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「へ、陛下。ちょっと待って」
「ユリカは私が嫌いか?」
悲しげな声で聞いて来るシリウスに友梨香の心が揺れる。
――私はどうなの、本当のところシリウス陛下の事をどう思ってるの?
とにかく、一度冷静になろう。
「陛下、こんな大事なお話を、背中からするなんておかしいですよ。ちゃんと正面から話してくれませんか?」
友梨香に言われて抱きしめていた腕を緩めると、くるりと自分の方へ彼女の身体を向けたシリウス。
「申し訳ない。気持ちばかり焦ってしまった」
少し肩を落としたシリウスのは憂いに満ちた顔で友梨香を見つめてくる。
「いえ、いいんですけど、ちょっと顔が近すぎます!」
シリウスのような美しさを兼ね備えたイケメンの顔が近すぎて、呼吸困難になりそうだ。
「陛下はカモフラージュではなく本当に私の事を好きになったと?」
「ああ、そうだ。ユリカが好きだ」
一度「好きだ」と言葉にしてしまえば、次からは気持ちが溢れだし流れるように素直な言葉が出てくる。
まじまじと見つめられて告げられる言葉に、友梨香は赤面してしまう。
「ユリカはどうなのだ?少しでも私に心を寄せてくれているか?」
「陛下の事は……好きですよ。全く知らない所へ来てしまった私に、最初から優しくしてくれたし。初めて見た時からカッコイイ人だと思っていました」
「そうか!」
「陛下の気持ちもすごく嬉しいけれど、でも、まだお付き合いを始めたばかりで陛下が思ってくれているような気持にまではなっていません」
友梨香からも「好き」という言葉が聞けて喜びに満ちた顔が後に続く言葉で沈んでしまう。そんなシリウスの表情を見て、友梨香は微笑んだ。
「ねぇ、陛下。陛下は私に好きと告白してくれました。それを聞いて、今ちょっと陛下に対してときめいています」
「そうか、ときめいてくれているんだな。うん、嬉しいよユリカ」
「なので、今の自分の気持ちを大切にしていきたいと思っているところです」
シリウスはまた顔を綻ばせると、やさしく友梨香の額に口づける。
「ユリカ、唇にくちづけても良いか?」
――えっ、いきなり口にキスですか!
どうしよう、でも嫌ではない。そう言えばファーストキスは小学時代をインターナショナルスクールで過ごした時に、イギリス人のノア君としたなーなんて突然思い出した。外国人の友達も多くいたのでキスなんか挨拶程度にしか思っていなかった。最後にキスをしたのは……
浮気して別れた丈一郎だよ。
あー、こっちへ来て忘れていた、嫌やなことを思い出してしまった。
ふと、見上げると……陛下の瞳が私のことを見つめ返事を待っている。
元彼のキスを忘れさせて欲しい。そんな気持ちで頷いてしまった。
友梨香の頬に優しく手を添え、シリウスの顔が近づいて来る。
友梨香は静かに瞳を閉じた。
少し冷えて冷たく感じる唇が、友梨香の唇と重なる。
軽く触れただけの唇が離れ、角度を変えてもう一度、今度は食むように何度も繰り返されるキスに友梨香の気持ちは高ぶっていく。
シリウスの舌が友梨香の唇を割って入ってきた。それは歯列をなぞり上顎を擽るように動きだし、舌を絡みとられる。
知らずの内にユリカも口内で動くシリウスの舌に応えるように絡ませていた。
胸がキュンとなり身体が反応する。
陛下はなぜこんなにキスが上手いの?どれだけ数を熟してきたんだろうか。
キスだけでいっちゃいそうだよ。
ああ、これ以上は駄目かも。。。
やっと濃厚なキスから解放され、強く抱きしめられた。
「ごめん、やり過ぎた。ユリカとの口づけは気持ちよすぎる。これ以上続けていたら……自制出来る自信がない」
「陛下……」
「ユリカ、次からは親しみを込めてシリウスと呼んで欲しい」
「でも」
「お願いだ、ユリカ」
「シリウス……様」
「嬉しいよ、ありがとうユリカ。君に好きになってもらえるように努力する」
友梨香はシリウスのキスに欲情してしまった自分が恥ずかしくて、頬を染め俯いてしまう。
「可愛いユリカ。今はここまで我慢する。この扉も君が良いというまで、私の部屋からは開けないと誓う。ユリカが私の事を好きなってくれて、心が決まったらその時は鍵を開けて欲しい」
そう言ってシリウスは二人の部屋を繋ぐ鍵を友梨香の手に握らせた。
「おやすみ。ユリカに気持ちを伝えることが出来て、良かったと思っている。口づけにも応えてくれて嬉しかった。これからは本当の婚約者として接したいと思う」
シリウスはもう一度、友梨香の唇にちゅっとリップ音を立てるキスをして自分の部屋へ戻って行った。
そして扉を閉める前に「鍵は閉めて」 と、ウィンクをして静かに扉を閉じたのだった。
暫く呆然とその場に立ち竦んでいた友梨香だったが、我に返り言われた通りに扉に鍵を掛けてベッドに座り込んだ。
陛下のキスに翻弄された自分が恥ずかしい。
このままではきっと陛下の事を好きになってしまう。
ううん、本当はもうかなり好きになっている。
だけど……
両想いになるという事は何れ結婚するということだ。
シリウスの奥さんになるという事は、友梨香は自分の事を好きになってもらえたという喜びとは裏腹に、大きな不安を抱える事になったのだった。
「ユリカは私が嫌いか?」
悲しげな声で聞いて来るシリウスに友梨香の心が揺れる。
――私はどうなの、本当のところシリウス陛下の事をどう思ってるの?
