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第2章 魔法の使える世界
第5話 激震の自衛隊
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記憶のある9階までゲートで異動して、フレイヤの神言を使い。モンスターがいなくなった階層でゆっくりと警察官の痕跡を探す。ほどなく痕跡を見つけ、周辺に散らばっていた、持って帰れるものを亜空間収納にしまう。
「さて、見てみるか」
ダンジョンにアクセスする…… 30階か一番奥には地竜?これかな?火を噴くトカゲというのは。
「まあいい、行こうか」
一司がフレイヤと一緒に、10階へと歩みを進めるころ、地上では少し問題が発生していた。
救出されてすぐに、警察官は家や署に連絡を入れていた。
すると、そこに自衛隊のトラックがやって来た。
昨日は、モンスターの量にやられた。今日は弾薬と手りゅう弾を大量に装備。負けはしない。早く民間人や警官を救出しなければ……。
決意も新たにやって来た、高島3尉部隊は変わらず2チーム10人だが、今日は装備が違う。
ダンジョン入り口に集まっている人々に、
「昨日は装備が足りず撤退しましたが、今日は無事救出を達成します」
とビシっと宣言した。
これは、あずかり知らないところで、自衛隊敗走と記事が出ていたためだ。
すると、役所の人間だろうか? スーツを着た人が私たち(自衛隊)に近づいてきた。
「ごくろうさまです。すみません。もう救出されています」
「はいおまかせください、無事に救出を行います」
「いやだから、救助されました。あそこに集まっている人たちです」
とその人は、人の集まっている一角を指さす。
「はいっ?」
おれは、驚嘆した。
「一体どうやって…… 自力で出てきたのですか?」
「いや、黒い猫連れた兄ちゃんが、一人で助けてきました」
見回すが、対象者は見当たらない。
「その人は?」
「ああと、またダンジョンに入って行ったのが、30分くらい前かな?」
一応、状況を確認をしに行く。
「すみません、救助されたと聞いたのですが……」
「はい、そうです。やっと出て来られました」
「どこに居たのですか?」
「私たちは8階です。警察の方は9階みたいですけど」
「8階、9階?」
「6階のオークはどうしたのです? 大量に居たでしょう」
「さあ分かりませんけど。帰りには、魔石がごろごろしていました」
「魔石が、ごろごろですか……」
「ええ」
自衛隊の方が、固まってしまった。
「もう、いいでしょうか?」
「はい。お疲れのところすみません」
呆然として、それだけ何とか返答を返した高島3尉。
呆然とする高島3尉、なにがいったい…… あのオークの量は異常だった。…… 魔石がごろごろ? せん滅魔法でも持っているのか、その猫使いは。
はっ、また戻ったと言ったな? 救出に行かなくては。
準備をしよう。
装備を確認して突入しよう…… きっと猫使いも困っているだろう?
おかしな思考の末、頭の中に湧いてくるのは救助の文字。
またスーツ姿の、今度はおっさんが近づいてきた。
「ああ、すみません」
「なんだね、今から突入の為、準備が……」
「それ控えていただけます?」
「何だと?」
男から発せられたのは、驚嘆の言葉。
「私、役所の環境政策課の課長で、高梨誠と申します。今当方の依頼で株式会社 特別指定外来種対策会社の神崎さんが潜っていますので」
「隊として民間人一人という暴挙を、見過ごすわけにはいかん」
そう言うと、その高梨と言う男はにへらと笑う。
「いや、たぶん隊長さんの思うようなことには、ならないと思います」
「君はいったい。何の根拠があって、そんなことを言っているんだ」
「うーん、彼の実績でしょうか? そうですね、今からだと3時間ほど待ってもらえます?」
3時間だと? その時間の根拠はなんだ? まあ、役所の顔も立てよう。
「まあ救助者は救出されているし、だが3時間後には突入する。それは変更できん、良いかな」
「多分大丈夫でしょう」
彼は軽薄そうにそう言うと、その場を後にした。
それから、2時間ほどして。ダンジョンの前に突然と黒猫を首に巻いた人間が現れた。
そして、手をダンジョンに向けるとダンジョンが閉じた。……閉じた!? それも跡形もなく。
周りでそれを見た人々……。 ダンジョンが消えた!?
