95 / 167
第3章 本格的侵攻開始 か?
第34話 世の理は無常
しおりを挟む
気が付くと、ベンチに座り神崎さんが肩を貸してくれていた。
でもね、目の前に美月さんと芳雄君が居るの。
どういう状態かしら?
「大丈夫か?」
「はい。いったい何があったんでしょうか?」
「もともと、この世界の理を守る神たちが、器を見つけたとはしゃいで、力をくれたらしい。俺に念話でドヤって来た。神に力をもらっただろう?」
なんだか荒唐無稽なことを、当然のように聞いてくる神崎さん。
確かにさっき、かなえてやるって、クリスタルが…… と意識した瞬間『慈愛と癒し』という言葉が頭に浮かぶ。
「慈愛と癒し?」
つい、声に出た。
「そうか」
と、神崎さんが一言いい。美月さんはフーンという顔。芳雄君はまじかと驚いている。
「で、いつまで引っ付いているの?」
と美月さんに言われて、あわてて立ち上がった。
「急に立ち上がって大丈夫か?」
「私の時と態度が違う」
と美月さんが膨れている。ふふ、仲がいいのね。すると神崎さんが、
「ああ力を得ても、調子に乗ったらだめだぞ。どこかの誰かは、調子に乗って人前で全裸になって踊っていたからな」
と不機嫌そうに言い放つ。
「ちょ、あれはその、ごにょごにょ」
美月さんが真っ赤になっている。そんなことをしたんだ。
その後、本殿に行ってお参りをするが、ここでも神崎さんが5分ほどにらみ合いをしていた?
すごくいやそうな顔をして、本殿をにらみつけていた。
瀬尾さんがちょっかいを受けた後、本殿に行ったが…… 柏手を打ったら頭の中に声が響いてきた。
〈おう、やっと面出しやがったか。こっちはずっと意思を示していたのにな〉
〈なんだ? そんなことは知らん〉
〈おぬしが、世界の理に影響を与える者と言うのは分かっていた〉
こっちの言い分は無視かよ。
〈大事なことを伝える。 向こうの主神とは話が付いている。 受け入れ融合しろ。 向こうの世界は滅びつつある。 元々は一部のはっちゃけた奴が始めたことだが、この機に乗じて。 滅びを受け入れるつもりだった向こうの主神は、こちらとの融合を望んだのだ。 受け入れろ。お前は世界を壊さぬようまとめろ。手助けはしてやる。受け入れろ……〉
と言いたい事だけ言って、どこかに行きやがった。
こっちは普通の人間だぞ、なにを期待してやがる。一司はぼやく。
その頃、一翔は一司家の前でカギがかかっているため、不審に思いながらもカギを開けて家の中に入っていく。
「あれ誰もいないや、珍しいな。ダンジョン側か?」
とてくてくと、廊下の突き当りに手をつくが壁だった。
「あれ?」
スマホを取り出し、電話をする。
「あっ、社長。 お疲れ様です。今どこですか?」
「一翔か忘れて…… いや、ああいま、九州に旅行兼仕事だ」
「俺、暇ですから手伝いますよ」
「こっちへ来る?」
目の前で、芳雄が手でバッテンを作っている。
ははーん、そうか。
一司は、ちらっと瀬尾さんを見る。
「いやまあ、今回は家族旅行みたいなものだからな。迎えに行くのも面倒くさいからお前はゆっくり休め。それじゃあな」
「ちょ、しゃちょ……」
