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vsインキュバス(前編)
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エロトラップダンジョンのボスの情報はそう多くない。だが何事にも例外というものがある。
そいつはこのダンジョンに入らない者でも知っているぐらいの圧倒的知名度を誇り、何ならこのダンジョンの象徴とも言える存在だった。
だがまさか、そんな有名人がわざわざ向こうからやって来るとは思わなかった。
「……んふ。百戦錬磨の性豪と聞いていたからどんなマッチョかと思ったら、随分カワイイじゃない」
周囲には甘ったるい香りが漂い頭がぼーっとしてくる。まだ服は着たまま両手には鎖が巻き付き頭上に持ち上げられ、辛うじて爪先が着く状態に吊るされた俺にできることは少ない。
目の前にはそれはそれは整った顔立ちの男が立っていた。彫りが深く鼻筋が通っていて眼は切れ長、薄い唇は美しい弧を描いている。少しだけウェーブのかかった長い金髪はサラサラで、体型もギリシャ彫刻のようにしっかり筋肉の付いた美丈夫だ。テノールボイスは女が聞いたらそれだけで腰砕けになりそうだが、いかんせん口調は独特である。
そして男は何も身に付けていなかった。随分と立派な逸物を堂々とぶら下げているが恥ずかしげな様子は無い。米神からぐるりと大きく捻れた黒い羊角と、よく締まった尻の上部から生える細長い尾、背中に生えた黒い蝙蝠の翼が人間に似て非なる種だと視覚的にも教えてくれる。
性の支配者、インキュバス。
今日も一通りダンジョン探索を終えて帰ろうとした矢先、知らない道に迷い込んだと思ったがそれもこいつの罠だったらしい。
「会えて光栄だわ、今日は思いっきり楽しみましょう」
「……俺の仲間達はどうした?」
「気になる? 別の部屋でサキュバスちゃん達が個別に相手してるわよ」
ああ、終わった。短い付き合いだったが残念だ。
このボスの一番の特徴は獲物を殺さないという点だ。だがそれは生命活動を停止させないという意味であり、その社会的尊厳は綺麗に破壊する。
インキュバスはまず強い催眠魔法で冒険者を捕らえる。俺達が食らったのもそれだ。怪しい人影を見たと思った瞬間には眠気に抗えなかった。
そして獲物を住処まで運ぶと監禁し、ありとあらゆる快楽を与える。その間食事等は普通に与えられ、自死や狂死しないよう徹底的に管理されるそうだ。その際大勢従えている女性型のサキュバスが身の回りの世話や調教の手伝いを行なっているらしい。
男なら散々精を搾り取られ、女なら確実に孕むまで犯された後、気紛れにダンジョンの入り口で解放する。期間は数週間から数ヶ月と非常にまちまちだが帰れるだけマシと言えるかは少々判断が難しい。
というのも下腹部にインキュバスのお手付きを示す淫紋の刻まれた者はその後真っ当に生きられない。数時間毎に抗えない性衝動が襲い、誰彼構わずセックスすることしか考えられなくなるのだ。こうなるともう男娼や娼婦になるしかない。
何故こんなことをするかは定かではないが、帰還者が比較的多いだけあってどのような責め苦をするかも話は出回っている。よっぽど短時間で救出しなければ到底耐えられるものではないし、感覚遮断の魔法は見えている範囲にしか届かないから仲間はもう救えないと早々に切り捨てた。非情だがダンジョンではそんなシビアさが時には必要になる。
そして同時に、正直俺はほんの少しワクワクしていた。
一見まともな振りをしているが、どうせ俺はもう既に飢えを持て余している。この魔物がそれを満たしてくれるのかという期待があったのだ。
「……んふ、何処からでも来いって顔してるわね。でもダぁメ。アナタが面白い魔法を使えることは知ってるわ。《性感遮断》だったかしら?」
「なっ……!」
「ねぇ、ちょっとした勝負をしましょうよ。アナタとアタシ、相手を早く射精させた方の勝ち。アナタが勝ったらその時点で返してあげるわ。でもアタシが勝ったらアナタは一生ここで飼われる……どう?」
俺の魔法を知っていることも驚きだが、その提案に俺は眼を丸くする。
情報収集しているという魔物にしては高い知性は厄介だが、今の俺には感覚遮断魔法だけでなく新スキルがある。上手くやれば魔力切れを起こさずに魔法を継続し続けることも可能だろう。
ここに連れ込まれた時点でほぼ人生終わりと思っていたからワンチャンがあるだけでも期待は持てる。極上の快楽と言われるインキュバスやサキュバスとのプレイを思いっきり楽しめないのは残念だが一応生存優先でいこう。
「いいぜ。ノった」
「素敵ね、自信がある男は好きよ。その強気な顔が段々とぐずぐずになっていくの、とても唆るもの……♡」
「《性感遮断》!《触覚遮断》!」
あっぶね、もう始まってた。
インキュバスの手が俺の股間を服の上から揉み始める前に素早く魔法を発動させる。とりあえずこれを維持していれば勝負に負けることは無いはずだ。
「あら、もう魔法を使ったの? 堅実なのね」
「お前こそ、手で触るだけとかねぇよな? こっちはできることが限られてんだ、チンコ擦り付けるぐらいしてくれよ」
「自分の立場をわかっていないのかしら? その不利な状況を踏まえて勝負を受けたものと思っていたけれど。それにアタシは無粋なことはしたくないだけ。……そう焦らないで、じっくり楽しみましょう?」
インキュバスは俺の背後に回って耳元で甘ったるく囁いてくる。そして後ろから抱えるように上半身と下半身にそれぞれ手を這わせた。同時に耳を軽く食んだり耳に舌を這わせているらしい。触覚はほとんど無いが音で何となく察せられる。
もっと魔法やら何やらでバンバン狂わせてくるのかと思ったがそんなこともないらしい。入念な愛撫と彼から漂う甘い香りが快楽を呼び起こすのかもしれないが今の俺には効かない。ここまでの探索では魔力をほとんど使っていないのも幸運だった。
