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エイルリスは驚き、急いで扉を押さえる。
「入ってくるなよっ」
「でも、長いから心配で」
「長くねぇ!俺はいつもこれくらい時間がかかる!」
「そうなの?それならいいけど。体調が悪かったら教えてくれよ?」
「わかったてる。もう出るから部屋に戻れよ」
「うん」
アレンが脱衣所を出ていくのを確認して、エイルリスは風呂場を出た。
体を拭き服を着ながら、あそこまで慌てることは無かった、逆に不審だろと反省する。
男同士なのだから、見られても何ら問題はない。でもなぜか、アレンに裸を見られるのが恥ずかしかったのだ。
エイルリスは、冷たい水で顔を洗ってから部屋に戻った。
アレンは、窓辺に立ち外を見ていた。
髪の毛を拭きながら、エイルリスも窓に近づく。
「さっきはアンバーに見つかるとか言って慌ててたのに、もういいのかよ」
「うん、大丈夫。まだいるかなと思って見てたけど、もういない。アンバーもどこかの宿に入ったんだと思う」
「ふーん」
エイルリスは、アレンの脇から顔を出して外を見た。相変わらずキラキラとした街の様子が見えるだけで、街の端にいる人の顔など見えない。
「ルリス!」
「なに」
いきなりアレンが大きな声を出したから驚いた。
アレンは、エイルリスの手を掴んで歩き出し、ソファーに無理やり座らせた。
「髪が乾いてない。風邪引くよ」
「ほっときゃ乾く」
「ダメだよ。俺に任せて」
アレンが両手でエイルリスの髪に触れた。すぐに暖かい感触がして、瞬時に乾いた。
「はい、終わり。濡れてるところ無い?」
「ない」
「じゃあ俺も風呂に入ってくる」
「ああ」
アレンが着替えを持って脱衣所に入ると、エイルリスは自身の髪を触る。
「悪魔も同じことできるんだな」
そう呟き、ソファーに深く身を沈めた。
エイルリスも力を使って髪を乾かす。髪を乾かすくらいなら、微塵も力を消耗しない。今も、アレンが風呂に入ってから乾かそうと思っていたのに、過保護な恋人に先にされてしまった。
「でも、誰かにしてもらうって、いいもんだな。アレンにしてあげたいけど、まだ俺の正体を知られたくない。俺は、アレンにもらうばかりだ」
複雑な模様が描かれた天井を眺めながら、エイルリスは思う。
目的を果たした後に、俺が生きていて、アレンがまだ俺を好きでいてくれたなら、今度は俺がアレンに与えたい。アレンが望むもの全てを、与えてあげたい。それが叶う未来があればいいのに。でも、そんな未来は来ない気がする。俺の翼は真っ黒に染まり、地獄に落ちていく気がする。悪魔のアレンでさえもたどり着けない、深く深く沈んだ地獄の底に。
ぼんやりと天井を眺めていたら、いきなり目の前にアレンの顔が現れた。
エイルリスは心底驚いた。驚きすぎて、思わず跳ね起き、アレンの額に額を打ちつけた。
「あっ!」
「痛…大丈夫?」
クソ石頭め!とエイルリスは額を押さえてアレンを睨む。
アレンも額を押さえて苦笑していたけど、エイルリスの顔を見て、慌ててソファーの前に来てエイルリスを抱きしめた。
「なんだっ」
「ルリスごめん!今のが痛かったんだな?ほんとごめん!」
「痛かったけど大したことない。それに俺が急に起き上がったせいだろ。謝んな」
「でも泣いてる。ルリスが泣くところ、初めて見たよ。俺の頭が固すぎるせいだ…」
「いや」
泣いてる?俺が?気づかなかった。
それに、アレンのせいじゃないと言いたいけど、その後どう続ける?この先の未来、アレンと一緒にいられないと考えて悲しくなったからだと言うのか?言えない。だから、アレンの頭が固すぎるからということにした。