とにかく、一度冷静になろう。
「陛下、こんな大事なお話を、背中からするなんておかしいですよ。ちゃんと正面から話してくれませんか?」
友梨香に言われて抱きしめていた腕を緩めると、くるりと自分の方へ彼女の身体を向けたシリウス。
「申し訳ない。気持ちばかり焦ってしまった」
少し肩を落としたシリウスのは憂いに満ちた顔で友梨香を見つめてくる。
「いえ、いいんですけど、ちょっと顔が近すぎます!」
シリウスのような美しさを兼ね備えたイケメンの顔が近すぎて、呼吸困難になりそうだ。
「陛下はカモフラージュではなく本当に私の事を好きになったと?」
「ああ、そうだ。ユリカが好きだ」
一度「好きだ」と言葉にしてしまえば、次からは気持ちが溢れだし流れるように素直な言葉が出てくる。
まじまじと見つめられて告げられる言葉に、友梨香は赤面してしまう。
「ユリカはどうなのだ?少しでも私に心を寄せてくれているか?」
「陛下の事は……好きですよ。全く知らない所へ来てしまった私に、最初から優しくしてくれたし。初めて見た時からカッコイイ人だと思っていました」
「そうか!」
「陛下の気持ちもすごく嬉しいけれど、でも、まだお付き合いを始めたばかりで陛下が思ってくれているような気持にまではなっていません」
友梨香からも「好き」という言葉が聞けて喜びに満ちた顔が後に続く言葉で沈んでしまう。そんなシリウスの表情を見て、友梨香は微笑んだ。
「ねぇ、陛下。陛下は私に好きと告白してくれました。それを聞いて、今ちょっと陛下に対してときめいています」
「そうか、ときめいてくれているんだな。うん、嬉しいよユリカ」
「なので、今の自分の気持ちを大切にしていきたいと思っているところです」
シリウスはまた顔を綻ばせると、やさしく友梨香の額に口づける。
「ユリカ、唇にくちづけても良いか?」
――えっ、いきなり口にキスですか!
どうしよう、でも嫌ではない。そう言えばファーストキスは小学時代をインターナショナルスクールで過ごした時に、イギリス人のノア君としたなーなんて突然思い出した。外国人の友達も多くいたのでキスなんか挨拶程度にしか思っていなかった。最後にキスをしたのは……
浮気して別れた丈一郎だよ。
あー、こっちへ来て忘れていた、嫌やなことを思い出してしまった。
ふと、見上げると……陛下の瞳が私のことを見つめ返事を待っている。
元彼のキスを忘れさせて欲しい。そんな気持ちで頷いてしまった。
友梨香の頬に優しく手を添え、シリウスの顔が近づいて来る。
友梨香は静かに瞳を閉じた。
少し冷えて冷たく感じる唇が、友梨香の唇と重なる。
軽く触れただけの唇が離れ、角度を変えてもう一度、今度は食むように何度も繰り返されるキスに友梨香の気持ちは高ぶっていく。
シリウスの舌が友梨香の唇を割って入ってきた。それは歯列をなぞり上顎を擽るように動きだし、舌を絡みとられる。
知らずの内にユリカも口内で動くシリウスの舌に応えるように絡ませていた。
胸がキュンとなり身体が反応する。
陛下はなぜこんなにキスが上手いの?どれだけ数を熟してきたんだろうか。
キスだけでいっちゃいそうだよ。
ああ、これ以上は駄目かも。。。
やっと濃厚なキスから解放され、強く抱きしめられた。
「ごめん、やり過ぎた。ユリカとの口づけは気持ちよすぎる。これ以上続けていたら……自制出来る自信がない」
「陛下……」
「ユリカ、次からは親しみを込めてシリウスと呼んで欲しい」
「でも」
「お願いだ、ユリカ」
「シリウス……様」
「嬉しいよ、ありがとうユリカ。君に好きになってもらえるように努力する」
友梨香はシリウスのキスに欲情してしまった自分が恥ずかしくて、頬を染め俯いてしまう。
「可愛いユリカ。今はここまで我慢する。この扉も君が良いというまで、私の部屋からは開けないと誓う。ユリカが私の事を好きなってくれて、心が決まったらその時は鍵を開けて欲しい」
そう言ってシリウスは二人の部屋を繋ぐ鍵を友梨香の手に握らせた。
「おやすみ。ユリカに気持ちを伝えることが出来て、良かったと思っている。口づけにも応えてくれて嬉しかった。これからは本当の婚約者として接したいと思う」
シリウスはもう一度、友梨香の唇にちゅっとリップ音を立てるキスをして自分の部屋へ戻って行った。
そして扉を閉める前に「鍵は閉めて」 と、ウィンクをして静かに扉を閉じたのだった。
暫く呆然とその場に立ち竦んでいた友梨香だったが、我に返り言われた通りに扉に鍵を掛けてベッドに座り込んだ。
陛下のキスに翻弄された自分が恥ずかしい。
このままではきっと陛下の事を好きになってしまう。
ううん、本当はもうかなり好きになっている。
だけど……
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シリウスの奥さんになるという事は、友梨香は自分の事を好きになってもらえたという喜びとは裏腹に、大きな不安を抱える事になったのだった。
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