皆が騒然としている中。彼はきょろきょろと何かを探すように周りを見回すと、警察官を見つけて近寄って行く。何か話をして…… 迎えに来たパトカーに同乗して行ってしまった……。
「なんだ彼は……」
突入の理由が無くなった為。すごすごと、自衛隊は撤収して、集まっていた人々も静かに解散をしていった……。
一司は警察署へと着くと地下に案内され、テーブルの上にダンジョンの現場に残されていた遺留物を提出する。
「残念ですが、これだけでした」
時間がたつと、ダンジョンに色々吸収される。その為遺留物は少なかった。
それでも、仲間の警察官も、後に呼ばれた家族の方々も頭を下げてくれた。
静かに頭を下げて、一司は警察署を後にする……。
その頃の、高島3尉は困惑していた。
上官への報告に訪れ、報告内容に苦慮していた……。
報告しようにも何も分からない。分かっているのは、役所が猫を連れた個人に業務を依頼し、その個人が救出とダンジョン攻略をなしたということだけ。さらに消滅させた。あいつは魔王で、ダンジョンを創った犯人と言われた方がよほどすっきりする。
軍ではないとはいえ、自衛隊は最大の暴力組織。それが力足らずで撤退した後、一人でそれをなした。
訳が分からない。
そんな話を報告された上官も、予想通り困惑していた……。
一方、警察官も世話になったとはいえ、目にした異常さに一司の事を探ろうと、神崎一司に関する調査依頼と命令を出したが、どこからともなく「調査不可。なお続行は許可しない」と言う命令が、警察のかなり上部から降ってきて首をひねることとなる。
関係者の中では、謎ばかりが深まっていく……。
「さて、見てみるか」
ダンジョンにアクセスする…… 30階か一番奥には地竜?これかな?火を噴くトカゲというのは。
「まあいい、行こうか」
一司がフレイヤと一緒に、10階へと歩みを進めるころ、地上では少し問題が発生していた。
救出されてすぐに、警察官は家や署に連絡を入れていた。
すると、そこに自衛隊のトラックがやって来た。
昨日は、モンスターの量にやられた。今日は弾薬と手りゅう弾を大量に装備。負けはしない。早く民間人や警官を救出しなければ……。
決意も新たにやって来た、高島3尉部隊は変わらず2チーム10人だが、今日は装備が違う。
ダンジョン入り口に集まっている人々に、
「昨日は装備が足りず撤退しましたが、今日は無事救出を達成します」
とビシっと宣言した。
これは、あずかり知らないところで、自衛隊敗走と記事が出ていたためだ。
すると、役所の人間だろうか? スーツを着た人が私たち(自衛隊)に近づいてきた。
「ごくろうさまです。すみません。もう救出されています」
「はいおまかせください、無事に救出を行います」
「いやだから、救助されました。あそこに集まっている人たちです」
とその人は、人の集まっている一角を指さす。
「はいっ?」
おれは、驚嘆した。
「一体どうやって…… 自力で出てきたのですか?」
「いや、黒い猫連れた兄ちゃんが、一人で助けてきました」
見回すが、対象者は見当たらない。
「その人は?」
「ああと、またダンジョンに入って行ったのが、30分くらい前かな?」
一応、状況を確認をしに行く。
「すみません、救助されたと聞いたのですが……」
「はい、そうです。やっと出て来られました」
「どこに居たのですか?」
「私たちは8階です。警察の方は9階みたいですけど」
「8階、9階?」
「6階のオークはどうしたのです? 大量に居たでしょう」
「さあ分かりませんけど。帰りには、魔石がごろごろしていました」
「魔石が、ごろごろですか……」
「ええ」
自衛隊の方が、固まってしまった。
「もう、いいでしょうか?」
「はい。お疲れのところすみません」
呆然として、それだけ何とか返答を返した高島3尉。
呆然とする高島3尉、なにがいったい…… あのオークの量は異常だった。…… 魔石がごろごろ? せん滅魔法でも持っているのか、その猫使いは。
はっ、また戻ったと言ったな? 救出に行かなくては。
準備をしよう。
装備を確認して突入しよう…… きっと猫使いも困っているだろう?
おかしな思考の末、頭の中に湧いてくるのは救助の文字。
またスーツ姿の、今度はおっさんが近づいてきた。
「ああ、すみません」
「なんだね、今から突入の為、準備が……」
「それ控えていただけます?」
「何だと?」
男から発せられたのは、驚嘆の言葉。
「私、役所の環境政策課の課長で、高梨誠と申します。今当方の依頼で株式会社 特別指定外来種対策会社の神崎さんが潜っていますので」
「隊として民間人一人という暴挙を、見過ごすわけにはいかん」
そう言うと、その高梨と言う男はにへらと笑う。
「いや、たぶん隊長さんの思うようなことには、ならないと思います」
「君はいったい。何の根拠があって、そんなことを言っているんだ」
「うーん、彼の実績でしょうか? そうですね、今からだと3時間ほど待ってもらえます?」
3時間だと? その時間の根拠はなんだ? まあ、役所の顔も立てよう。
「まあ救助者は救出されているし、だが3時間後には突入する。それは変更できん、良いかな」
「多分大丈夫でしょう」
彼は軽薄そうにそう言うと、その場を後にした。
それから、2時間ほどして。ダンジョンの前に突然と黒猫を首に巻いた人間が現れた。
そして、手をダンジョンに向けるとダンジョンが閉じた。……閉じた!? それも跡形もなく。
周りでそれを見た人々……。 ダンジョンが消えた!?
皆が騒然としている中。彼はきょろきょろと何かを探すように周りを見回すと、警察官を見つけて近寄って行く。何か話をして…… 迎えに来たパトカーに同乗して行ってしまった……。
「なんだ彼は……」
突入の理由が無くなった為。すごすごと、自衛隊は撤収して、集まっていた人々も静かに解散をしていった……。
一司は警察署へと着くと地下に案内され、テーブルの上にダンジョンの現場に残されていた遺留物を提出する。
「残念ですが、これだけでした」
時間がたつと、ダンジョンに色々吸収される。その為遺留物は少なかった。
それでも、仲間の警察官も、後に呼ばれた家族の方々も頭を下げてくれた。
静かに頭を下げて、一司は警察署を後にする……。
その頃の、高島3尉は困惑していた。
上官への報告に訪れ、報告内容に苦慮していた……。
報告しようにも何も分からない。分かっているのは、役所が猫を連れた個人に業務を依頼し、その個人が救出とダンジョン攻略をなしたということだけ。さらに消滅させた。あいつは魔王で、ダンジョンを創った犯人と言われた方がよほどすっきりする。
軍ではないとはいえ、自衛隊は最大の暴力組織。それが力足らずで撤退した後、一人でそれをなした。
訳が分からない。
そんな話を報告された上官も、予想通り困惑していた……。
一方、警察官も世話になったとはいえ、目にした異常さに一司の事を探ろうと、神崎一司に関する調査依頼と命令を出したが、どこからともなく「調査不可。なお続行は許可しない」と言う命令が、警察のかなり上部から降ってきて首をひねることとなる。
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