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第3章 アミサム王国 動乱
第88話 その者たち。人を拾う
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「すみません」
コンコンと、トラックの荷台からノックが来る。
前のバスにパッシングをして、ハザードをつけ停車をする。
「後ろ。トイレかな。見てくるよ」
美咲に、一言言って。広大は運転席から、荷台へと向かう。
「どうした、トイレか?」
そう言いながらのぞき込むと、いきなり頭を下げられる。
「拾って貰い。手を尽くして頂いてるところで、さらにお願い。図々しいが、聞いてほしい」
「あーまあ話によるな」
「大きな声では言えないが、ここはすでにわしらの村だ。周辺には同じように逃げている者達がいるはずじゃ。見かければ連れて行ってほしい。逃げれば基本死罪。頼む。この通り」
トラックの荷台で、子供まで頭を下げてくる。
「わかった。ちょっと待ってろ」
バスへ移動し、話をする。
「しかしそれ、乗せられる物が。足りませんよね」
「いや改造前のバス。中型だが、二台とトラックは、後三台くらいあるんだ。村人全員で100人足らずと言うからいけるが。運転手がなあ。誰が免許持ってる?」
当然。平林さんは手を上げる。
「仕方ない。勇者くん。異世界教習だ。練習しろ。ここには道路交通法などない。馬車も、口頭と実地訓練。数時間で大丈夫と、習ったときにクスティが言っていた」
俺がそう言うと、運転席側から、声が聞こえる。
「私もするぞ。運転。真一の運転を見て扱いは覚えた」
元気よく言うのは、当然第二王女マリアーナ。
「ならば私も、覚えます」
対抗心を、燃やしたカリーネ。
「じゃあ。俺たちも、運転してみたい」
そう言い出したのは、土門さんと植村さん。
「じゃあこの辺りで、練習させておいて。真一。村人拾いに行くぞ」
トラックを出したら、ありがたい事にATだった。
「じゃあ。平林さん。教習よろしく」
「まあATなら、アクセルとブレーキ。後はハンドルだけだからな。セレクターはバックとドライブ。それにパーキングの3つが分かれば良いし。すぐできるだろう。あっ。誰か連れていかないと。顔が分からん」
あわてて、トラックの荷台へ行き。村人の代表者を出して貰う。
そこから、四方に意識を広げ、複数の人間がいるところへ飛ぶ。
「うわぁ」
突然現れた俺たちに驚きはするが、反撃する力も無いようだ。
一緒に来た村人。バルブロさんが、話をつける。
食べ物と、水を与え皆の所へ戻る。
それを繰り返し、トラックやバスに乗せていく。
「練習して、運転できるようになったが、松田殿が先に。村人どもをプローペに送れば良いのではないか?」
マリアーナに言われて、真一と顔を見合わせる。
「「確かに」」
「だが、向こうに行くのは良いが、ここの座標が、今一だ。転移先がリスト化しても廃棄された村など、怪しすぎていやだな。イベントが起こりそうだ」
意識を広げていき、プローペ周辺の状況を確認。
なるべく近くで、人が居ないところへ。全員で飛んだ。
「ここは」
とか色々、声が聞こえてくるが。
すでに、城壁が見えている。
近くに居る、村人達は。なぜか俺に向かって跪いているが。
「どうした?」
「力抑えて。金色の光が、まぶしいから」
美咲に言われる。
「理不尽だな。かなりの力を使ったから、仕方がないだろう」
何とか、力を抑える。
プローペに入り。宿舎へ皆をとりあえず押し込む。
そして、領主の館へ向かい。
驚いている、クスティを無視して、話を詰める。
「おう。クスティ帰ったぞ。皆無事だ。王都まんじゅうはなかった。それでだな。他の領で人間。数家族。100人くらい拾った。農地広げて良いな。駄目って言われても、広げるが」
そう宣言する。
「いや農奴。勝手に連れてくるのは。王国の法に触れ。返還をしないと、なりません」
「いや。山の中で拾った。拾った以上俺の物だ。何か言ってきて、返してほしくば、金を払えと言ってくれ」
「えっ。あっ。それは」
「拾った証人は、第二王女マリアーナが居るし、こんな物も貰った」
そう言って、メダルを見せる。
それを見せると、クスティの目が、怪しく光る。
「ほうこれは。これがあれば。基本、こちらの法に縛られませんね」
「じゃあ。それで、いいな」
「ええ。あっ、ちょっと。言うだけ言って帰らないで。それでですね。留守の間に色々ありまして、あなたのチーム。ペヌエル君と、イェクン君が魔族を一人捕まえまして。拘留中です」
「ふーん」
「グラマーで、美人ですよ」
「会うだけ会うか」
別に、美人に惹かれたわけではない。脳裏に怒っている美咲が浮かぶが、尋問も必要だよな。なぜか言い訳して、クスティについていく。
ここの牢屋。初めて来たが。匂うな。
全体を浄化する。
石組みの壁も、変形がある。盤膨れか? 原因は不明だが、早急に修復が必要だな。
「ここです」
そう言われて、見る。
魔族という事で、心証が良くないのか、俺が作った折檻用リングをつけた上で、首と手が一体式の枷。足にも枷がついて、転がっている。
「クスティ。いくら言っても、扱いがひどいぞ」
そのまま牢の中へ入り、枷を外す。
折檻用リングも外して、治療をする。
この状態。さっき浄化したが、動けず。垂れ流し。
自分じゃ絶対無理だから。飯も食えていたのか、不明だな。
うつろな目が開いたので、口へスポーツ飲料を突っ込む。
「クスティ答えろ。いつから、この状態だ?」
つい威圧したようだ。