これ、マジで耐えれるかも。そんな楽観的な気持ちも湧いてくる。
「……ふぅん。本当に何も感じていないのね。じゃあ、これはどうかしら」
「おう、何でもしてみ、ろ……?」
愛撫の効果が無いとわかっても落胆の色は薄い。
そればかりか、俺の顎を掴んで横を向かせると強引に口付けをしてきた。長い舌が絡み付くと共に甘苦い液体をたっぷりと流し込まれて反射的に飲み込む。媚薬の類だろうが、だがそれも魔法で遮断されるはず。
だがジワジワと俺を蝕み始めたのは性衝動ではない。
「は……や、やめ……」
「あらあら、どうしたのかしら?」
「そんなトコ……触ら、ないでぇ……!」
恥ずかしい。こんなプライベートな場所を全裸の見知らぬ男(正確にはモンスターだが)に揉まれることに恥辱がふつふつと湧いて来る。
股間だけじゃない、胸も指で転がされているのが信じられない。
飲まされた液体の効果はこれか。この感情を遮断する魔法を俺は持っていない。周囲を見回しても新スキル習得の文字は無かった。
「さっきまでの威勢はどうしたのかしら? 何も感じないんだから別にいいでしょう?」
「そんな……うっ……!」
「あらあらあら……もしかしてと思ってたけれど。アナタ、上も下も、随分大きいのね……♡」
「……ッ!」
インキュバスが俺の服を乱していき、片手をズボンの中へ、片手をシャツの中へとそれぞれ潜らせる。そう言えば鎧の類は外されていた。腹に外気が当たる冷たさは伝わるし、耳元で告げられる事実に俺の顔が一気に熱くなった。
そうだ、俺の身体はおかしい。触手に開発されて乳首も金玉も肥大化している。それに触られていると、触覚は無くとも服の動きでわかってしまう。
パーティの仲間には着替えや水浴びの時に見られることはあるが追及してくる奴はいない。俺がもう既に何回か死んでもおかしくない責め苦を越えてきたと知っている者はもちろん、そうでなくとも見ただけで何があったか想像できるぐらいに酷い見た目だ。わざわざそれを指摘する奴は俺の身体が目当てで口説いて来る奴ぐらいだろう。
だからこれまであまり気にすることもなかったのだが、今は心の一部分が騒ついて仕方が無い。
「……ね。よく見せて?」
「や、ヤダぁっ!」
嫌がったところで身を揺らすことしかできず、俺は魔物の手によって身体を暴かれていく。ズボンを下ろされ、下着を下ろされ、シャツを捲り上げられる。
まろび出た性器は恥辱に縮こまっており、その分後ろに下がる袋の異様な大きさが際立ってしまう。胸の頂点も男にしては大きすぎる。
おまけに肌の至る所にはキスマークや引っ掻き傷が残っていた。毎晩のように誰かと身体を重ねて来たとわかる淫乱な姿が露呈して俺の頭が熱くなる。インキュバスに入れられるまでもなく刻まれた淫紋も普段より卑猥に見える気がする。
見られたくないのに自分で隠すこともできないなんて。何とか外れないかと鎖を揺らすも緩む様子すら無かった。
「こんなに痕付けて、随分えっちが好きみたいね……後ろはどうかしら?」
「うっ……ううっ……!」
「やっぱりね、縦に割れてぽってり膨らんだケツマンコ。一体何人の男を咥えてきたのかしら」
尻を左右に開かれながら孔を覗き込まれて身体が震える。排泄器官であるはずの部分が雌の性器となっていることを指摘されて俺は恥ずかしさのあまり死にたくなってくる。
しかもインキュバスがポンポンと手を叩くと、奥から2人の女性がやって来た。どちらも絶世の美女で双子のようにそっくりな顔をしている。ダイナマイトボディの持ち主でインキュバスと同じく角と羽と尾を持ち、そして一糸纏わぬ姿。
男から精を貪ることに特化した種、サキュバス。
彼女らは俺の姿を見るなりクスクスと嘲笑しながら何か囁き合っている。かぁっと顔が熱くなるがそれ以上どうすることもできないのが不甲斐無い。
「触られても感じない男だけど、しっかりご奉仕してあげてね。アナタも女のコ達に見られてると思うと興奮するでしょ?」
「そ、そんなこと……ない……」
「ああそうだわ、アナタのことも女のコにしてあげようかしら。そしたらもっと男のコ達に求められるものね」
「何、言って……ひっ……!」
サキュバス達は跪き、1人は俺の竿を、1人は俺の尻を舐め始める。
その状態でインキュバスの尻尾が持ち上がり、見せ付けるように俺の眼前で揺れた。細くしなやかな尾の先端はハート型になっており何かの粘液が出ているらしい。それを掬い取ると片方は指で、片方は尾で乳首とその周りへ塗り付け始める。
触られている感覚は無くともムズムズしてくるのは体液の影響だろう。熱い。内側で沸き立つような感覚は身に覚えがある。
そう、肥大化した陰嚢で精子が作られる時に似た感覚。心臓がバクバクして呼吸が乱れる。苦しい。熱い。インキュバスの手付きが揉むようなものに変わっていく。
……嘘だ、こんなことがあっていいはずがない。だって俺は男なのに。どんどん胸が膨らんでいく。本当に、女みたい、に……
「ふふふ、いいわねぇ、アナタ素質あるわよ。普通こんなにすぐ大きくならないんだから」
「や、やめてぇ……! 胸、くるし……!」
「アナタの魔法が無かったら気持ち良くて堪らないはずよ。アタシわかっちゃった。アナタの感覚遮断魔法はアナタの頭がそれを認識できないようにしてるだけで、身体自体は反応してるのね」
「……? 何、言って……」
「もちろん頭で感じると身体も敏感になるから実質鈍ってはいるけれど……ほら見て、ココとかココ、おっきくなってる」
インキュバスが指で摘む乳首や指差す竿は勃起していた。特に竿の方はサキュバスがこれ見よがしにねっとりと舐め上げたり咥えたりしているので目の毒だ。それも自分の胸で見えづらいってのもかなりショックではある。
