そして、カウンセリングを受けると動けなくなってしまうことも。
「うん、少しずつだけど苦しいの取れてきてる。多分前より動けるよ」
「スバルには分かってるのね」
ヒメナが少しだが表情を緩ませた。どうやら相当心配をかけてしまったらしい。
「ヒメナ、リフィールに来たらいっぱいクッキーを食べていって。俺、美味しく焼けるようになったんだ」
「うん、楽しみにしてる」
ヒメナが笑ってくれてスバルは嬉しかった。
その日の夜、スバルは学校から出た課題の残りをやっつけていた。学校から出た宿題は絶対にこなす、という約束のもとスバルはバイトをしている。オリオはもう寝る支度を終えたらしい。
「うん。ヒメ兄ちゃん厳しい」
思わず笑ってしまうスバルである。今日も洗い場でずっと洗い方を教わった。ヒメリは何度もやり方を教えてくれた。スバルが迷うとメモを見るようにと指摘された。
「スバル兄ちゃん、楽しそう。いいな」
「オリオもその内出来るよ」
「そうかな?」
「そうだよ。オリオは俺なんかより要領いいし」
「スバル兄ちゃんが全部教えてくれたんじゃん」
「そうだっけ?」
「そうだよ」
オリオがスバルの対面にやってきて座る。スバルはオリオに顔を寄せた。
「ね、オリオ?」
「分かってる。お父さんのことだよね?」
この弟は本当に察しがいい。スバルとオリオはとても仲がいい。二人だけの秘密の話をするなんてよくあることだ。
「オリオは父さんを赦せる?ヒメ兄ちゃんはフリでもいいって言ったよね」
「分かんないよ。だって俺、お父さんが怒鳴ってるところしか思い出せない」
オリオの悲しい記憶は、スバルも共有している。こんな時、お互いの存在があったことを嬉しく思う。一人きりだったらとっくに押し潰されていた。
「もう最期になるかもって」
「うん。俺、どうするか考えてみる。兄ちゃん、課題頑張れ」
「ありがとう、オリオ。おやすみ」
「おやすみ」
スバルはオリオの優しい気持ちを大事に胸にしまった。時計を見るともう22時に近い。スバルは慌てて課題を進めた。
✣✣✣
「え!スバルっち、もう働いてるの?」
次の日、学校で職業体験についてのオリエンテーションがあった。
どんな仕事があるのか、どんな仕事が向いているのかという適性検査を受けたのだ。
結果を見ながら班に分かれてディスカッションをしている時に、スバルはヒメリの手伝いをしていることを少しだがみんなに話した。
「本当にお手伝いなんだ。ただ洗い物をしてるだけだよ」
スバルがあわあわしながら言うと、ナオトが首を横に振る。
「洗い物なんて自分からやりたいって思わないし」
「そうだね」
「本当にそう」
ナオトの言葉に同じ班のクラスメイトたちが頷く。
「すごいよ、スバルっち!」
ぱちぱちと皆から手を叩かれスバルは困ってしまった。
「家庭環境が違うと、そういう面でも違いが出てくるのね」
ヒメナが楽しそうに言う。彼女は出会った当初より髪の毛が伸び、ヒメリによく似ていると思うことが増えた。彼女もヒメリと同じ赤毛だ。何故今まで気付かなかったのかとスバルはずっと思っていた。
「あー、ヒメナには公務があるもんね。もう働いてるのか」
「まぁそれも仕事だけど、何かを作る仕事、あたしもやってみたい」
ヒメナがスバルを見つめて笑いかけてくる。
「スバル、あたしの職業体験、付き合ってくれるわよね?」
「へ?あ、うん…ん?」
「それなら俺たちの班は、ベーカリー・リフィールでの職業体験だな!」
そこからトントンと気持ちいいくらい話が進みリフィールでの体験が決まったのだった。
ヒメリもクロードも職業体験を楽しみにしてくれているようだ。
スバルは学校から帰る支度をしていた。教室には何人か生徒が残り談笑している。
「スバル」
「ヒメナ、どうしたの?」
す、と現れたのはヒメナだ。
「もうすぐカウンセリングよね?大丈夫?」
スバルはヒメナとナオトの二人にはカウンセリングを受けていることを話していた。
そして、カウンセリングを受けると動けなくなってしまうことも。
「うん、少しずつだけど苦しいの取れてきてる。多分前より動けるよ」
「スバルには分かってるのね」
ヒメナが少しだが表情を緩ませた。どうやら相当心配をかけてしまったらしい。
「ヒメナ、リフィールに来たらいっぱいクッキーを食べていって。俺、美味しく焼けるようになったんだ」
「うん、楽しみにしてる」
ヒメナが笑ってくれてスバルは嬉しかった。
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