「ひっ。今日で3日です。兵たちも、魔族に恐れたのだと思います」
「そうか。こいつは預かる。それと、この牢。改修するぞ」
コンコンと、トラックの荷台からノックが来る。
前のバスにパッシングをして、ハザードをつけ停車をする。
「後ろ。トイレかな。見てくるよ」
美咲に、一言言って。広大は運転席から、荷台へと向かう。
「どうした、トイレか?」
そう言いながらのぞき込むと、いきなり頭を下げられる。
「拾って貰い。手を尽くして頂いてるところで、さらにお願い。図々しいが、聞いてほしい」
「あーまあ話によるな」
「大きな声では言えないが、ここはすでにわしらの村だ。周辺には同じように逃げている者達がいるはずじゃ。見かければ連れて行ってほしい。逃げれば基本死罪。頼む。この通り」
トラックの荷台で、子供まで頭を下げてくる。
「わかった。ちょっと待ってろ」
バスへ移動し、話をする。
「しかしそれ、乗せられる物が。足りませんよね」
「いや改造前のバス。中型だが、二台とトラックは、後三台くらいあるんだ。村人全員で100人足らずと言うからいけるが。運転手がなあ。誰が免許持ってる?」
当然。平林さんは手を上げる。
「仕方ない。勇者くん。異世界教習だ。練習しろ。ここには道路交通法などない。馬車も、口頭と実地訓練。数時間で大丈夫と、習ったときにクスティが言っていた」
俺がそう言うと、運転席側から、声が聞こえる。
「私もするぞ。運転。真一の運転を見て扱いは覚えた」
元気よく言うのは、当然第二王女マリアーナ。
「ならば私も、覚えます」
対抗心を、燃やしたカリーネ。
「じゃあ。俺たちも、運転してみたい」
そう言い出したのは、土門さんと植村さん。
「じゃあこの辺りで、練習させておいて。真一。村人拾いに行くぞ」
トラックを出したら、ありがたい事にATだった。
「じゃあ。平林さん。教習よろしく」
「まあATなら、アクセルとブレーキ。後はハンドルだけだからな。セレクターはバックとドライブ。それにパーキングの3つが分かれば良いし。すぐできるだろう。あっ。誰か連れていかないと。顔が分からん」
あわてて、トラックの荷台へ行き。村人の代表者を出して貰う。
そこから、四方に意識を広げ、複数の人間がいるところへ飛ぶ。
「うわぁ」
突然現れた俺たちに驚きはするが、反撃する力も無いようだ。
一緒に来た村人。バルブロさんが、話をつける。
食べ物と、水を与え皆の所へ戻る。
それを繰り返し、トラックやバスに乗せていく。
「練習して、運転できるようになったが、松田殿が先に。村人どもをプローペに送れば良いのではないか?」
マリアーナに言われて、真一と顔を見合わせる。
「「確かに」」
「だが、向こうに行くのは良いが、ここの座標が、今一だ。転移先がリスト化しても廃棄された村など、怪しすぎていやだな。イベントが起こりそうだ」
意識を広げていき、プローペ周辺の状況を確認。
なるべく近くで、人が居ないところへ。全員で飛んだ。
「ここは」
とか色々、声が聞こえてくるが。
すでに、城壁が見えている。
近くに居る、村人達は。なぜか俺に向かって跪いているが。
「どうした?」
「力抑えて。金色の光が、まぶしいから」
美咲に言われる。
「理不尽だな。かなりの力を使ったから、仕方がないだろう」
何とか、力を抑える。
プローペに入り。宿舎へ皆をとりあえず押し込む。
そして、領主の館へ向かい。
驚いている、クスティを無視して、話を詰める。
「おう。クスティ帰ったぞ。皆無事だ。王都まんじゅうはなかった。それでだな。他の領で人間。数家族。100人くらい拾った。農地広げて良いな。駄目って言われても、広げるが」
そう宣言する。
「いや農奴。勝手に連れてくるのは。王国の法に触れ。返還をしないと、なりません」
「いや。山の中で拾った。拾った以上俺の物だ。何か言ってきて、返してほしくば、金を払えと言ってくれ」
「えっ。あっ。それは」
「拾った証人は、第二王女マリアーナが居るし、こんな物も貰った」
そう言って、メダルを見せる。
それを見せると、クスティの目が、怪しく光る。
「ほうこれは。これがあれば。基本、こちらの法に縛られませんね」
「じゃあ。それで、いいな」
「ええ。あっ、ちょっと。言うだけ言って帰らないで。それでですね。留守の間に色々ありまして、あなたのチーム。ペヌエル君と、イェクン君が魔族を一人捕まえまして。拘留中です」
「ふーん」
「グラマーで、美人ですよ」
「会うだけ会うか」
別に、美人に惹かれたわけではない。脳裏に怒っている美咲が浮かぶが、尋問も必要だよな。なぜか言い訳して、クスティについていく。
ここの牢屋。初めて来たが。匂うな。
全体を浄化する。
石組みの壁も、変形がある。盤膨れか? 原因は不明だが、早急に修復が必要だな。
「ここです」
そう言われて、見る。
魔族という事で、心証が良くないのか、俺が作った折檻用リングをつけた上で、首と手が一体式の枷。足にも枷がついて、転がっている。
「クスティ。いくら言っても、扱いがひどいぞ」
そのまま牢の中へ入り、枷を外す。
折檻用リングも外して、治療をする。
この状態。さっき浄化したが、動けず。垂れ流し。
自分じゃ絶対無理だから。飯も食えていたのか、不明だな。
うつろな目が開いたので、口へスポーツ飲料を突っ込む。
「クスティ答えろ。いつから、この状態だ?」
つい威圧したようだ。
「ひっ。今日で3日です。兵たちも、魔族に恐れたのだと思います」
「そうか。こいつは預かる。それと、この牢。改修するぞ」
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