ぐんぐん成長した俺の胸はサキュバスに匹敵するぐらいの巨乳になりつつある。カップ数は負けるかもしれないが垂れずに張り詰めている辺り男を誘っているようにしか見えない。その上乳首も乳輪もピンク色ではっきり膨らんでいて、普段の俺がここだけ見たらむしゃぶり付きたくなっていただろう。
「……ね、子宮も作っちゃいましょうか。アタシの負けでもいいわ。アナタのお尻の中に赤ちゃんの為の部屋を作って、アタシのザーメンをたっっっぷり注ぎ込むの。確実に孕んだ状態でアナタを帰して、アナタは男なのにどんどんお腹が大きくなって、淫魔の子を産むのよ」
「い、いや、だ……」
「でも今想像しちゃったでしょう? とっても恥ずかしくてとっても気持ち良いわよ。……ほら、アナタのおっぱい、もうミルクを出したくなってる」
嘘だ、幾ら性に特化したモンスターでもそんなことできるわけがない。これまでの情報でもそんな前例は無い。
けれどインキュバスが俺の下腹を撫でながら、それこそ子を待つ結婚相手にでも言うみたいに優しく囁くからもしかしてと思ってしまう。本当に、万が一、そんなことをされたなら。恐怖と不安しかないはずなのに、確かに俺の胸は高鳴っていたし、心理的にも物理的にも張り詰めていた。
違う、絶対違う。乳首が濡れているのは塗られた粘液か汗だ。それ以外であるはずがない。
孕むどころか犯されてもいないのに母乳なんて出るわけない、のに……
「んっ……んんっ……♡」
「イイ顔になってきたわね。アナタは気付いてないだろうけど、アナタのお尻もキュンキュン疼いて種付けしてほしがってるみたいよ? 前も元気だし……感覚遮断の魔法、いつまで保つかしら」
そうだ、さっきからサキュバスに弄られてる尻穴からはグチョグチョと卑猥な水音がしている。気のせいにしようと思ってたけど指摘されたらどうしたって意識してしまう。
挑発的に笑うインキュバスは、遮断している感覚が大きいほど魔力の消耗が激しいことも知っているようだった。魔力タンクは3分の1程まで減っている。淫紋を起動させるなら遮断量を緩めて快楽を得ないといけない。
だがこの状況、調整をミスったら即終了しかねない。本当は使わずに耐え切りたかったが無理そうだ。こうなったら相手の射精も積極的に誘いたい。
大丈夫、俺はまだ男だ。妊娠なんてするはずがない。これは一刻も早く帰る為に仕方無くやることなのだ。
自分自身に心の中で言い聞かせるとほんの少しだけ《性感遮断》の効力を弱める。それだけでも全身から快楽が染み渡って来て身体が震えるが何とか理性を保った。
「お、お願い……我慢できなくなってきた……お前の、せ、……」
「ん? なぁに?」
「……はぁっ……くそ、……んッ……!」
「んふふ、苦しそうね。……あらあら、お腹の模様の色が変わってきたわね。これはどういう理由なのかしら。まさか気持ちよくなってきちゃったわけじゃないわよね、アナタの魔法が効いているはずだもの」
精子をくれ、なんて普段なら割と簡単に言えてしまうはずなのに、強烈な抵抗感と恥辱、そこから紐付く快楽が俺を襲った。
今まで気付いていなかったがインキュバスの体液による催淫効果は肉体だけでなく精神をも蝕んでいた。自分がどれだけ淫乱で恥ずべき存在なのかを痛感し、開き直りを許さない。
白々しい口調で淫紋が光り始めたことを指摘されて俺は奥歯を噛むしかない。俺の反応が変わったことは百戦錬磨の淫魔が察せないわけがない。全部バレている。ロクな抵抗もできずに快楽に溺れていることを察された羞恥で息が荒くなる。
俺はどうにか別のことを考えて気を紛らわそうとするが胸を揉まれ、竿をフェラされ、尻を指で弄られている状態ではなかなかに無理がある。リミッターが掛かってこれなら直接食らったらひとたまりもない。そりゃ帰還できてもセックス依存症になるわけだ。
もしも魔法を解除して全て受け入れてしまえば楽なんだろうが、そうしたら俺は一生こいつの慰み者だ。……いや、それも悪くないのか? 帰るよりも気持ちいいコトがいっぱいできるんじゃないか? 危険なダンジョンを探索して命懸けで快楽を得るよりもこいつに飼われた方がよっぽど安全で満たされるんじゃないか?
「……そうそう、アタシが勝った場合だけど。アナタを飼うとは言ったけど、えっちはしてあげないからね」
「えっ……!? あ、いや……」
「やっぱり期待してたのね、エロい人。安心して、死なないようにご飯はあげるし……こういう風に獲物を嬲るところを見せてあげる。でもアタシもサキュバスちゃん達もアナタには指一本触らない。そうね、オナニーも許してあげるわ、アタシってばやっさし~♪」
嫌だ、と真っ先に思ってしまったことが恥ずかしい。
淫魔はこちらの心が折れかけるタイミングを見切っていたようだった。そして同時にこちらが何をされたら嫌か熟知している。
無理だ、そんなことをされたら生きていけない。今回の攻略の前から既に自慰では満足できない身体になっている。インキュバス達と他の冒険者の淫行を目の当たりにしておいて放置されるなんて耐えられるわけがない。
何が何でも俺は勝たないといけない。その為には感覚遮断魔法の維持が絶対に必要で、その為には魔力を枯渇させてはいけなくて、その為にはどんなに恥ずかしくても多少の快楽を得ないといけない。できれば同時にインキュバスの射精も促したいのだが……
「ねぇサキュバスちゃん、このコのお尻がヒクヒクしてるけど、アタシに中出しされたくないみたい。でも指じゃ足りないみたいだしサキュバスちゃんにおちんちんは無いわ……どうしたらいいと思う?」
「これを挿れたらいいんじゃないかしら?」
「みんなのを挿れたらいいんじゃないかしら?」
「あら、それは良い考えね! きっと気持ち良くなれるわ!」
鈴を転がすような可憐な声で言われるのは死の宣告に等しい内容。