なんだよもう。仕方が無い。帰ってゲームでもするか。
と、トボトボ帰っていく。
数日後に発覚する事になる、友の裏切りともいえる行為に、一翔は絶望することになる。 ……今はまだ、その不幸に気づいていない。
これも世の理……
いまは、ただ泣くがいい。相談した姉にたかられようとも。再び立ち上がれるようになるまで…… 一翔よ、今はただ静かに泣け。
電話を切り、一司はニマニマしながら2人に近寄る。
そして、芳雄にあるものを手渡しながら、言葉を紡ぐ。
「なんだ、芳雄。一翔に瀬尾さんとの旅行を、邪魔されたくないのか?」
横にいる瀬尾さんも、理解したのか真っ赤になっている。
だが、芳雄は瀬尾さんと違い、一司にさっき手渡された、OKマークの書かれた6個入りの小さな箱を見つめて、その正体に気が付き、さらに赤くなる。
俺の高校の時とは違うな、と、遠い目になる一司。
「さて、表参道で飯でも食べて、しばらくはデザート三昧か?」
「「はい」」
「まあ行こうか」
とりあえず、唐揚げ押しなお店で、バーガーなどを食べて一司は、
「1時間後、いや2時には来る」
と言って仕事へ戻った。
そこから、スイーツの食べ歩きという修行に、芳雄と壮二はげんなりする。
ただまあ、嬉しそうにする彼女や、真魚の姿に芳雄は嬉しかった。
一司は、現れては消え消えては現れをひたすら繰り返して、ノルマを潰していく。
この時、見張りについていた部下たちから、内閣の担当者へ向けて怒涛の連絡が入って来ていた。
担当者は一言、
「こっちがデータをまとめるより、ダンジョンをつぶす方が早いって一体どういう事だよ」
と愚痴っていた。
一司がそのことを知れば、知らんがなと、ぼやいたことだろう。
こんな量の仕事を、年度内に完了させろと無茶を言う上司を恨め。
今度は予定通り、一司は現れた。
みんなと合流した後、全員森の中に姿を消した。
でもね、目の前に美月さんと芳雄君が居るの。
どういう状態かしら?
「大丈夫か?」
「はい。いったい何があったんでしょうか?」
「もともと、この世界の理を守る神たちが、器を見つけたとはしゃいで、力をくれたらしい。俺に念話でドヤって来た。神に力をもらっただろう?」
なんだか荒唐無稽なことを、当然のように聞いてくる神崎さん。
確かにさっき、かなえてやるって、クリスタルが…… と意識した瞬間『慈愛と癒し』という言葉が頭に浮かぶ。
「慈愛と癒し?」
つい、声に出た。
「そうか」
と、神崎さんが一言いい。美月さんはフーンという顔。芳雄君はまじかと驚いている。
「で、いつまで引っ付いているの?」
と美月さんに言われて、あわてて立ち上がった。
「急に立ち上がって大丈夫か?」
「私の時と態度が違う」
と美月さんが膨れている。ふふ、仲がいいのね。すると神崎さんが、
「ああ力を得ても、調子に乗ったらだめだぞ。どこかの誰かは、調子に乗って人前で全裸になって踊っていたからな」
と不機嫌そうに言い放つ。
「ちょ、あれはその、ごにょごにょ」
美月さんが真っ赤になっている。そんなことをしたんだ。
その後、本殿に行ってお参りをするが、ここでも神崎さんが5分ほどにらみ合いをしていた?