「入ってくるなよっ」
「でも、長いから心配で」
「長くねぇ!俺はいつもこれくらい時間がかかる!」
「そうなの?それならいいけど。体調が悪かったら教えてくれよ?」
「わかったてる。もう出るから部屋に戻れよ」
「うん」
アレンが脱衣所を出ていくのを確認して、エイルリスは風呂場を出た。
体を拭き服を着ながら、あそこまで慌てることは無かった、逆に不審だろと反省する。
男同士なのだから、見られても何ら問題はない。でもなぜか、アレンに裸を見られるのが恥ずかしかったのだ。
エイルリスは、冷たい水で顔を洗ってから部屋に戻った。
アレンは、窓辺に立ち外を見ていた。
髪の毛を拭きながら、エイルリスも窓に近づく。
「さっきはアンバーに見つかるとか言って慌ててたのに、もういいのかよ」
「うん、大丈夫。まだいるかなと思って見てたけど、もういない。アンバーもどこかの宿に入ったんだと思う」
「ふーん」
エイルリスは、アレンの脇から顔を出して外を見た。相変わらずキラキラとした街の様子が見えるだけで、街の端にいる人の顔など見えない。
「ルリス!」
「なに」
いきなりアレンが大きな声を出したから驚いた。
アレンは、エイルリスの手を掴んで歩き出し、ソファーに無理やり座らせた。
「髪が乾いてない。風邪引くよ」
「ほっときゃ乾く」
「ダメだよ。俺に任せて」
アレンが両手でエイルリスの髪に触れた。すぐに暖かい感触がして、瞬時に乾いた。
「はい、終わり。濡れてるところ無い?」
「ない」
「じゃあ俺も風呂に入ってくる」
「ああ」
アレンが着替えを持って脱衣所に入ると、エイルリスは自身の髪を触る。
「悪魔も同じことできるんだな」
そう呟き、ソファーに深く身を沈めた。
エイルリスも力を使って髪を乾かす。髪を乾かすくらいなら、微塵も力を消耗しない。今も、アレンが風呂に入ってから乾かそうと思っていたのに、過保護な恋人に先にされてしまった。
「でも、誰かにしてもらうって、いいもんだな。アレンにしてあげたいけど、まだ俺の正体を知られたくない。俺は、アレンにもらうばかりだ」
複雑な模様が描かれた天井を眺めながら、エイルリスは思う。
目的を果たした後に、俺が生きていて、アレンがまだ俺を好きでいてくれたなら、今度は俺がアレンに与えたい。アレンが望むもの全てを、与えてあげたい。それが叶う未来があればいいのに。でも、そんな未来は来ない気がする。俺の翼は真っ黒に染まり、地獄に落ちていく気がする。悪魔のアレンでさえもたどり着けない、深く深く沈んだ地獄の底に。
ぼんやりと天井を眺めていたら、いきなり目の前にアレンの顔が現れた。
エイルリスは心底驚いた。驚きすぎて、思わず跳ね起き、アレンの額に額を打ちつけた。
「あっ!」
「痛…大丈夫?」
クソ石頭め!とエイルリスは額を押さえてアレンを睨む。
アレンも額を押さえて苦笑していたけど、エイルリスの顔を見て、慌ててソファーの前に来てエイルリスを抱きしめた。
「なんだっ」
「ルリスごめん!今のが痛かったんだな?ほんとごめん!」
「痛かったけど大したことない。それに俺が急に起き上がったせいだろ。謝んな」
「でも泣いてる。ルリスが泣くところ、初めて見たよ。俺の頭が固すぎるせいだ…」
「いや」
泣いてる?俺が?気づかなかった。
それに、アレンのせいじゃないと言いたいけど、その後どう続ける?この先の未来、アレンと一緒にいられないと考えて悲しくなったからだと言うのか?言えない。だから、アレンの頭が固すぎるからということにした。
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