サキュバスの1人が俺にも見えるように尻尾を揺らし、もう1人も同じくそれに絡み付ける。同意するインキュバスの尾と同じ形状ということは、恐らく同じように体液を分泌することができるはずだ。
男の胸をこんなに膨らませることができる魔性の液体を尻の中に塗られたらどうなってしまうのか。そもそもそれなりに大きなハート型を3つ飲み込むだけでも相当の覚悟が要るのに、無邪気に笑い合う様子はミスマッチすぎる。
だが俺に抵抗の術は無い。ただでさえ充分に解されてすっかり柔らかくなった尻は、尖った方から差し込まれる尾をすんなりと受け入れてしまう。触手やミノタウロスの逸物に比べれば天と地の差がある。
「あ……ああ……っ!」
「あらあら、簡単に入っちゃったわ。お尻ゆるゆるじゃない、こんなんで抱いた男のコを満足させられたのかしら?」
「ねぇねぇ、でもココを押すと締まるわ」
「本当ね、ビクビクして面白いわ」
「あ゛……ッ♡」
硬めの独立した異物が3つ、別々に動く刺激はこれまで体験したことが無いもので勝手に声が出る。
丁度太い部分で前立腺をゴリゴリと擦られると急速に射精欲が増し、さっきから生産を続けている精液でただでさえ大きな袋はずっしり重い。
だが耐えなければ死よりも辛い生活が待っている。俺は何とか魔法の強度を保つが魔力が減るペースが着実に早まっている。淫紋の光も溜まりつつあるがこれでは間に合わないかもしれない。
感じても射精しない程度の制限というのは難しい。竿は未だにサキュバスに口と手で弄られ続けている。既に完全に勃起して溢れる先走りを音を立てて啜られている状態だ。
案の定、じんわりと尻の中が温かくなってきた。入口付近で動く2つの塊とは別に奥の方をインキュバスの尾が弄る。今は閉じている弁に体液を擦り付けられるとそこが微かにヒリヒリとした感覚を保ち始める。触覚は全てシャットアウトしているはずだがそれも緩んできてしまっているのか、俺には遮断できないレベルの責め苦なのか。多分両方だ。
「あ、ああ゛っ……♡ は、あ……っ♡」
「気持ち良いでしょう? こうするとね、男のコでも女のコみたいになっちゃうの。イケナイ所に突っ込まれてるのわかる? それともアナタには慣れたものかしら?」
ズゴッ、ジュポンッ、ズゴッ、ジュポンッ!
「あっあっ、ひぅっ、やぁっ♡」
麻痺したように渋々口を開いた弁に太い物が捩じ込まれ、そして引き抜かれる。何度も何度もそれが繰り返される度に腹が熱くなってくる。
最奥まで突っ込まれたことは何度もあったがその時はもっと手荒で直腸全体を擦り上げられた。そのせいで意識が分散していたのだが、今は奥と前立腺だけをピンポイントで攻められるのをはっきりと感じ取らざるをえない。
少なくとも人間相手では不可能な責め苦に俺ははっきりと喘ぎながら腰を揺らす。なんてはしたないと思っても止められない。
苦しい。俺はこんなにも気持ち良くて苦しいのにインキュバスは平気な顔をしている。こいつをどうにかしてイかせないといけないが、向こうは俺の胸を揉む以外に接触しようともしない。
方法、というか可能性はひとつ思い付いている。だがそれを実行するなら一旦魔力を満タンにしておきたい。淫紋はもうすぐ全て光るからそれまでの辛抱だ。大丈夫。こいつらのテクは本物だ。今すぐイきたくなるぐらいの快楽を延々と与えてくるが必死に我慢する。
もう少し、もう少しで……
「……何か飽きちゃったわね。サキュバスちゃん達、もういいわよ」
「は……!? ……あんっ!」
そんな俺の頭の中を覗き見でもしていたとしか思えないタイミングでインキュバスが手を離した。
サキュバス達も明らかに驚いた表情を浮かべて顔を見合わせたが、インキュバスの命令は絶対なのかすぐにそれに従う。
尻から尻尾が抜ける感覚に甘い声が出るもそれが過ぎれば当然何も無い。孔から粘液を少量零しながら愕然とする俺を見て淫魔共はクスクスと嗤った。
「とんだ間抜け面ね。与えられるのが当然と思わないことよ」
「ねぇ、もうおしまいなの?」
「もう少しでイっちゃうんじゃないの?」
「あらあらアナタ達、そんなことをしたらこのコが負けちゃうわ。我慢しなくちゃいけないんだから、こうされて嬉しいはずよ」
それはそう。女に左右にしなだれ掛かられながらインキュバスが嘯くのは正しくはあるんだが、生憎俺の心情はもっと複雑だ。
魔物からの刺激が無くなったことに安堵すると共に身体中が疼いていた。改めて見ればこの身体は酷く卑猥だ。
AV女優でも滅多にいないぐらいデカいおっぱいの先では尖った乳首が少し濡れている。塗られた体液だと思いたいがその内側ではグツグツと沸き立つものがあり、ちゃんと出せるまで揉み解してほしいと無意識に思ってしまう。
その下の腹にはほとんどがピンク色に変わった淫紋があり、更に下でははっきりと首を擡げた竿がその先端から涎を垂らし、後ろの袋は大きくはあれど普段より締まっていた。こちらも煮えたぎるマグマが出口の根元の方まで迫り上がって来ている感覚がある。
後ろはと言えば緩んだ尻穴が先程までの刺激が忘れられずはくはくと小さく開閉する。そこから垂れた液体が太ももを伝っているが俺にはどうすることもできない。
そう、本来なら何もされないのは歓迎すべきことだ。だが俺の身体はもうおかしくなっているし、淫紋の進行を進めないといけない。
「…………っ」
触ってほしい。もっと気持ち良くしてほしい。
だがそれを口にするには強烈な羞恥がある。淫魔の体液の効果はまだ効いていた。
仕方無く自分で身をくねらせるが乳房や竿が揺れるばかりで効果が無い。この手の拘束さえ無ければ自分で揉みしだいたのに、ガチャガチャと音を立てるばかりで外れる気配は無かった。
その様子もまたいやらしいことはわかっている。だが無理だ、恥ずかしいがこのまま放置されたら耐えられない。
