勝手にダンジョンを創られ魔法のある生活が始まりました

久遠 れんり

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第2章 魔法の使える世界

第8話 誰?

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 現場に向かうと高梨さんが来ていたが、イメチェンのお陰で気が付かれなかった……。

 警備をしている警察官に止められた。
「君君、今このダンジョン閉鎖中だから近寄らないで!!」
「近寄らないと仕事にならないんですけど?」
 とタグを引き出し、警備員に見せる。

 すぐに確認しに行ってくれたが、
「役所の高梨さん、この人が救助に来た人ですか? タグは神崎一司となっています」
「おお、神崎くん声かけてくれればいいのに……て、誰君?」
 と高梨さんに言われた。
「色が抜けて白くなっただけです、イメチェンだと思ってください」

 一応は、心配はしてくれたようで、
「病院は行ったのかい?」
 と言ってくれた。
「原因不明だけど、問題はないようですよ。たぶん不治の病っぽいですけど」
「ああまあ、問題ないなら良いけど。じゃあ頼むよ」
 この人、興味が無くなると流すよね。

「どのあたりにいるかも、わからないのですよね?」
「ああ」
「じゃあ、ちょっと待ってください」

 ダンジョンの入口に手を置き、アクセスをする……??
「ちょっと、高梨さん…… 要救助者は5人。男3人に女2人って言っていましたよね」
「そうだけど居ないの?」
「浅い階6階に3人居ますけど、ほか2人は居ません…… か亡くなっているかですね。怒鳴っていたおっさんの子供は男ですかね? 」
「そうだね、葛谷滓男21歳だな。他に脇屋久重同じ21歳、茂部伸八20歳、湯段アリス20歳、真木齣玲20歳の5人だな。幾度かダンジョンに入ったことがあるらしいが、今までは様子見に入った程度で、今回これが本気の一回目かな?」

「葛谷たちも、これが初めてなんですか?」
「いや、ダンジョン出来てからすぐ潜ったようだ。それなら大丈夫だろうと各親も送り出したようだが」
「うーん、そいつら多分勝手に出てくるから、警察にお願いして捕まえといてください。9階の奥に2人見つけたから行ってきます」
「それは、良かった」
「う~ん、どうですかね?」
 高梨さんは、見つかっただけで安心したようだが、いやな予感がする。

 と高梨さんに言って、ダンジョンに飛び込む。一直線に2つの光点に向かう。そして22~23分後に到着。2人は意識を失っており、レイプされた痕跡が見て取れる。何も考えず浄化魔法できれいにして、彼女たちの治療をする。

 血中の薬品が消えたためかすぐに、目を覚ましたようだ……。
「大丈夫?」
「誰?」
「役所の依頼を受けて、君たちを探しに来た」

 タグを見せながら神崎と名乗る。
「記憶はどこまである?」
 と聞くと、
「葛谷たちが、モンスターが来るまでにすることはしようって。いきなり襲われたんだけれど、体が動かなくてすぐに眠くなった」
「荷物とかはどこかな?」
「あっほんとだ、荷物がない」

 ざっとマップを見せて、もともと居たところがどの辺りかを聞こうとしたが、一緒に来た男たちに任せっぱなしで、理解していなかったようだ……。

 仕方がない。ダンジョンの外にゲートを直接開き、2人を連れ出した。
 ダンジョンの外に出ると周りの人間に驚かれたが、周りを見回して高梨さんを見つけ、警察官を呼んでもらった。薬を飲まされレイプされていた事を伝える。警察官には2人が居た場所を詳細に説明。荷物も無くなっているようなので、探しに行くため詳細な形や色を2人に聞く。
 
 2人は、速やかに病院に運ぶことを聞いたので、荷物を見つけたら届けるために、病院が決まったら高梨さんに連絡するよう、警察官にお願いする。

 ダンジョンをスキャンすると、男3人は思ったより遅くまだ4階に上がってきたばかりだった。しようがないので警官3人を捕まえ男3人のところまで、護衛しながら送っていく。
 なんだかブツブツ文句を言っていたが、警官の一人が俺を知っており。
 俺の正体が松沼さん家の関係者と知って、それがわかるとみんな大人しくついてくるようになった。

 小走りで移動して、出てくるモンスターを練習がてらに魔法で倒しながら進んでいく。途中で警官がついてこられなくなったので、休憩を入れつつ歩いて男3人の所に向かう。確認すると3人は3階に上がってきたため、程なくして出会う事となる。

 3人に探しに来たことを伝え、他の2人はどこか聞くと10階でモンスターにやられたと申告した。
 遺品はないのか聞くと、タグは持ってきていると言ってきた。

 3人を警察官に頼み俺は奥に向かう。

 荷物は流石にどこにあるかわからないので、フレイヤと手分けして探すことにした……神言は使うなと念押しして……。

 ここもモンスターは多かったが、再構成から日数が経ち誰かが間引いたのか問題がない程度。
結局4階以降のモンスターは荷物を探す俺たちに殲滅され可愛そうなこととなった。

 結局荷物は9階にあり周辺も探す。取りこぼしもなさそうなのでまたゲートを開き表に出る。

「おーい、高梨さん、荷物。中は2人に渡して確認してもらってください。それでこのダンジョン潰して良いのかな?」
「ああわかった、ちょっと待って確認してもらうから。ダンジョンは……どうしよう?」
「中を見ると、まめに間引いている感じなんですよね。ぜったいいくつかのチームがホームにしているんじゃないんですか?」

「そうだね、前回みたいにクレームが来ると嫌だしね。じゃあ、まあ救助は終わったし、潰すかどうかは調査後ということで今回は引いてくれるかい?」
「しょうがないですね」

 前回調子に乗ってダンジョンを潰したが、そこをホームにしていたチームから泣きが役所に来た。最近は魔石を売って生計を立てる人間がちらほら居て、死活問題だと言うことだ。

 なんともまあ…… しかし俺も人のこと言えないじゃん、会社まで作ったし……ダンジョンがなくなると、生活できなくなるよね。
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