M性に目覚めた若かりしころの思い出 その2

kazu106

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第1章

年下の不良女子中学生

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 部活帰りの夜道は、思っていたよりもずっと静かだった。
 空には星がいくつか瞬いていたけれど、街灯はぽつりぽつりとしかなく、足元を照らすには心許ない。

 そのときだった。
 背後から足音が近づいてきて、すぐに声がかかった。

 「ねえ、ちょっと」

 振り返ると、そこには見覚えのない少女が立っていた。
 地元の中学の制服。だけど、その着こなしは明らかに“普通”じゃなかった。
 長いスカートにくしゃっとしたパーマ。眉は細く、目つきは鋭い。
 そして何よりも、背が高い。自分よりも頭ひとつ分ほど。

 ぎらついた睨みつけるような目で、彼女は言った。

 「金、持ってんだろ?」

 声は低く、どこか苛立っているようだった。
 思わず立ち止まったぼくの胸の奥に、ひやりと冷たいものが走る。

 相手は年下の女子。冷静に考えれば、仮に喧嘩になったとしても勝てそうだった。
 けれど...、体が動かなかった。言葉も、出てこなかった。
 自分の足元が、急に重くなったような感覚。

 それを見て、彼女は唇を歪めた。

 「……おまえ、ビビってんのか?」



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