行きましょ、と取り巻きを連れて去って行こうとする魔物に向けて俺は意を決した。
「……待て!」
〈後編に続く〉
そいつはこのダンジョンに入らない者でも知っているぐらいの圧倒的知名度を誇り、何ならこのダンジョンの象徴とも言える存在だった。
だがまさか、そんな有名人がわざわざ向こうからやって来るとは思わなかった。
「……んふ。百戦錬磨の性豪と聞いていたからどんなマッチョかと思ったら、随分カワイイじゃない」
周囲には甘ったるい香りが漂い頭がぼーっとしてくる。まだ服は着たまま両手には鎖が巻き付き頭上に持ち上げられ、辛うじて爪先が着く状態に吊るされた俺にできることは少ない。
目の前にはそれはそれは整った顔立ちの男が立っていた。彫りが深く鼻筋が通っていて眼は切れ長、薄い唇は美しい弧を描いている。少しだけウェーブのかかった長い金髪はサラサラで、体型もギリシャ彫刻のようにしっかり筋肉の付いた美丈夫だ。テノールボイスは女が聞いたらそれだけで腰砕けになりそうだが、いかんせん口調は独特である。
そして男は何も身に付けていなかった。随分と立派な逸物を堂々とぶら下げているが恥ずかしげな様子は無い。米神からぐるりと大きく捻れた黒い羊角と、よく締まった尻の上部から生える細長い尾、背中に生えた黒い蝙蝠の翼が人間に似て非なる種だと視覚的にも教えてくれる。
性の支配者、インキュバス。
今日も一通りダンジョン探索を終えて帰ろうとした矢先、知らない道に迷い込んだと思ったがそれもこいつの罠だったらしい。
「会えて光栄だわ、今日は思いっきり楽しみましょう」
「……俺の仲間達はどうした?」
「気になる? 別の部屋でサキュバスちゃん達が個別に相手してるわよ」
ああ、終わった。短い付き合いだったが残念だ。
このボスの一番の特徴は獲物を殺さないという点だ。だがそれは生命活動を停止させないという意味であり、その社会的尊厳は綺麗に破壊する。
インキュバスはまず強い催眠魔法で冒険者を捕らえる。俺達が食らったのもそれだ。怪しい人影を見たと思った瞬間には眠気に抗えなかった。
そして獲物を住処まで運ぶと監禁し、ありとあらゆる快楽を与える。その間食事等は普通に与えられ、自死や狂死しないよう徹底的に管理されるそうだ。その際大勢従えている女性型のサキュバスが身の回りの世話や調教の手伝いを行なっているらしい。
男なら散々精を搾り取られ、女なら確実に孕むまで犯された後、気紛れにダンジョンの入り口で解放する。期間は数週間から数ヶ月と非常にまちまちだが帰れるだけマシと言えるかは少々判断が難しい。
というのも下腹部にインキュバスのお手付きを示す淫紋の刻まれた者はその後真っ当に生きられない。数時間毎に抗えない性衝動が襲い、誰彼構わずセックスすることしか考えられなくなるのだ。こうなるともう男娼や娼婦になるしかない。
何故こんなことをするかは定かではないが、帰還者が比較的多いだけあってどのような責め苦をするかも話は出回っている。よっぽど短時間で救出しなければ到底耐えられるものではないし、感覚遮断の魔法は見えている範囲にしか届かないから仲間はもう救えないと早々に切り捨てた。非情だがダンジョンではそんなシビアさが時には必要になる。
そして同時に、正直俺はほんの少しワクワクしていた。
一見まともな振りをしているが、どうせ俺はもう既に飢えを持て余している。この魔物がそれを満たしてくれるのかという期待があったのだ。
「……んふ、何処からでも来いって顔してるわね。でもダぁメ。アナタが面白い魔法を使えることは知ってるわ。《性感遮断》だったかしら?」
「なっ……!」
「ねぇ、ちょっとした勝負をしましょうよ。アナタとアタシ、相手を早く射精させた方の勝ち。アナタが勝ったらその時点で返してあげるわ。でもアタシが勝ったらアナタは一生ここで飼われる……どう?」
俺の魔法を知っていることも驚きだが、その提案に俺は眼を丸くする。
情報収集しているという魔物にしては高い知性は厄介だが、今の俺には感覚遮断魔法だけでなく新スキルがある。上手くやれば魔力切れを起こさずに魔法を継続し続けることも可能だろう。
ここに連れ込まれた時点でほぼ人生終わりと思っていたからワンチャンがあるだけでも期待は持てる。極上の快楽と言われるインキュバスやサキュバスとのプレイを思いっきり楽しめないのは残念だが一応生存優先でいこう。
「いいぜ。ノった」
「素敵ね、自信がある男は好きよ。その強気な顔が段々とぐずぐずになっていくの、とても唆るもの……♡」
「《性感遮断》!《触覚遮断》!」
あっぶね、もう始まってた。
インキュバスの手が俺の股間を服の上から揉み始める前に素早く魔法を発動させる。とりあえずこれを維持していれば勝負に負けることは無いはずだ。
「あら、もう魔法を使ったの? 堅実なのね」
「お前こそ、手で触るだけとかねぇよな? こっちはできることが限られてんだ、チンコ擦り付けるぐらいしてくれよ」
「自分の立場をわかっていないのかしら? その不利な状況を踏まえて勝負を受けたものと思っていたけれど。それにアタシは無粋なことはしたくないだけ。……そう焦らないで、じっくり楽しみましょう?」
インキュバスは俺の背後に回って耳元で甘ったるく囁いてくる。そして後ろから抱えるように上半身と下半身にそれぞれ手を這わせた。同時に耳を軽く食んだり耳に舌を這わせているらしい。触覚はほとんど無いが音で何となく察せられる。
もっと魔法やら何やらでバンバン狂わせてくるのかと思ったがそんなこともないらしい。入念な愛撫と彼から漂う甘い香りが快楽を呼び起こすのかもしれないが今の俺には効かない。ここまでの探索では魔力をほとんど使っていないのも幸運だった。
これ、マジで耐えれるかも。そんな楽観的な気持ちも湧いてくる。
「……ふぅん。本当に何も感じていないのね。じゃあ、これはどうかしら」
「おう、何でもしてみ、ろ……?」
愛撫の効果が無いとわかっても落胆の色は薄い。
そればかりか、俺の顎を掴んで横を向かせると強引に口付けをしてきた。長い舌が絡み付くと共に甘苦い液体をたっぷりと流し込まれて反射的に飲み込む。媚薬の類だろうが、だがそれも魔法で遮断されるはず。
だがジワジワと俺を蝕み始めたのは性衝動ではない。
「は……や、やめ……」
「あらあら、どうしたのかしら?」
「そんなトコ……触ら、ないでぇ……!」
恥ずかしい。こんなプライベートな場所を全裸の見知らぬ男(正確にはモンスターだが)に揉まれることに恥辱がふつふつと湧いて来る。
股間だけじゃない、胸も指で転がされているのが信じられない。
飲まされた液体の効果はこれか。この感情を遮断する魔法を俺は持っていない。周囲を見回しても新スキル習得の文字は無かった。
「さっきまでの威勢はどうしたのかしら? 何も感じないんだから別にいいでしょう?」
「そんな……うっ……!」
「あらあらあら……もしかしてと思ってたけれど。アナタ、上も下も、随分大きいのね……♡」
「……ッ!」
インキュバスが俺の服を乱していき、片手をズボンの中へ、片手をシャツの中へとそれぞれ潜らせる。そう言えば鎧の類は外されていた。腹に外気が当たる冷たさは伝わるし、耳元で告げられる事実に俺の顔が一気に熱くなった。
そうだ、俺の身体はおかしい。触手に開発されて乳首も金玉も肥大化している。それに触られていると、触覚は無くとも服の動きでわかってしまう。
パーティの仲間には着替えや水浴びの時に見られることはあるが追及してくる奴はいない。俺がもう既に何回か死んでもおかしくない責め苦を越えてきたと知っている者はもちろん、そうでなくとも見ただけで何があったか想像できるぐらいに酷い見た目だ。わざわざそれを指摘する奴は俺の身体が目当てで口説いて来る奴ぐらいだろう。
だからこれまであまり気にすることもなかったのだが、今は心の一部分が騒ついて仕方が無い。
「……ね。よく見せて?」
「や、ヤダぁっ!」
嫌がったところで身を揺らすことしかできず、俺は魔物の手によって身体を暴かれていく。ズボンを下ろされ、下着を下ろされ、シャツを捲り上げられる。
まろび出た性器は恥辱に縮こまっており、その分後ろに下がる袋の異様な大きさが際立ってしまう。胸の頂点も男にしては大きすぎる。
おまけに肌の至る所にはキスマークや引っ掻き傷が残っていた。毎晩のように誰かと身体を重ねて来たとわかる淫乱な姿が露呈して俺の頭が熱くなる。インキュバスに入れられるまでもなく刻まれた淫紋も普段より卑猥に見える気がする。
見られたくないのに自分で隠すこともできないなんて。何とか外れないかと鎖を揺らすも緩む様子すら無かった。
「こんなに痕付けて、随分えっちが好きみたいね……後ろはどうかしら?」
「うっ……ううっ……!」
「やっぱりね、縦に割れてぽってり膨らんだケツマンコ。一体何人の男を咥えてきたのかしら」
尻を左右に開かれながら孔を覗き込まれて身体が震える。排泄器官であるはずの部分が雌の性器となっていることを指摘されて俺は恥ずかしさのあまり死にたくなってくる。
しかもインキュバスがポンポンと手を叩くと、奥から2人の女性がやって来た。どちらも絶世の美女で双子のようにそっくりな顔をしている。ダイナマイトボディの持ち主でインキュバスと同じく角と羽と尾を持ち、そして一糸纏わぬ姿。
男から精を貪ることに特化した種、サキュバス。
彼女らは俺の姿を見るなりクスクスと嘲笑しながら何か囁き合っている。かぁっと顔が熱くなるがそれ以上どうすることもできないのが不甲斐無い。
「触られても感じない男だけど、しっかりご奉仕してあげてね。アナタも女のコ達に見られてると思うと興奮するでしょ?」
「そ、そんなこと……ない……」
「ああそうだわ、アナタのことも女のコにしてあげようかしら。そしたらもっと男のコ達に求められるものね」
「何、言って……ひっ……!」
サキュバス達は跪き、1人は俺の竿を、1人は俺の尻を舐め始める。
その状態でインキュバスの尻尾が持ち上がり、見せ付けるように俺の眼前で揺れた。細くしなやかな尾の先端はハート型になっており何かの粘液が出ているらしい。それを掬い取ると片方は指で、片方は尾で乳首とその周りへ塗り付け始める。
触られている感覚は無くともムズムズしてくるのは体液の影響だろう。熱い。内側で沸き立つような感覚は身に覚えがある。
そう、肥大化した陰嚢で精子が作られる時に似た感覚。心臓がバクバクして呼吸が乱れる。苦しい。熱い。インキュバスの手付きが揉むようなものに変わっていく。
……嘘だ、こんなことがあっていいはずがない。だって俺は男なのに。どんどん胸が膨らんでいく。本当に、女みたい、に……
「ふふふ、いいわねぇ、アナタ素質あるわよ。普通こんなにすぐ大きくならないんだから」
「や、やめてぇ……! 胸、くるし……!」
「アナタの魔法が無かったら気持ち良くて堪らないはずよ。アタシわかっちゃった。アナタの感覚遮断魔法はアナタの頭がそれを認識できないようにしてるだけで、身体自体は反応してるのね」
「……? 何、言って……」
「もちろん頭で感じると身体も敏感になるから実質鈍ってはいるけれど……ほら見て、ココとかココ、おっきくなってる」
インキュバスが指で摘む乳首や指差す竿は勃起していた。特に竿の方はサキュバスがこれ見よがしにねっとりと舐め上げたり咥えたりしているので目の毒だ。それも自分の胸で見えづらいってのもかなりショックではある。
ぐんぐん成長した俺の胸はサキュバスに匹敵するぐらいの巨乳になりつつある。カップ数は負けるかもしれないが垂れずに張り詰めている辺り男を誘っているようにしか見えない。その上乳首も乳輪もピンク色ではっきり膨らんでいて、普段の俺がここだけ見たらむしゃぶり付きたくなっていただろう。
「……ね、子宮も作っちゃいましょうか。アタシの負けでもいいわ。アナタのお尻の中に赤ちゃんの為の部屋を作って、アタシのザーメンをたっっっぷり注ぎ込むの。確実に孕んだ状態でアナタを帰して、アナタは男なのにどんどんお腹が大きくなって、淫魔の子を産むのよ」
「い、いや、だ……」
「でも今想像しちゃったでしょう? とっても恥ずかしくてとっても気持ち良いわよ。……ほら、アナタのおっぱい、もうミルクを出したくなってる」
嘘だ、幾ら性に特化したモンスターでもそんなことできるわけがない。これまでの情報でもそんな前例は無い。
けれどインキュバスが俺の下腹を撫でながら、それこそ子を待つ結婚相手にでも言うみたいに優しく囁くからもしかしてと思ってしまう。本当に、万が一、そんなことをされたなら。恐怖と不安しかないはずなのに、確かに俺の胸は高鳴っていたし、心理的にも物理的にも張り詰めていた。
違う、絶対違う。乳首が濡れているのは塗られた粘液か汗だ。それ以外であるはずがない。
孕むどころか犯されてもいないのに母乳なんて出るわけない、のに……
「んっ……んんっ……♡」
「イイ顔になってきたわね。アナタは気付いてないだろうけど、アナタのお尻もキュンキュン疼いて種付けしてほしがってるみたいよ? 前も元気だし……感覚遮断の魔法、いつまで保つかしら」
そうだ、さっきからサキュバスに弄られてる尻穴からはグチョグチョと卑猥な水音がしている。気のせいにしようと思ってたけど指摘されたらどうしたって意識してしまう。
挑発的に笑うインキュバスは、遮断している感覚が大きいほど魔力の消耗が激しいことも知っているようだった。魔力タンクは3分の1程まで減っている。淫紋を起動させるなら遮断量を緩めて快楽を得ないといけない。
だがこの状況、調整をミスったら即終了しかねない。本当は使わずに耐え切りたかったが無理そうだ。こうなったら相手の射精も積極的に誘いたい。
大丈夫、俺はまだ男だ。妊娠なんてするはずがない。これは一刻も早く帰る為に仕方無くやることなのだ。
自分自身に心の中で言い聞かせるとほんの少しだけ《性感遮断》の効力を弱める。それだけでも全身から快楽が染み渡って来て身体が震えるが何とか理性を保った。
「お、お願い……我慢できなくなってきた……お前の、せ、……」
「ん? なぁに?」
「……はぁっ……くそ、……んッ……!」
「んふふ、苦しそうね。……あらあら、お腹の模様の色が変わってきたわね。これはどういう理由なのかしら。まさか気持ちよくなってきちゃったわけじゃないわよね、アナタの魔法が効いているはずだもの」
精子をくれ、なんて普段なら割と簡単に言えてしまうはずなのに、強烈な抵抗感と恥辱、そこから紐付く快楽が俺を襲った。
今まで気付いていなかったがインキュバスの体液による催淫効果は肉体だけでなく精神をも蝕んでいた。自分がどれだけ淫乱で恥ずべき存在なのかを痛感し、開き直りを許さない。
白々しい口調で淫紋が光り始めたことを指摘されて俺は奥歯を噛むしかない。俺の反応が変わったことは百戦錬磨の淫魔が察せないわけがない。全部バレている。ロクな抵抗もできずに快楽に溺れていることを察された羞恥で息が荒くなる。
俺はどうにか別のことを考えて気を紛らわそうとするが胸を揉まれ、竿をフェラされ、尻を指で弄られている状態ではなかなかに無理がある。リミッターが掛かってこれなら直接食らったらひとたまりもない。そりゃ帰還できてもセックス依存症になるわけだ。
もしも魔法を解除して全て受け入れてしまえば楽なんだろうが、そうしたら俺は一生こいつの慰み者だ。……いや、それも悪くないのか? 帰るよりも気持ちいいコトがいっぱいできるんじゃないか? 危険なダンジョンを探索して命懸けで快楽を得るよりもこいつに飼われた方がよっぽど安全で満たされるんじゃないか?
「……そうそう、アタシが勝った場合だけど。アナタを飼うとは言ったけど、えっちはしてあげないからね」
「えっ……!? あ、いや……」
「やっぱり期待してたのね、エロい人。安心して、死なないようにご飯はあげるし……こういう風に獲物を嬲るところを見せてあげる。でもアタシもサキュバスちゃん達もアナタには指一本触らない。そうね、オナニーも許してあげるわ、アタシってばやっさし~♪」
嫌だ、と真っ先に思ってしまったことが恥ずかしい。
淫魔はこちらの心が折れかけるタイミングを見切っていたようだった。そして同時にこちらが何をされたら嫌か熟知している。
無理だ、そんなことをされたら生きていけない。今回の攻略の前から既に自慰では満足できない身体になっている。インキュバス達と他の冒険者の淫行を目の当たりにしておいて放置されるなんて耐えられるわけがない。
何が何でも俺は勝たないといけない。その為には感覚遮断魔法の維持が絶対に必要で、その為には魔力を枯渇させてはいけなくて、その為にはどんなに恥ずかしくても多少の快楽を得ないといけない。できれば同時にインキュバスの射精も促したいのだが……
「ねぇサキュバスちゃん、このコのお尻がヒクヒクしてるけど、アタシに中出しされたくないみたい。でも指じゃ足りないみたいだしサキュバスちゃんにおちんちんは無いわ……どうしたらいいと思う?」
「これを挿れたらいいんじゃないかしら?」
「みんなのを挿れたらいいんじゃないかしら?」
「あら、それは良い考えね! きっと気持ち良くなれるわ!」
鈴を転がすような可憐な声で言われるのは死の宣告に等しい内容。
サキュバスの1人が俺にも見えるように尻尾を揺らし、もう1人も同じくそれに絡み付ける。同意するインキュバスの尾と同じ形状ということは、恐らく同じように体液を分泌することができるはずだ。
