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「そうか」
アレンが低く呟く。答えがわかっていたかのように冷静だ。
煌めく銀髪をかきあげて、アンバーが翡翠色の目をエイルリスに向ける。
「俺は、しばらく学園を去るよ。いつ戻ってくるかわからない。何ヶ月後か、何年後か。俺が戻ってきた時に君たちを見かけたら、またアレンの記憶を消すよ。俺は君たちを引き離す。だから、俺に見つからないように遠くに行けよ。どこかで静かに暮らせよ」
「それは…」
「そうする」
戸惑うエイルリスに被せるように、アレンが答えた。
アンバーの目がアレンへと動く。
「アレンはそう言うと思った。でも、エイルリスはアレンといたら、また翼が黒くなってしまうかもね。今度こそ悪魔になるかもね。でも、そうなったらなったでいいんじゃない?フォラスに会うためには、悪魔にならないと会えないんだから。それに悪魔同士なら、俺は反対しない」
エイルリスは、黙ってアンバーを見つめた。
ずっと天使として育ってきた。悪魔を仇として憎んできた。それに今も、自分は天使だと思っている。悪魔になることには抵抗がある。…でも。
エイルリスはアレンの手を握りしめた。
「いい。悪魔になってもいい。アレンと同じ種族になれる。正直、地獄には行きたくないけど、フォラスにも会えるしな。あの人には、言いたいことや聞きたいことがあるから、いつか会いに行く」
「ルリス…」
手を強く握られて、思わず「痛い」とアレンを睨んだ。
「あっ、ごめん…嬉しくてつい」
「あーあ、残念っ」
突然、アンバーが天井を仰いで大きな声を出した。
驚いたエイルリスとアレンは、揃ってアンバーを見る。
アンバーは大きく息を吐き出すと、苦笑した。
「俺はエイルリスを気に入ってたんだ。俺の後を継いで欲しいと思うほどに。だから、エイルリスには天使として、俺の仕事を手伝って欲しいんだけど」
「え、無理」
「即答かぁ。俺の方が先に出会ってたのにな。さっさと勧誘しとけばよかった。エイルリス、アレンのことが嫌になったら、いつでも俺の所に来てよ。歓迎するよ」
「行かない。アレンを嫌になんてならない」
「じゃあ、アレンが先に死んだら来て」
「アレンが死んだら俺も死ぬから、あんたの所に行くことはない。悪いな」
アレンがエイルリスの頭を抱き寄せキスをする。
その様子を見て、アンバーの気配が冷たくなる。
「何してるの?俺は君たちのこと反対すると言ったよね。俺の前でイチャイチャしないでくれる?」
「仕方ないだろ。ルリスが嬉しいことを言ってくれたんだから。それよりも早く行けよ。フォラスさんのことを知らせてくれたことは感謝する。次、あんたが学園に戻って来たら、俺たちはいないから」
「ここを去るのか?」
「そのつもりだ」
「そう」
アンバーが部屋を出ようとして、一度止まって振り返る。
「あ、そうだ。君たち、いつ出ていくのか知らないけど、オキザリス寮の寮長に気をつけなよ。しつこく君たちを恨んでるみたいだからさ」
「わかった。気をつける。アンバー、元気で」
「ありがとう。エイルリス、君も元気で」
そう言うと、アンバーは白い翼を出して、廊下の窓から飛び去った。
アレンが低く呟く。答えがわかっていたかのように冷静だ。
煌めく銀髪をかきあげて、アンバーが翡翠色の目をエイルリスに向ける。
「俺は、しばらく学園を去るよ。いつ戻ってくるかわからない。何ヶ月後か、何年後か。俺が戻ってきた時に君たちを見かけたら、またアレンの記憶を消すよ。俺は君たちを引き離す。だから、俺に見つからないように遠くに行けよ。どこかで静かに暮らせよ」
「それは…」
「そうする」
戸惑うエイルリスに被せるように、アレンが答えた。
アンバーの目がアレンへと動く。
「アレンはそう言うと思った。でも、エイルリスはアレンといたら、また翼が黒くなってしまうかもね。今度こそ悪魔になるかもね。でも、そうなったらなったでいいんじゃない?フォラスに会うためには、悪魔にならないと会えないんだから。それに悪魔同士なら、俺は反対しない」
エイルリスは、黙ってアンバーを見つめた。
ずっと天使として育ってきた。悪魔を仇として憎んできた。それに今も、自分は天使だと思っている。悪魔になることには抵抗がある。…でも。
エイルリスはアレンの手を握りしめた。
「いい。悪魔になってもいい。アレンと同じ種族になれる。正直、地獄には行きたくないけど、フォラスにも会えるしな。あの人には、言いたいことや聞きたいことがあるから、いつか会いに行く」
「ルリス…」
手を強く握られて、思わず「痛い」とアレンを睨んだ。
「あっ、ごめん…嬉しくてつい」
「あーあ、残念っ」
突然、アンバーが天井を仰いで大きな声を出した。
驚いたエイルリスとアレンは、揃ってアンバーを見る。
アンバーは大きく息を吐き出すと、苦笑した。
「俺はエイルリスを気に入ってたんだ。俺の後を継いで欲しいと思うほどに。だから、エイルリスには天使として、俺の仕事を手伝って欲しいんだけど」
「え、無理」
「即答かぁ。俺の方が先に出会ってたのにな。さっさと勧誘しとけばよかった。エイルリス、アレンのことが嫌になったら、いつでも俺の所に来てよ。歓迎するよ」
「行かない。アレンを嫌になんてならない」
「じゃあ、アレンが先に死んだら来て」
「アレンが死んだら俺も死ぬから、あんたの所に行くことはない。悪いな」
アレンがエイルリスの頭を抱き寄せキスをする。
その様子を見て、アンバーの気配が冷たくなる。
「何してるの?俺は君たちのこと反対すると言ったよね。俺の前でイチャイチャしないでくれる?」
「仕方ないだろ。ルリスが嬉しいことを言ってくれたんだから。それよりも早く行けよ。フォラスさんのことを知らせてくれたことは感謝する。次、あんたが学園に戻って来たら、俺たちはいないから」
「ここを去るのか?」
「そのつもりだ」
「そう」
アンバーが部屋を出ようとして、一度止まって振り返る。
「あ、そうだ。君たち、いつ出ていくのか知らないけど、オキザリス寮の寮長に気をつけなよ。しつこく君たちを恨んでるみたいだからさ」
「わかった。気をつける。アンバー、元気で」
「ありがとう。エイルリス、君も元気で」
そう言うと、アンバーは白い翼を出して、廊下の窓から飛び去った。
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