人類最強は農家だ。異世界へ行って嫁さんを見つけよう。

久遠 れんり

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第3章 アミサム王国 動乱

第112話 青い星。アミサステラだった。

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 ステラ達のコントロールする船は、無事緩やかに速度を落とし月面へと到着する。
 問題は、月の細かな地図など誰も覚えていないこと。

 アミサム側の人間は、クスティまで含め完全に固まっている。
「アポロが着陸したのって、静かの海北側だったよな、クレータが三つ並んだ所」
「11号ね。旗って立っているんだっけ?」

 つい意識をしたのが、割り込みになったのか、船が向きを変える。
〈急に割り込まないでください。こちらに操作を戻します〉
 ステラに叱られた。

〈ステラ、あの辺りに着陸してくれ〉
 指さすのは、アポロ11の着陸点辺り。
 宇宙飛行士の名前が付けられた、クレータは確かにこちら側にもある。
 真ん中のコリンズクレーター。そこを過ぎ、溶岩の流れた後と右手に三つほどのクレーター。その少し先を指し示す。

 船は、静に着陸をする。

「人類の初の月面着陸だ」
 真一が叫び、日本側の面々も喜ぶが。
「あれって、何だっけ? 船長のほら」
 美咲が言い出して、勇者くん達も。ああ、という顔をするが、思い出せないらしい。

「アームストロング船長のあれか?」
 おれが、美咲に聞く。
「そうそう、あれあれ」
「あれはだな。何だっけ。一歩が何とか?」

「一歩って漫画でしょ」
 予想外の凪沙ちゃんから、ボディブローが来た。
「何でそんな、少年漫画を知っているの?」
「親戚のお兄ちゃんが集めていたけど、何年か前。俺は燃え尽きたって言っていたの。こ○亀とかワン○ースとか。私はねガラス○仮面。最後が見たい」

「あーはいはい。やばそうだから話を戻そう。この一歩が何とかだったよな」
 すると土門さんが、入ってくる。
「人類にとっての第一歩とか? そんな感じじゃ無かったか?」
 その後あーでもないこーでもないと言い合ったが、『これは一人の人間にとって小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である』と言う言葉は、出てこなかった。

「旗は当然ないし、探査船のキャタピラの跡も無い。帰るか」

 そんな頃になって、やっとクスティ達が復活をする。
「いやあ。あの伝承が本当だったとは」
 今度は、アミサム側の人間が頷き出す。

「何だ? 月に関して何かあるのか?」
「ええ、伝承があります。『そこは、いかなるものも住めない荒涼とした死の世界。アミサステラから生き別れた姉弟』だと。幼いために、死んでしまったとの悲しい話ですが」
「「「えっ」」」

「ちょっと待て、この星。名前があったのか? それもステラ?」
〈私の記録には残っていません。ただ、星を司るシステムとして私の名前があるので、ステラは星の固有名詞との考えは、おかしくありません〉
「なんだよ。まあいいか」
〈この衛星、裏側にエネルギープラントがあったはずです。再起動させるため立ち寄ってもよろしいでしょうか?〉
「ああ良いよ」

 そう答えると、船は静に飛び上がると、裏側へと移動を始める。
 昼から夜側へ回り込む。そして、裏と言うより境目だな。一つのクレーター上で止まると光を撃ち込む。

〈接続。シレオ〉
 その瞬間、軽い振動が船に伝わる。
「おい大丈夫か?」
〈大規模のシステム再起動で、発生した磁気の変化が船体に影響を与えました。システム上影響はありません。後は地上施設を、復活させれば使用できます〉
「何か変わるのか?」
〈宇宙が存在、またはシステムが稼働状態を保つ間、エネルギーが供給されます。上手く使えば事象の地平面だって越えられますよ〉
 また、ため息を付かれた気がする。それと、今のはジョークか?

「と言うことは、近くにブラックホールでもあるのか?」
〈ピッ。認識修正。失礼しました。情報許可レベルを引き上げます〉

 やっぱり馬鹿にされていたのか。おバカランクが少し下がったようだ。

「じゃあ皆。もう良いかな帰るぞ」
「「「はーい」」」
〈では、帰投します〉
 クレーター上部から、離れると。
 いきなり転移をした。

〈到着しました〉
「あれか、大気圏突入リスクを避けるためか?」
〈そうです。効率的選択をいたしました。しかし、知識の偏りが気になります。教育プログラムをお受けになりますか?〉
「まあまた。時間でもあればな」

 その時は知らなかった。知識を電気的に脳へ焼き付けるなんて。
 わずか数日で、膨大な知識を得られる。便利なものだったなんて。
 イメージにある学校の授業が、足を引っ張った。
 質問され、はい、ステラ先生などと答える姿を想像してしまった。
 そのおかげで、またしばらく。ステラに馬鹿にされるようになる。

「いや、良いものを見せて貰った」
 船から下りた、魔王イブリースはふらふらと歩いて帰ろうとするので、捕まえて魔王城へ送っていく。

 帰ってきて、数日後。
 月からなのだろう。光の柱が絶えず立っているようになった。
 月との座標がズレても、ミラーのようなものが修正をして光を降らす。

 この数日前。実はアミサム王家が管理をしていた、遺跡が突然起動をして大騒ぎをした。
 無論犯人は、ステラ。
 王家の管理など知ったこっちゃない。ここにはメインフレームがある。起動しなくちゃ。それだけである。

 後日、ステラはレグナム人を死滅させた暴走原因を起動させてしまい。
 広大に頼み、ユニットを破壊するという借りを作ることになる。
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