男の胸をこんなに膨らませることができる魔性の液体を尻の中に塗られたらどうなってしまうのか。そもそもそれなりに大きなハート型を3つ飲み込むだけでも相当の覚悟が要るのに、無邪気に笑い合う様子はミスマッチすぎる。
だが俺に抵抗の術は無い。ただでさえ充分に解されてすっかり柔らかくなった尻は、尖った方から差し込まれる尾をすんなりと受け入れてしまう。触手やミノタウロスの逸物に比べれば天と地の差がある。
「あ……ああ……っ!」
「あらあら、簡単に入っちゃったわ。お尻ゆるゆるじゃない、こんなんで抱いた男のコを満足させられたのかしら?」
「ねぇねぇ、でもココを押すと締まるわ」
「本当ね、ビクビクして面白いわ」
「あ゛……ッ♡」
硬めの独立した異物が3つ、別々に動く刺激はこれまで体験したことが無いもので勝手に声が出る。
丁度太い部分で前立腺をゴリゴリと擦られると急速に射精欲が増し、さっきから生産を続けている精液でただでさえ大きな袋はずっしり重い。
だが耐えなければ死よりも辛い生活が待っている。俺は何とか魔法の強度を保つが魔力が減るペースが着実に早まっている。淫紋の光も溜まりつつあるがこれでは間に合わないかもしれない。
感じても射精しない程度の制限というのは難しい。竿は未だにサキュバスに口と手で弄られ続けている。既に完全に勃起して溢れる先走りを音を立てて啜られている状態だ。
案の定、じんわりと尻の中が温かくなってきた。入口付近で動く2つの塊とは別に奥の方をインキュバスの尾が弄る。今は閉じている弁に体液を擦り付けられるとそこが微かにヒリヒリとした感覚を保ち始める。触覚は全てシャットアウトしているはずだがそれも緩んできてしまっているのか、俺には遮断できないレベルの責め苦なのか。多分両方だ。
「あ、ああ゛っ……♡ は、あ……っ♡」
「気持ち良いでしょう? こうするとね、男のコでも女のコみたいになっちゃうの。イケナイ所に突っ込まれてるのわかる? それともアナタには慣れたものかしら?」
ズゴッ、ジュポンッ、ズゴッ、ジュポンッ!
「あっあっ、ひぅっ、やぁっ♡」
麻痺したように渋々口を開いた弁に太い物が捩じ込まれ、そして引き抜かれる。何度も何度もそれが繰り返される度に腹が熱くなってくる。
最奥まで突っ込まれたことは何度もあったがその時はもっと手荒で直腸全体を擦り上げられた。そのせいで意識が分散していたのだが、今は奥と前立腺だけをピンポイントで攻められるのをはっきりと感じ取らざるをえない。
少なくとも人間相手では不可能な責め苦に俺ははっきりと喘ぎながら腰を揺らす。なんてはしたないと思っても止められない。
苦しい。俺はこんなにも気持ち良くて苦しいのにインキュバスは平気な顔をしている。こいつをどうにかしてイかせないといけないが、向こうは俺の胸を揉む以外に接触しようともしない。
方法、というか可能性はひとつ思い付いている。だがそれを実行するなら一旦魔力を満タンにしておきたい。淫紋はもうすぐ全て光るからそれまでの辛抱だ。大丈夫。こいつらのテクは本物だ。今すぐイきたくなるぐらいの快楽を延々と与えてくるが必死に我慢する。
もう少し、もう少しで……
「……何か飽きちゃったわね。サキュバスちゃん達、もういいわよ」
「は……!? ……あんっ!」
そんな俺の頭の中を覗き見でもしていたとしか思えないタイミングでインキュバスが手を離した。
サキュバス達も明らかに驚いた表情を浮かべて顔を見合わせたが、インキュバスの命令は絶対なのかすぐにそれに従う。
尻から尻尾が抜ける感覚に甘い声が出るもそれが過ぎれば当然何も無い。孔から粘液を少量零しながら愕然とする俺を見て淫魔共はクスクスと嗤った。
「とんだ間抜け面ね。与えられるのが当然と思わないことよ」
「ねぇ、もうおしまいなの?」
「もう少しでイっちゃうんじゃないの?」
「あらあらアナタ達、そんなことをしたらこのコが負けちゃうわ。我慢しなくちゃいけないんだから、こうされて嬉しいはずよ」
それはそう。女に左右にしなだれ掛かられながらインキュバスが嘯くのは正しくはあるんだが、生憎俺の心情はもっと複雑だ。
魔物からの刺激が無くなったことに安堵すると共に身体中が疼いていた。改めて見ればこの身体は酷く卑猥だ。
AV女優でも滅多にいないぐらいデカいおっぱいの先では尖った乳首が少し濡れている。塗られた体液だと思いたいがその内側ではグツグツと沸き立つものがあり、ちゃんと出せるまで揉み解してほしいと無意識に思ってしまう。
その下の腹にはほとんどがピンク色に変わった淫紋があり、更に下でははっきりと首を擡げた竿がその先端から涎を垂らし、後ろの袋は大きくはあれど普段より締まっていた。こちらも煮えたぎるマグマが出口の根元の方まで迫り上がって来ている感覚がある。
後ろはと言えば緩んだ尻穴が先程までの刺激が忘れられずはくはくと小さく開閉する。そこから垂れた液体が太ももを伝っているが俺にはどうすることもできない。
そう、本来なら何もされないのは歓迎すべきことだ。だが俺の身体はもうおかしくなっているし、淫紋の進行を進めないといけない。
「…………っ」
触ってほしい。もっと気持ち良くしてほしい。
だがそれを口にするには強烈な羞恥がある。淫魔の体液の効果はまだ効いていた。
仕方無く自分で身をくねらせるが乳房や竿が揺れるばかりで効果が無い。この手の拘束さえ無ければ自分で揉みしだいたのに、ガチャガチャと音を立てるばかりで外れる気配は無かった。
その様子もまたいやらしいことはわかっている。だが無理だ、恥ずかしいがこのまま放置されたら耐えられない。
行きましょ、と取り巻きを連れて去って行こうとする魔物に向けて俺は意を決した。
「……待て!」
〈後編に続く〉
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