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医務室の方へ来た道を戻りながら、エイルリスは静かに息を吐き出した。
どんどん時間が過ぎていく。早く図書室に行きたい。知識をつめたい。一体、いつになったら行けるんだ?こいつと出会ってから、俺の時間が奪われていく。俺の邪魔をする。こいつ、悪魔か?悪魔の気配はしないけど、俺にとっては悪魔だな。もしくは疫病神だ。くそが。
医務室に着くと、まだ医師がいなかった。学園が休みの日でも常駐しているはずなのに、どこに行ってるのか。医師に任せて、さっさと図書室に行こうと思っていたのに。
エイルリスは、仕方なくアレンを座らせ、ガラス戸を開けて、火傷に効くと書かれたガラス瓶と、その横に置かれていた湿布のような物を手に取った。
「これを塗ってこれを貼ればいい。自分でやれ」
「できない。ルリスがやって」
「はあ…」
エイルリスは、大きくため息をついた。
わかっていた。わかっていたが、一応言ってみたのだ。無駄だったが。
アレンが上着を脱いだ。
エイルリスは、きれいなガーゼを水に濡らすと、アレンの傷口を拭いた。小川の水で冷やしたけど、もう一度、きれいな水で冷やした方がいいと思ったのだ。
水を含んだガーゼを押し当てたために、アレンの鍛えられた腹に水が流れ落ちる。エイルリスが水が流れ落ちる様を見ていると、アレンが、いきなりエイルリスの目を塞いだ。
「あ?なんだよ」
「いや…ちょっ、見ないで」
「なんでだよ」
「恥ずかしいっていうか…照れるっていうか」
「なんで照れるんだよ。意味わかんねぇな」
「いや…俺もわからない」
「はあ?」
こいつ、何言ってんだ?俺はただ、少し羨ましいと思っただけだ。褐色の肌に、しっかりとついた筋肉。俺が憧れる体型だ。俺は色白で、鍛えてもあまり筋肉がつかない。だから羨ましく思って見てしまっただけだ。てか、腹立つ。俺が持っていないものを持ってるアレンを羨ましく思うなんて、腹が立つ。
エイルリスは腹筋から視線を外すと、ガラス瓶の蓋を取り、赤く爛れ、腫れた傷へ、トロリとした液体を塗りこんだ。
「痛いっ」
「よーく塗らないと治んないだろうが。我慢しろよ」
「でもっ、強くない?」
「こんなもんだろ」
アレンが涙目で見てくる。大型犬が項垂れているようで可愛い。いやっ、違う。面白い。
しかし、これくらいの傷、俺なら一瞬で治せるのに、治してやれるのに、もどかしい。でもダメだ。力は使いたくない。
エイルリスが、アレンの胸にガーゼを貼り終えた時、一人の生徒が運ばれてきた。
ベッドへと運ばれる生徒を見て、エイルリスはアレンに振り返る。
森で会った男子生徒だった。あの場を離れる時、アレンに注意をされ、かなり落ち込んでいた。でも、怪我はしていなかったはずだ。自作の薬品も、アレンにかけただけだったのに。
じゃあ、どうしたんだ?熱射病か?木々が日陰になって、そこまで暑くなかったのに?
エイルリスは、アレンの制止を振り払い、ベッドに近づいた。
どんどん時間が過ぎていく。早く図書室に行きたい。知識をつめたい。一体、いつになったら行けるんだ?こいつと出会ってから、俺の時間が奪われていく。俺の邪魔をする。こいつ、悪魔か?悪魔の気配はしないけど、俺にとっては悪魔だな。もしくは疫病神だ。くそが。
医務室に着くと、まだ医師がいなかった。学園が休みの日でも常駐しているはずなのに、どこに行ってるのか。医師に任せて、さっさと図書室に行こうと思っていたのに。
エイルリスは、仕方なくアレンを座らせ、ガラス戸を開けて、火傷に効くと書かれたガラス瓶と、その横に置かれていた湿布のような物を手に取った。
「これを塗ってこれを貼ればいい。自分でやれ」
「できない。ルリスがやって」
「はあ…」
エイルリスは、大きくため息をついた。
わかっていた。わかっていたが、一応言ってみたのだ。無駄だったが。
アレンが上着を脱いだ。
エイルリスは、きれいなガーゼを水に濡らすと、アレンの傷口を拭いた。小川の水で冷やしたけど、もう一度、きれいな水で冷やした方がいいと思ったのだ。
水を含んだガーゼを押し当てたために、アレンの鍛えられた腹に水が流れ落ちる。エイルリスが水が流れ落ちる様を見ていると、アレンが、いきなりエイルリスの目を塞いだ。
「あ?なんだよ」
「いや…ちょっ、見ないで」
「なんでだよ」
「恥ずかしいっていうか…照れるっていうか」
「なんで照れるんだよ。意味わかんねぇな」
「いや…俺もわからない」
「はあ?」
こいつ、何言ってんだ?俺はただ、少し羨ましいと思っただけだ。褐色の肌に、しっかりとついた筋肉。俺が憧れる体型だ。俺は色白で、鍛えてもあまり筋肉がつかない。だから羨ましく思って見てしまっただけだ。てか、腹立つ。俺が持っていないものを持ってるアレンを羨ましく思うなんて、腹が立つ。
エイルリスは腹筋から視線を外すと、ガラス瓶の蓋を取り、赤く爛れ、腫れた傷へ、トロリとした液体を塗りこんだ。
「痛いっ」
「よーく塗らないと治んないだろうが。我慢しろよ」
「でもっ、強くない?」
「こんなもんだろ」
アレンが涙目で見てくる。大型犬が項垂れているようで可愛い。いやっ、違う。面白い。
しかし、これくらいの傷、俺なら一瞬で治せるのに、治してやれるのに、もどかしい。でもダメだ。力は使いたくない。
エイルリスが、アレンの胸にガーゼを貼り終えた時、一人の生徒が運ばれてきた。
ベッドへと運ばれる生徒を見て、エイルリスはアレンに振り返る。
森で会った男子生徒だった。あの場を離れる時、アレンに注意をされ、かなり落ち込んでいた。でも、怪我はしていなかったはずだ。自作の薬品も、アレンにかけただけだったのに。
じゃあ、どうしたんだ?熱射病か?木々が日陰になって、そこまで暑くなかったのに?
エイルリスは、アレンの制止を振り払い、ベッドに近づいた。
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