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第一章
36 -ルークside- ⑫ *
しおりを挟む「…ふぅ…ん……はぁ…」
情事の時のユイは声がとても官能的で、聞けば聞くほど理性が働かなくなる。甘い刺激を与えればそれに呼応するように声を上げ、俺の思考力を低下させる。それが分かっているのに、もっと啼かせたい、声を聞きたいと思ってしまう。
性感帯には触れず、焦らしながら肌に手を這わせて、次はどんな声を上げるのかと反応を見る。
「…っ、ルーク……」
「ん…?どうしたの…?」
「…っもう、いじわるしないでっ…」
「じゃあ…、どうしてほしいのか言って?」
ユイが恨めしそうな視線を送ったかと思ったら、妖しく微笑んで俺の顔を引き寄せ、耳元でゆっくり囁いてきた。
「…もっと、きもちよくなりたい……。……おねがい…ルーク」
体中を巡る血が一瞬で沸騰したかのように、全身が熱くなった。そう感じるくらい、ユイの言葉には破壊力があった。調子に乗り過ぎたことを後悔しつつ、俺は自身をユイのモノに擦りつけながら、胸の二つの頂の片方を捏ね、もう片方を舌先で転がした。
「んんっ…、あっ……ルークっ」
舌先で刺激を与えながらズボンを脱がせたら、既に先端から蜜が溢れていて、ユイがいかに感じているのかを表していた。
「ユイ……。ここでも、気持ちよくなろうね…?」
上着から潤滑剤を取り出して、それをユイのモノから後孔に垂れ流し、前を軽く扱いてから後孔の縁をゆっくり撫でた。ユイと触れ合いを始めてから、これまで何度もここには触れている。だから時間をかけなくても、指三本はすんなりナカに吞み込まれるくらいに柔らかくなっていた。
ユイが一番感じるところを難なく見つけ、そこをゆっくり執拗に刺激する。
「あぁんっ…!ルークっ…そこ、だめっ……イっ…!」
「いいよっ…、もっと、よくなって……!」
追い打ちをかけるようにユイのモノを扱いて、更に快楽を与える。その喘ぐ姿が艶めかしくて、もっと溺れさせたくなる。
「ああっ…!…んっ……はぁっ…んんっ…あっ──!」
身体をビクビク震わせながら、ユイは絶頂に達した。とろけた表情と乱れた息、白い肌にぶちまけられた欲の跡が、俺の嗜虐心を殊更に煽る。
…あぁ、今すぐユイのナカに挿入りたい。
挿入って、ナカからユイをぐちゃぐちゃにしたい……。
──…でもダメだ。約束を破って、ユイに失望されたくない。
「ユイっ…。足、ぴったりくっつけてて…っ」
脱力したユイの身体を反転させ、グイっと細い腰を引き寄せた。その時、濡れた後孔がヒクついているのが見え、たまらず自分の滾りをユイのナカに挿れそうになる。その欲求を必死に抑えながら、俺はユイの太腿の隙間にある柔らかい部分に、自身を埋め込んだ。
「ひっ……あっ…あんっ……!ルークぅ…っ」
抽挿を繰り返しているうちに、ユイのモノが反り上がってきたのを感じた。硬くなったユイのモノを再び扱いてやると、ユイは無意識に腰を揺らしていた。挿れないでこんな状態になるなら、本当に繋がったときはどうなるのかと、想像しただけでゾクゾクする。
「っ……はぁ、ルークっ…あっ…ルーク……っ!」
……もっと、もっと俺の名前を呼んで──。
「ユイっ……ユイっ…!」
ユイがどんな顔をしているのか見えないことだけが、残念でならない。でも、ユイがこの瞬間、他の誰でもない俺を求めてくれていることが、ひしひし伝わってきた。
心が通っていることにこの上ない幸福感を感じ、やがて俺たちは同時に達した。
ぐったりしている背中を覆うように抱きしめ、ユイの顔をそっと掬い上げ、深く口づけた。力が抜けてもなお、弱々しく舌を絡めようとしてくるところが、愛おしくてたまらない。
「……これ以上は、俺が大人になってから…だよね?」
とろけた表情で涙を滲ませるユイを見ながら、ちょっと挑発するように言ってみた。
「…そんな顔しているくせに、大人になるまで待てるの?」
ユイもいじわるそうな笑顔を浮かべて言い返してきた。負けん気が強いのは、彼の意外性の1つだ。
「ふふっ…、早く大人になる。だから、待ってて?」
「──うん。待ってる」
その言葉を最後に、ユイは眠りに墜ちた。
俺は眠ったユイの身体を清めて寝間着を着せ、シーツも魔法できれいにした。本当はそこで自室に戻るべきだったが、今夜だけはと一緒のベッドに潜り込んでユイを抱きしめた。
そういえば、今と同じような会話を、どこかで聞いた気がする……。
そんなことを考えながら、ユイの香りに包まれて、徐々に意識を手放した。
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