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【番外編】そこにある、確かなもの。
5. -ルークside- ③ *
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「……ユイ?」
ゆらりと上体を起こしたユイはナカから俺のモノを抜き、愕然としたような表情で夜明け色の瞳からはらはらと涙を落としている。
「!?…っ、どうしたの?痛かった!?」
ユイは何も答えず、小指に嵌めた<生命の環>を掴み、徐に外そうとした。俺はその手を慌てて止め、身体を反転させてユイを組み敷いた。
「ユイ!今外したらっ…」
「…ご…ごめんなさっ…っ。でも…僕には…、これを着ける…資格なんてっ」
ユイの涙は一向に止まる気配がなく、目元を手の甲で隠しながらぽつりぽつりと言葉を吐き出した。
「僕…僕、最低だ…。…子どもができれば、ルークは…どこにも逃げられない。僕から…離れられないって……子どもを…、君を縛る道具みたいに…っ。そんな汚いこと、考えてる僕が、いい親に、なんて…っ」
……ユイが、子どもがほしいと思ったのは、俺を縛るため?
そんなの………、最高じゃないか。
「…でもっ、お客さんには…簡単に触れられるし、さっきだって…。だから、いつかまた、ルークは僕じゃない誰かのところに、行っちゃうんじゃないかって…不安で…っ」
さっき?もしかして、店先であの令嬢が抱きついてきた時のことを言っているのか?
不本意でも客だから仕方ないと、気安く触らせていたのが良くなかった。それに、あんなところをユイに見せてしまったのは俺の落ち度だ。まずはあの令嬢が二度と店に来れないよう、早急に処理しなければ。
それにしても、ユイがこんな不安な気持ちを口にするなんて……。
「ユイは、子どもで俺を縛ろうと思うほど、俺を好きでいてくれてるんだね」
「……っ、ぅん」
「ありがとう。ユイの愛情を感じられて、俺はすごく嬉しい。大丈夫。ユイは汚くなんてないよ」
俺は涙を流すユイに優しく囁いた。
「俺がユイから離れるなんて、そんなことあり得ない。ユイは俺のすべてだ。ユイが望むなら、なんだって叶えてあげる───」
───だから、もっと曝け出して。
「……ルークは僕のものだ。だから、誰にも触らせないで……、僕だけを見て…っ」
───もっと、もっとだ。
「僕以外の人に近づかないで。優しくしないで───」
ユイが見せる嫉妬と独占欲に悦びが湧き上がり、自身がまた昂ってきた。
目元から手を退けてようやく顔を見せたかと思うと、瞳を潤ませたユイは俺の首元に手を回し、ゆっくり唇を動かした。
「───早く、僕を孕ませて……」
血が熱くなって逆流しているかのように、全身をざわつかせた。心臓が飛び出しそうなくらい内側から胸を叩き、俺の全てがユイを求めていた。
組み敷いたユイの足を持ち上げて半ば強引にナカに挿入り、淫靡な音を部屋中に響かせながらユイのナカを激しく犯した。
「あぁんっ…!ルークっ、もっ、と…っ…めちゃ、くちゃに…してっ」
ユイは悶えながら涙を零したが、そこにはさっきまでの悲痛な感情はもうなかった。
「愛してる。っ、ユイは、俺のものだ。誰にも、渡さない…っ」
「…んぅ、れ…しぃ…っ。はっ、んっ…あぁっ。ぉ…か、しく、なり…そうっ」
あまりの艶声と甘美な言葉に、俺の方がおかしくなりそうだ。蕩けながら啼くユイの姿と、熱を帯びて締めつけてくるナカが、気持ちよすぎて堪らない。
俺の下で艶めかしく喘ぐ美しい人を、早く孕ませたい。
興奮を抑えられず抽挿の速度を上げると、溜まっていた俺の熱が早く外に出ようともがいているのを感じる。
「っあぁ…イくっ!イっちゃう…っ!」
「…くっ、ユイっ…!奥に…っ」
「う、んっ。ルー、クっ、ちょう…だいっ───んんぁっっ!」
腰を掴んだ手に力を込めて突き上げると、膨れ上がった快感がユイの最奥で一気に弾けた。ナカを搔き乱されたユイも快感が極まったようで、白濁を散らし、身体を震わせながら足を俺の腰に絡ませてきた。触れた部分からユイの鼓動が伝わってきて、愛おしさが溢れてくる。
息を乱す俺の耳元で、ユイがぽつりと呟くのが聞こえた。
「はぁっ、はぁ…愛してる。…もっと、…壊れるくらい、僕を縛って…」
「縛り続けるよ…。この身が滅んだ後も、ずっと……」
囁いた俺の言葉は、意識を手放したユイの耳に届くことなく、甘い熱が漂う空気に溶けて消えていった。
互いに激しく求め合いながら心の内を吐露した翌朝、ユイは発熱して寝込んでしまった。これも身体の変化による影響かもしれない。
薬や軽食を準備して寝室に戻ると、目を覚ましていたユイが昨夜のことを気まずそうに謝ってきた。だが、俺は謝罪を受けるようなことはされていないし、むしろたくさんのものをもらった。
「ねぇ、ユイ。これだけは言わせて───」
ユイが抱える不安は、昨夜の言葉だけでは取り除けていないだろう。だから俺は、月並みな言葉かもしれないが子供に対する本心を伝えた。
すると、俺をじっと見つめていた夜明け色の瞳から、一筋の涙が零れた。明星のようなきれいな涙に見惚れて、俺はただそれを拭うことしかできなかったが、ユイは何も言わず柔らかく微笑んでくれた。
この一件以降、これ以上ユイに不安な思いをしてほしくなくて、俺は気持ちが伝わるよう今まで以上に大切に抱いた。それが伝わったのか、ユイは俺を包み込むように全て受け入れてくれた。そしてユイは、どうやら身体の変化してから感度が上がったらしい。服越しで少し触れるだけで、ビクリと身体を震わせながら艶声をあげるから、俺も自制するのが大変だった。
それから2ヵ月後、ユイの体調不良が続いて医術院を訪れた時、医術師から妊娠が告げられた。それを聞いたユイは、目に喜びの涙を浮かべて喜んでいた。
そんなユイと、俺たち二人の想いが形となったことに、俺はこれ以上ない愛しさを感じた。
「ルークにそっくりな子が産まれてくるといいな」
「俺はユイにそっくりな子がいい」
「ふふっ。どっちに似た子がきてくれるか、楽しみだね」
そんな話をしていた俺たちが、ユイの身体に宿った命が二つであることを知るのは、もう少し先の話になる。
ゆらりと上体を起こしたユイはナカから俺のモノを抜き、愕然としたような表情で夜明け色の瞳からはらはらと涙を落としている。
「!?…っ、どうしたの?痛かった!?」
ユイは何も答えず、小指に嵌めた<生命の環>を掴み、徐に外そうとした。俺はその手を慌てて止め、身体を反転させてユイを組み敷いた。
「ユイ!今外したらっ…」
「…ご…ごめんなさっ…っ。でも…僕には…、これを着ける…資格なんてっ」
ユイの涙は一向に止まる気配がなく、目元を手の甲で隠しながらぽつりぽつりと言葉を吐き出した。
「僕…僕、最低だ…。…子どもができれば、ルークは…どこにも逃げられない。僕から…離れられないって……子どもを…、君を縛る道具みたいに…っ。そんな汚いこと、考えてる僕が、いい親に、なんて…っ」
……ユイが、子どもがほしいと思ったのは、俺を縛るため?
そんなの………、最高じゃないか。
「…でもっ、お客さんには…簡単に触れられるし、さっきだって…。だから、いつかまた、ルークは僕じゃない誰かのところに、行っちゃうんじゃないかって…不安で…っ」
さっき?もしかして、店先であの令嬢が抱きついてきた時のことを言っているのか?
