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来訪
ep.42
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「で?」
『へ?』
「場所どこ?歓迎会の」
『ああ…わかんない。まだ知らされてないんだだよね』
「わかったら連絡して。俺、迎え行くから」
『…ん』
そこで会話は途切れた。
タイミングよく、注文した料理が丁度運ばれてくる。
ロコモコバーガーとベーグルサンドとスコーン。
目の前に料理が提供された途端、急にお腹が空いてきた。
食欲をそそる香りが漂ってくる。
「………」
『……?
蒼ちゃん?ロコモコ嫌いだったっけ?』
「いや…
俺がいつも頼むやつだからびっくりしたよ」
蒼ちゃんは目の前に提供された料理に目を見開いていた。
店から近いこのカフェはよく利用しているのだろう。
ジャンキーな食べ物が好きな彼なら、と思って注文したそれは蒼ちゃんの定番メニューだったらしい。
『文句言わないでよね。私チョイスって言ったの蒼ちゃんなんだから』
「嬉しいよ。
何年経っても俺の好みは忘れてないんだね」
『それは…』
私は言葉に詰まった。
それは私が他の男性と関わっていないからだと思う。
私の記憶は三年前からずっと止まっている。
蒼ちゃん以外の男性を知らない。
だから記憶がいつまでも塗り替えられないのだ。
ふと、私は彼はどうなのだろうと疑問が浮かぶ。
男性への苦手意識があるから三年間、私は誰とも交際はしなかった。
だが、蒼ちゃんはそういう苦手意識はないはず。
普通三年間の間があれば、誰か別の女性と交際するのが自然だ。
特に彼は物腰の柔らかいその性格で自ら動かなくても女性は寄ってくる。
外見も女性好みのする狐顔だ。
恋人がいないほうがおかしい。
『……蒼ちゃんは…』
「ん?」
『……やっぱいい』
私は自分の疑問を蒼ちゃんにぶつけようとした。
だが、口を噤んだ。
喉の奥で言葉が詰まる。
彼女でもなんでもない私が口を挟んでもいい話じゃない。
「なに?気になるじゃん」
『いいの。気にしないで』
「はいはい。
言いたくなったら言って。いつでも聞くから」
『うん』
蒼ちゃんは決して詮索しない人だ。
無理に言葉を引き出そうとしない。
私が打ち明けるまで待ってくれる。
その優しさが有り難かった。
私達は料理が冷めないうちに目の前の料理にありつく。
ふわふわのベーグルサンドを私は頬張った。
食事中、二人の間に会話はない。
気まずさとは無縁の穏やかな空気が流れる。
仕事へ戻るのが嫌になるほどに。
『ご馳走様でした』
「ごちそうさん」
『私、そろそろ行くね。仕事溜まってるんだ』
「あのさ…」
『ん?』
私は席を立ち上がろうとした。
まだ午後の就業時間まで少し間がある。
だが、仕事前の準備があるのでそろそろ戻りたいところだった。
けれど蒼ちゃんによって呼び止められる。
私は動きを止めて、席へ座り直した。
『へ?』
「場所どこ?歓迎会の」
『ああ…わかんない。まだ知らされてないんだだよね』
「わかったら連絡して。俺、迎え行くから」
『…ん』
そこで会話は途切れた。
タイミングよく、注文した料理が丁度運ばれてくる。
ロコモコバーガーとベーグルサンドとスコーン。
目の前に料理が提供された途端、急にお腹が空いてきた。
食欲をそそる香りが漂ってくる。
「………」
『……?
蒼ちゃん?ロコモコ嫌いだったっけ?』
「いや…
俺がいつも頼むやつだからびっくりしたよ」
蒼ちゃんは目の前に提供された料理に目を見開いていた。
店から近いこのカフェはよく利用しているのだろう。
ジャンキーな食べ物が好きな彼なら、と思って注文したそれは蒼ちゃんの定番メニューだったらしい。
『文句言わないでよね。私チョイスって言ったの蒼ちゃんなんだから』
「嬉しいよ。
何年経っても俺の好みは忘れてないんだね」
『それは…』
私は言葉に詰まった。
それは私が他の男性と関わっていないからだと思う。
私の記憶は三年前からずっと止まっている。
蒼ちゃん以外の男性を知らない。
だから記憶がいつまでも塗り替えられないのだ。
ふと、私は彼はどうなのだろうと疑問が浮かぶ。
男性への苦手意識があるから三年間、私は誰とも交際はしなかった。
だが、蒼ちゃんはそういう苦手意識はないはず。
普通三年間の間があれば、誰か別の女性と交際するのが自然だ。
特に彼は物腰の柔らかいその性格で自ら動かなくても女性は寄ってくる。
外見も女性好みのする狐顔だ。
恋人がいないほうがおかしい。
『……蒼ちゃんは…』
「ん?」
『……やっぱいい』
私は自分の疑問を蒼ちゃんにぶつけようとした。
だが、口を噤んだ。
喉の奥で言葉が詰まる。
彼女でもなんでもない私が口を挟んでもいい話じゃない。
「なに?気になるじゃん」
『いいの。気にしないで』
「はいはい。
言いたくなったら言って。いつでも聞くから」
『うん』
蒼ちゃんは決して詮索しない人だ。
無理に言葉を引き出そうとしない。
私が打ち明けるまで待ってくれる。
その優しさが有り難かった。
私達は料理が冷めないうちに目の前の料理にありつく。
ふわふわのベーグルサンドを私は頬張った。
食事中、二人の間に会話はない。
気まずさとは無縁の穏やかな空気が流れる。
仕事へ戻るのが嫌になるほどに。
『ご馳走様でした』
「ごちそうさん」
『私、そろそろ行くね。仕事溜まってるんだ』
「あのさ…」
『ん?』
私は席を立ち上がろうとした。
まだ午後の就業時間まで少し間がある。
だが、仕事前の準備があるのでそろそろ戻りたいところだった。
けれど蒼ちゃんによって呼び止められる。
私は動きを止めて、席へ座り直した。
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