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第一幕 終焉の物語と殉教者たち
二:③
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当日、遥は仕事が終わった後、一旦帰宅をした。友香は遥を家で待っていたようで、紅茶を飲みつつ、テレビを見ながらお菓子を食べていたが、遥が「ただいま」と暖簾をくぐって、茶の間のテレビを置いている場所に顔を出すと、茶の間へ続く廊下の途中にある、食堂の隅に積んである食料品に顔をひきつらせる。量が量だった。備蓄といって過言ではない。ちゃぶ台の上のミックス海鮮煎餅の袋を破って一枚取りだし、啣えると友香は振り返った。
「え? 買い物をまとめてしただけだけど?」
「・・・・・・・・どれくらい分? ちなみに」
「一応三ヶ月分。いい発散になったよ!」
いい笑顔で、友香は親指を立てた。
「普段、だいたい一週間分だよね?」
「そだね。けど、慌てるよりはいいんじゃない?」
「・・・・・・・・・・・・」
遥は眉間を人差し指で押さえながら深いため息を吐く。
「うん・・・・・・ま、長期保存出来るものだからいいかな? お米の湿度管理は開封さえしなければ、黴びないし」
茶の間から見える縁側から見える、庭の端には、昨日まで無かった、苗木やその他が見えた。遥は朝交わした会話を思いだし、どうしてこうなったと頭を抱える。たしか一万円縛りにしたはずだから、買えてもそう多くないはずだが、どうみてもそれ以上の購入が伺える。
(え、これ全部)
ぎこちなく、友香の方へ振り返ると、「何も気付いていません」とでも言わないばかりに、視線を合わせずお菓子を食べ続けている。深い深いため息を吐いた。あの苗木が、この庭に植えるのだとしたら、ぎちぎちになる量だ。半分以上が、植木鉢で管理した方が良さそうだと、地植えをあきらめる。遥は茶の間の壁掛け時計を確認すると、時計は午後の七時になるところだ。自室に振り当てられている部屋に戻ると、財布等といった貴重品を入れて常に持ち歩いている、手提げバックの他に、昨日の内に用意していた必要最低限の非常時に持ち出せる鞄を手にして、茶の間に戻る。すると、先ほどまでテレビを見ながらお菓子を食べていた友香も、準備がすんでいたのだろう、旅行鞄を部屋から持ち出し、外出様に着替えて待っていた。
「あ、今日、母さんたちも一緒だから」
「え?」
「遥の両親もだよ。久しぶりにみんな揃って夕食食べようって、話をしたんだよ」
遥はぽかんと、口を開けたまま、企み顔の友香を見る。
「・・・・・・・・・・へ?」
「待ち合わせ場所を、みんなの集合場所にしているよ。天神・福岡駅のモニター前。普段から待ち合わせに使う場所だから、人混みが凄いかなとは思ったんだけど、混む時間帯から少しだけズレているからねぇ。遥の兄弟はもう結婚しているからわからないけどさ、おばさんたちには、一応伝えてくれと話してる」
「・・・・・・・・・・・・」
「わたしの兄弟は、県外だからね、来るかどうかは不明だよ。何しろ、連休でもなければ、年末年始でも、お盆でもないから、無理には誘えないし。とりあえず、家族ぐるみでお食事会をするという話を伝えてはいるよ。父さんたちは、今日の午前中は別の用事があって、それぞれの場所から向かうっていってたし、母さんは遥のお母さんとデパートで買い物をしてから向かうからどちらも現地集合」
「・・・・・・・・・・・・これで全員揃ったら凄いよねぇ・・・・・・・・・」
遥は深いため息を吐くと、友香を誘った。
「何はともあれ、私たちもそろそろ行こう。告知した時間に遅れるよ?」
「え? 買い物をまとめてしただけだけど?」
「・・・・・・・・どれくらい分? ちなみに」
「一応三ヶ月分。いい発散になったよ!」
いい笑顔で、友香は親指を立てた。
「普段、だいたい一週間分だよね?」
「そだね。けど、慌てるよりはいいんじゃない?」
「・・・・・・・・・・・・」
遥は眉間を人差し指で押さえながら深いため息を吐く。
「うん・・・・・・ま、長期保存出来るものだからいいかな? お米の湿度管理は開封さえしなければ、黴びないし」
茶の間から見える縁側から見える、庭の端には、昨日まで無かった、苗木やその他が見えた。遥は朝交わした会話を思いだし、どうしてこうなったと頭を抱える。たしか一万円縛りにしたはずだから、買えてもそう多くないはずだが、どうみてもそれ以上の購入が伺える。
(え、これ全部)
ぎこちなく、友香の方へ振り返ると、「何も気付いていません」とでも言わないばかりに、視線を合わせずお菓子を食べ続けている。深い深いため息を吐いた。あの苗木が、この庭に植えるのだとしたら、ぎちぎちになる量だ。半分以上が、植木鉢で管理した方が良さそうだと、地植えをあきらめる。遥は茶の間の壁掛け時計を確認すると、時計は午後の七時になるところだ。自室に振り当てられている部屋に戻ると、財布等といった貴重品を入れて常に持ち歩いている、手提げバックの他に、昨日の内に用意していた必要最低限の非常時に持ち出せる鞄を手にして、茶の間に戻る。すると、先ほどまでテレビを見ながらお菓子を食べていた友香も、準備がすんでいたのだろう、旅行鞄を部屋から持ち出し、外出様に着替えて待っていた。
「あ、今日、母さんたちも一緒だから」
「え?」
「遥の両親もだよ。久しぶりにみんな揃って夕食食べようって、話をしたんだよ」
遥はぽかんと、口を開けたまま、企み顔の友香を見る。
「・・・・・・・・・・へ?」
「待ち合わせ場所を、みんなの集合場所にしているよ。天神・福岡駅のモニター前。普段から待ち合わせに使う場所だから、人混みが凄いかなとは思ったんだけど、混む時間帯から少しだけズレているからねぇ。遥の兄弟はもう結婚しているからわからないけどさ、おばさんたちには、一応伝えてくれと話してる」
「・・・・・・・・・・・・」
「わたしの兄弟は、県外だからね、来るかどうかは不明だよ。何しろ、連休でもなければ、年末年始でも、お盆でもないから、無理には誘えないし。とりあえず、家族ぐるみでお食事会をするという話を伝えてはいるよ。父さんたちは、今日の午前中は別の用事があって、それぞれの場所から向かうっていってたし、母さんは遥のお母さんとデパートで買い物をしてから向かうからどちらも現地集合」
「・・・・・・・・・・・・これで全員揃ったら凄いよねぇ・・・・・・・・・」
遥は深いため息を吐くと、友香を誘った。
「何はともあれ、私たちもそろそろ行こう。告知した時間に遅れるよ?」
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