不本意でも客だから仕方ないと、気安く触らせていたのが良くなかった。それに、あんなところをユイに見せてしまったのは俺の落ち度だ。まずはあの令嬢が二度と店に来れないよう、早急に処理しなければ。
それにしても、ユイがこんな不安な気持ちを口にするなんて……。
「ユイは、子どもで俺を縛ろうと思うほど、俺を好きでいてくれてるんだね」
「……っ、ぅん」
「ありがとう。ユイの愛情を感じられて、俺はすごく嬉しい。大丈夫。ユイは汚くなんてないよ」
俺は涙を流すユイに優しく囁いた。
「俺がユイから離れるなんて、そんなことあり得ない。ユイは俺のすべてだ。ユイが望むなら、なんだって叶えてあげる───」
───だから、もっと曝け出して。
「……ルークは僕のものだ。だから、誰にも触らせないで……、僕だけを見て…っ」
───もっと、もっとだ。
「僕以外の人に近づかないで。優しくしないで───」
ユイが見せる嫉妬と独占欲に悦びが湧き上がり、自身がまた昂ってきた。
目元から手を退けてようやく顔を見せたかと思うと、瞳を潤ませたユイは俺の首元に手を回し、ゆっくり唇を動かした。
「───早く、僕を孕ませて……」
血が熱くなって逆流しているかのように、全身をざわつかせた。心臓が飛び出しそうなくらい内側から胸を叩き、俺の全てがユイを求めていた。
組み敷いたユイの足を持ち上げて半ば強引にナカに挿入り、淫靡な音を部屋中に響かせながらユイのナカを激しく犯した。
「あぁんっ…!ルークっ、もっ、と…っ…めちゃ、くちゃに…してっ」
ユイは悶えながら涙を零したが、そこにはさっきまでの悲痛な感情はもうなかった。
「愛してる。っ、ユイは、俺のものだ。誰にも、渡さない…っ」
「…んぅ、れ…しぃ…っ。はっ、んっ…あぁっ。ぉ…か、しく、なり…そうっ」
あまりの艶声と甘美な言葉に、俺の方がおかしくなりそうだ。蕩けながら啼くユイの姿と、熱を帯びて締めつけてくるナカが、気持ちよすぎて堪らない。
俺の下で艶めかしく喘ぐ美しい人を、早く孕ませたい。
興奮を抑えられず抽挿の速度を上げると、溜まっていた俺の熱が早く外に出ようともがいているのを感じる。
「っあぁ…イくっ!イっちゃう…っ!」
「…くっ、ユイっ…!奥に…っ」
「う、んっ。ルー、クっ、ちょう…だいっ───んんぁっっ!」
腰を掴んだ手に力を込めて突き上げると、膨れ上がった快感がユイの最奥で一気に弾けた。ナカを搔き乱されたユイも快感が極まったようで、白濁を散らし、身体を震わせながら足を俺の腰に絡ませてきた。触れた部分からユイの鼓動が伝わってきて、愛おしさが溢れてくる。
息を乱す俺の耳元で、ユイがぽつりと呟くのが聞こえた。
「はぁっ、はぁ…愛してる。…もっと、…壊れるくらい、僕を縛って…」
「縛り続けるよ…。この身が滅んだ後も、ずっと……」
囁いた俺の言葉は、意識を手放したユイの耳に届くことなく、甘い熱が漂う空気に溶けて消えていった。
互いに激しく求め合いながら心の内を吐露した翌朝、ユイは発熱して寝込んでしまった。これも身体の変化による影響かもしれない。
薬や軽食を準備して寝室に戻ると、目を覚ましていたユイが昨夜のことを気まずそうに謝ってきた。だが、俺は謝罪を受けるようなことはされていないし、むしろたくさんのものをもらった。
「ねぇ、ユイ。これだけは言わせて───」
ユイが抱える不安は、昨夜の言葉だけでは取り除けていないだろう。だから俺は、月並みな言葉かもしれないが子供に対する本心を伝えた。
すると、俺をじっと見つめていた夜明け色の瞳から、一筋の涙が零れた。明星のようなきれいな涙に見惚れて、俺はただそれを拭うことしかできなかったが、ユイは何も言わず柔らかく微笑んでくれた。
この一件以降、これ以上ユイに不安な思いをしてほしくなくて、俺は気持ちが伝わるよう今まで以上に大切に抱いた。それが伝わったのか、ユイは俺を包み込むように全て受け入れてくれた。そしてユイは、どうやら身体の変化してから感度が上がったらしい。服越しで少し触れるだけで、ビクリと身体を震わせながら艶声をあげるから、俺も自制するのが大変だった。
それから2ヵ月後、ユイの体調不良が続いて医術院を訪れた時、医術師から妊娠が告げられた。それを聞いたユイは、目に喜びの涙を浮かべて喜んでいた。
そんなユイと、俺たち二人の想いが形となったことに、俺はこれ以上ない愛しさを感じた。
「ルークにそっくりな子が産まれてくるといいな」
「俺はユイにそっくりな子がいい」
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