勝手にダンジョンを創られ魔法のある生活が始まりました

久遠 れんり

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第4章 少しずつ変わって行く世界

第49話 密教修行(大人向け)

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「うまくできない」
 一応駄目な所を自覚して、魔力を循環させる。
 でも、いたる所でうまく流れず、拡散してしまう。

 一翔に聞くと最初の頃はうまく流れず、繰り返すうちに道が開くように流れ始めると言っていた。
「リンパとか、血管のつまりみたいな感じなのかな?」
 そう言われたが、ピンとこない。

 みゆきにでも聞けばいいのだろうが、小さなプライドが邪魔をする。
「芳雄にでも、聞いてみるよ」
 今朝そう言っていた一翔に、期待しよう。

 学校から帰って来た一翔は、霞を見ると赤い顔をして目をそらす。
 またどこかの女に、告られたのかしら? そう思い、怪訝そうな目で見る。

 やっと一緒に寝てくれるようになった霞に、芳雄から聞いた方法を、一翔が説明をする。
「要約すると、エッチの時に魔力をお互いに交換して、いかない事。だった。元は密教でやっていた技術で、怪しい集団がうたい文句にするので評判が悪い。ミトゥナとか交合というらしい。ともかく。いってしまったら負けな」

 そう言って、いそいそと準備を始める。
 主に私の。
「なんでよ。普段まともに、前戯なんかしないくせに」
「いやあ、こういうのも重要だろ」
 そう言いながら、何かを思い出しながら一生懸命触れてくる。
「ずるうっ、いっわよ。そんなところ舐めないで。お返し」
 とか言いながら、じゃれあい。少しは普段より気分が乗った所で。

「対面座位な」
 そう言いながら、準備をする。
 そして、少し待つ。
 この状態で、魔力を練るのよね。
 いや、なんだかあれね。入って来ている物をいつもより意識しちゃう。
 集中できない。
 魔力操作をするけれど、魔力はやはり途中で止まってしまう。

 でも少しすると、下腹部が温かくなってきた。
 もういったの? いや違うわね。
 でも? 何かが流れ込んでくる。

 子宮から始まって、体の真ん中を何かが上がってくる。
 それと共に、体が熱くなる。
 足先も、手の先も、頭のてっぺんにまで来た。
 この時やっと、動いていなかった、霞のチャクラが動き始めた。
 そうして魔力(プラーナ)が、体を巡り始める。
 ああっ。今まで流れの留まっていた所が、流れている。
 その後。広がって来たのが、経験したこともない快感がっっ。子宮から……
「ああっ。だめっ。うくっあっっっ」

 いってしまった……。
 これがクラスの皆が言っていた、噂の中イキかしら。
 でも、一翔は集中していて、気が付いてくれない。
 すぐに次がやって…… 来るぅ…… あぁっ。
「ちょ…… いぁっまっ ……だめっつ」
 だめだめ。言葉が。喋れない。やめようとしても体が、どんどんあふれて勝手に腰があっっ。意識が…… 白く……。



「なあフレイヤさん。君は何でおれのベッドに居るんだ?」
「にゃ?」
「にゃじゃないよ。まあかわいいけどさ。どうして人化しているのかな?」
「その金色の力が欲しいにゃ」
 寝転がり、シーツにもつれ、うにゃうにゃしながら言ってくる。

「金色? 神気か? こりゃ人に貰う物じゃなく、修行をして内から湧く物だ」
「美月が一発すれば、感染するのじゃないかって言っていた」
 ベッドに寝そべり、手の平を上にして差し出してくる。
 指を小指から順に折るタイプのおいでおいでをしている。
 
「そんなはずは? …… ないだろう。多分」
「まあ、一度試すにゃ」
「お前、今魔素で体を構成しているんだろう。浄化されないか」
 そう聞かれて、ちょっと悩むが
「その時はその時」
 そういった瞬間、なぜか体が引き寄せられて抑え込まれた。
「いただくにゃ。はぐっ」
「あーこら。うんぐ」
 抵抗すれば簡単にできるが、欲望に素直な一司。
 だって…… 男の子ですもの。


 何をやっているのだ、あいつは。
「みゆき? どうした」
「えっ。ううん。何もないよ。この体凄いね」
 すりすりと、芳雄の胸板に頬ずりしているみゆき。
「さあ始めるぞ。修行の時間だ」
「あっんっ。こっちも、立派になっているうっ」



「今日は楽しかったねえ。今度一司さんに、家のお母さんも一緒に連れて行って貰えるように言って大丈夫かな?」
 そう言って、今日買って来た人生初のぬいぐるみ。
 イルカのぬいぐるみを、抱きしめている神音。
「うん。一司兄ちゃんなら、良いって言ってくれると思うよ」
 にこにこと、そう答える壮二。

 モニターには、今日撮影した写真が映し出されている。
「あれ? この時、真魚姉ちゃん光っている」
 大きな水槽の前で、鯵がおいしそうと、指をくわえていた真魚が写っている。

「芳雄さんとみゆきさんもだ。あそこでは光っていなかったのに、写真に撮ったからかな。他は一司さんも光っている。あれ? なつみちゃんもうっすらと光っている。一翔さんと霞さんは光っていない。壮二君も光っていないね。なんだろう」
「魔力の差かな。修行しないとだめだね」
「そうね。魔法も楽しかったね。又するのかな」
「うん。今日ので、霞ちゃんは鍛えなおしだって、一司兄ちゃんがつぶやいていたから、するんじゃないかな?」
「その時は…… ねえ、みゆきさんの技は何かな? 」
「浄化だったと思う。モンスターは魔素で構成されているから。だから、浄化で消えるって言っていた」
「あれってかっこいいよね。近くに行くだけでモンスターが霧になるの。よし頑張ろう」


「ねえ真魚。記憶が戻ったの? よね」
「ええ。お母さま」
「何か言いたいことは、あるの?」
「いいえ。現世で助けて頂いたのも理解できているし、無理にどうこうはしません。この体もまだ幼いし」
「そう。そうね。特にこの辺りとか」
「やっ。何するっの」
「揉めば増えるのよ」
「一司さんが、迷信だと言っていましたよ」
「ちっ。余計なことを」
 風呂場で、はしゃいでいる2人。


「なんでバレたのよ。明日までにリポート出さないと、単位が…… サボりすぎた」
 泣きながら机に向かう玲己。
 これを自業自得とか、因果応報と人は言う。
 
 そうして、夜が更けていく。
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