城で侍女をしているマリアンネと申します。お給金の良いお仕事ありませんか?

甘寧

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侍女兼便利屋

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一階を終えた……と言うより、騎士の方達が掃除した後をチェックしただけですが……
とりあえず、一階を終えた私は、階段を上がり二階へと進みます。

さて、二階の方達はどの様な方でしょうか。
一階同様、一番手前のお部屋から参ります。

コンコン

「失礼します。侍女のマリアンネと申します。フリード様の命にて本日お部屋の掃除に参りました」

「おや、マリアンネが今回の掃除役ですか?」

そう言う貴方様は副団長のカラム様ですね。

この方は、天使の様な容姿に落ち着いた喋り方が印象的ですが、いざ戦場に出ると天使が魔王に姿を変えます。
返り血を浴び真っ赤に染まったカルム様を見て、新人の騎士はよく腰を抜かします。
そして、付いたあだ名が「鮮血の堕天使」

そんなカルム様のお部屋ですが……

──綺麗過ぎます……

やはり副団長ともなると、一部屋貰えるのですね。
その部屋の中は全て整頓され、私が手を出す隙もありません。

──これでは下手に手を出した方が汚れそうです。

「……カルム様のお部屋は掃除の必要が無さそうなので、私はこれで失礼します」

「ちょっと待ちなさい」

他の部屋に向かうべく、カルム様の部屋を後にしようとしたらカルム様に呼び止められました。

「なんでしょうか?」

「丁度いいので、私のお茶の相手をしてくれませんか?」

いや、私は今仕事中でして、決して暇ではないんです。

そんな私の思いとは裏腹に、カルム様は素早くお茶の準備を始めました。

──これは、逃げれませんね。

仕方なく小休憩と称して、カルム様に付き合うことにしました。
カルム様が入れてくれたお茶は上等な茶葉で、とても美味しかったですし、お茶菓子として出されたクッキーもこれまた美味でした。

「下がやけに煩いと思ったら、マリーが来たからでしたか」

カルム様は上品にお茶を口にしながら、ボソッと言われました。

「すみません。少々駄犬を躾ておりました」

やはり煩かったですか。
まあ、でも、駄犬を躾けるにはあれぐらいしなければ言うことを聞かないので、目を瞑って下さい。

「あはははは!!流石ですね。一階は新人や階級を持っていない団員の部屋なので、マリーの事を知らないのでしょう」

なるほど、それで4人部屋なのですね。
という事は、二階は……?

「二階は団長や、私副団長もおりますし、小隊長なども二階におりますよ」

二階は大物揃という事ですね。
これは、失敗できませんね。

「──あぁ、副隊長のシモンには気をつけて下さい。まあ、マリーなら大丈夫だと思いますが、大声を出してくれれば助けに行きますので。……くれぐれも、殺さないでくださいよ?」

カルム様のお茶を美味しく頂い私は、仕事へ戻る為カルム様の部屋を後にしようとしました。
すると、去り際カルム様が私に忠告してくれました。

カルム様、私はか弱い女子の上に侍女です。
殺人鬼じゃありません。

私は、カルム様の言葉に少々不機嫌になりながらも、隣の部屋をノックしました。
カルム様の隣は第二騎士団団長様のお部屋でした。

丁度団長様は留守でしたので、早急に掃除をさせて頂き部屋を出ました。

そしてその隣は、カルム様が忠告してくれました副隊長のシモン様のお部屋です。

さてさて、大人しく掃除させてくれますかね……

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