すごくいやそうな顔をして、本殿をにらみつけていた。
瀬尾さんがちょっかいを受けた後、本殿に行ったが…… 柏手を打ったら頭の中に声が響いてきた。
〈おう、やっと面出しやがったか。こっちはずっと意思を示していたのにな〉
〈なんだ? そんなことは知らん〉
〈おぬしが、世界の理に影響を与える者と言うのは分かっていた〉
こっちの言い分は無視かよ。
〈大事なことを伝える。 向こうの主神とは話が付いている。 受け入れ融合しろ。 向こうの世界は滅びつつある。 元々は一部のはっちゃけた奴が始めたことだが、この機に乗じて。 滅びを受け入れるつもりだった向こうの主神は、こちらとの融合を望んだのだ。 受け入れろ。お前は世界を壊さぬようまとめろ。手助けはしてやる。受け入れろ……〉
と言いたい事だけ言って、どこかに行きやがった。
こっちは普通の人間だぞ、なにを期待してやがる。一司はぼやく。
その頃、一翔は一司家の前でカギがかかっているため、不審に思いながらもカギを開けて家の中に入っていく。
「あれ誰もいないや、珍しいな。ダンジョン側か?」
とてくてくと、廊下の突き当りに手をつくが壁だった。
「あれ?」
スマホを取り出し、電話をする。
「あっ、社長。 お疲れ様です。今どこですか?」
「一翔か忘れて…… いや、ああいま、九州に旅行兼仕事だ」
「俺、暇ですから手伝いますよ」
「こっちへ来る?」
目の前で、芳雄が手でバッテンを作っている。
ははーん、そうか。
一司は、ちらっと瀬尾さんを見る。
「いやまあ、今回は家族旅行みたいなものだからな。迎えに行くのも面倒くさいからお前はゆっくり休め。それじゃあな」
「ちょ、しゃちょ……」
なんだよもう。仕方が無い。帰ってゲームでもするか。
と、トボトボ帰っていく。
数日後に発覚する事になる、友の裏切りともいえる行為に、一翔は絶望することになる。 ……今はまだ、その不幸に気づいていない。
これも世の理……
いまは、ただ泣くがいい。相談した姉にたかられようとも。再び立ち上がれるようになるまで…… 一翔よ、今はただ静かに泣け。
電話を切り、一司はニマニマしながら2人に近寄る。
そして、芳雄にあるものを手渡しながら、言葉を紡ぐ。
「なんだ、芳雄。一翔に瀬尾さんとの旅行を、邪魔されたくないのか?」
横にいる瀬尾さんも、理解したのか真っ赤になっている。
だが、芳雄は瀬尾さんと違い、一司にさっき手渡された、OKマークの書かれた6個入りの小さな箱を見つめて、その正体に気が付き、さらに赤くなる。
俺の高校の時とは違うな、と、遠い目になる一司。
「さて、表参道で飯でも食べて、しばらくはデザート三昧か?」
「「はい」」
「まあ行こうか」
とりあえず、唐揚げ押しなお店で、バーガーなどを食べて一司は、
「1時間後、いや2時には来る」
と言って仕事へ戻った。
そこから、スイーツの食べ歩きという修行に、芳雄と壮二はげんなりする。
ただまあ、嬉しそうにする彼女や、真魚の姿に芳雄は嬉しかった。
一司は、現れては消え消えては現れをひたすら繰り返して、ノルマを潰していく。
この時、見張りについていた部下たちから、内閣の担当者へ向けて怒涛の連絡が入って来ていた。
担当者は一言、
「こっちがデータをまとめるより、ダンジョンをつぶす方が早いって一体どういう事だよ」
と愚痴っていた。
一司がそのことを知れば、知らんがなと、ぼやいたことだろう。
こんな量の仕事を、年度内に完了させろと無茶を言う上司を恨め。
今度は予定通り、一司は現れた。
みんなと合流した後、全員森の中に姿を消した。
30
あなたにおすすめの小説
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~
大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」
唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。
そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。
「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」
「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」
一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。
これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。
※小説家になろう様でも連載しております。
2021/02/12日、完結しました。
ずっとヤモリだと思ってた俺の相棒は実は最強の竜らしい
空色蜻蛉
ファンタジー
選ばれし竜の痣(竜紋)を持つ竜騎士が国の威信を掛けて戦う世界。
孤児の少年アサヒは、同じ孤児の仲間を集めて窃盗を繰り返して貧しい生活をしていた。
竜騎士なんて貧民の自分には関係の無いことだと思っていたアサヒに、ある日、転機が訪れる。
火傷の跡だと思っていたものが竜紋で、壁に住んでたヤモリが俺の竜?
いやいや、ないでしょ……。
【お知らせ】2018/2/27 完結しました。
◇空色蜻蛉の作品一覧はhttps://kakuyomu.jp/users/25tonbo/news/1177354054882823862をご覧ください。
異世界へ行って帰って来た
バルサック
ファンタジー
ダンジョンの出現した日本で、じいさんの形見となった指輪で異世界へ行ってしまった。
そして帰って来た。2つの世界を往来できる力で様々な体験をする神須勇だった。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない
あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる