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第一章 凡庸で悪いか
僕にもチートスキルとレア適正がありました
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緊急特務課は、倉庫のような窓のない部屋で、奥に課長らしき人がいて、事務机はそれなりにあるが、職員は僅か三人しかいない部署だった。
「あのぉ、ちょっとお話を伺いたいのですが」
「はぁい」 若い女の職員がやってきた。胸の名札には、シーナと書いてある。
「ダンジョン攻略はボランティアなんでしょうか」
「ダンジョン攻略に参加希望の方ですね。ありがとうございます。命がけのミッションになりますので、報酬はそれなりに高額を用意させて頂いております。ダンジョン攻略に参加されるは初めてですか?」
「ええ、剣術は多少経験がありますが、実際にダンジョンにもぐったことは一度もありません」
「かまいませんよ。こちらが報酬のリストになります。新規登録して頂き、ダンジョン参加申請して頂くと、こちらでパーティーメンバーを決定し、ご連絡させて頂きます」
報酬リストを見ると、かなり複雑な仕組みになっていて、少額の参加報酬の他に、ダンジョン未踏破階層のボスを倒すと、情報提供料というのを貰える。その階層のダンジョン内のマップ情報の提供、更に地下までダンジョンが続いているのか最深層なのかの情報を提供するという意味で、情報提供料となってるのだ。その褒賞額は、十階層毎に増えていき、四十一階以上になると、この国の平均月給の倍以上の報奨金が各階層毎に貰える。
さらに、そこが最深層であれば、ダンジョン攻略報酬として、ダンジョン種別毎の高額報酬がもらえる。D級ダンジョンなら月給相当だが、C級はその倍、B級が三倍、A級は四倍も貰える。
一角千金も夢ではない、仕事だった。
しかも、踏破済みダンジョンの場合も記載されていた。こちらは情報提供料がない代わりに討伐協力料がもらえる。情報提供料の約四分の一だが、既にマップもボス攻略方法も分かっているので、安全にレベル上げもでき、金も稼げてかなり美味しい。
「こんなにもらえるんですか」
「命がけのお仕事ですから。勿論、一人分ではありませんよ。これはチームメンバーで均等分割するのが原則です。四人から八人で均等分割した分が取り分になります」
それでも、十分高額報酬が得られる計算になる。
「ところで、踏破済みダンジョンも攻略する必要があるんですか」
「ええ、原理は未解明ですが、一か月程経つと、再び魔物が補充され、そのまま放置しておくと、魔物が外に出てきたりするんです。ですから、一か月毎に、ダンジョン再攻略しないとならいんです」
「大体、分かりました。その踏破済みダンジョンの依頼が今あるのなら、それに申し込みしたいんですが」
「御免なさい。来週、依頼を出す予定ですが、今現在は未踏破ダンジョンのものしかありません。それと、ダンジョン参加希望の前に、新規登録が必要となります。能力値検査をさせて頂いておりますので、こちらに、手を入れて頂けますか」
言われた通りに、機械に手を突っ込んで、掌を測定部に乗せ、数秒そのままにしていると、紙が出力されてきた。
「ありがとう。ございます。BCランクですね」
「BCランク?」
「基礎能力ランクがBで、修練熟練ランクがCとなります」
「一か月間、猛特訓を重ねてもBランクのままなんですか? それに修練熟練ランクってなんですか?」
「基礎能力は生まれ持った才能なので、どんなに特訓しても変化しません。訓練や経験で上昇するのが修練熟練ランクになります。基礎能力を一時的に上昇させるスキルや加護、称号等は、この機械では測定できませんので、申請書の備考欄に自己申告で記載してもらう事になります。なにか特殊なスキルをお持ちですか?」
「たしか、『強欲』というスキルがあるとか言ってましたが」
「強欲だと」 部屋の奥で何もせずにふんぞり返っていた男が、急に立ち上がって、こっちに歩みよってきた。
背広を着たごく普通の四十代だが、眼光は鋭く、僕の目をじっと見つめて来た。
「確かにスキル隠蔽されているが『強欲』があるな。どういうことだ」
鑑定スキル持ちはレアだと聞いていたが、こんなところにもいた。
「そうか、異国人で特殊スキルの持ち。お前、異世界からの召喚者だろう」
見抜かれてしまった。どうやら、この課長はただものではないらしい。
だが、正直に話していいものか。逃走している僕を探している可能性もいなめない。
「日本という小さな島国から来た只の移住者ですよ」
「日本? 聞いたことがないが、それはまあいい。お前には、聞きたいことがある。ちょっと来い。シーナ。ちょっとこいつを借りるぞ」
課長は強引に僕の襟首をつかんで、引っ張って小会議室に連れて行った。
「お前のもつ『強欲』というスキルが、どういうものか知っているか?」
「欲張りとか、悪徳なほど人のものを欲しがるとか」
「ああ、文字通り、そんな意味をもつ大罪スキルと呼ばれるスキルだ。自身で止めを刺した敵のもつスキルを自分のスキルにできるというとんでもないスキルでな、基本能力が低くても、とんでもない強者になる可能性を秘めているんだ。遥か昔、今から千五百年程前、七つの大罪スキルをそれぞれ所持する七人の勇者が現れ、魔王を討伐して、この世界に平和をもたらしたという伝説があり、そのリーダーがもっていたスキルが『強欲』だといわれている。彼らの死後、大罪スキルの保有者は現れず、そんなスキルの存在は忘れられていたが、それをお前が持っている。ありえないことなんだよ。王都で勇者召喚を行ったという噂をきいていたが、お前はその勇者なんだろう」
「そこまでご存じなら、しかたないですね。御察しの通り僕は召喚されてきた異世界人です。ですが、勇者召喚に巻き込まれて、おまけで召喚されただけで、勇者は別にいます。彼女はSランク越えで、勇者の称号も持っていますが、僕は凡庸な才能しかない只の人間で、おまけでこんなところまで飛ばされてきただけです」
「勇者の称号か、そいつも、もとんでもない化け物だな。称号はスキルの様に意図して発動しなくても、常時発動してるスキルで、基本能力を二十パーセントアップさせ、経験値を倍取得てぎる。基本能力も極めて高い上、そんな称号までもっていれば、一人で魔王討伐すらできる化け物だよ。でも、神はお前も同時に召喚し、強欲というとんでもスキルを授けたという事か。理解した」
「だから、僕はおまけで召喚されただけで……」
「神が間違って召喚したりするものか。その勇者を召喚する際、お前の事に気が付いた。そして、お前も必要だと判断して、ついでに召喚しただけだ。おまけ召喚ではあっても、神も今回の魔王討伐にお前が必要と判断したからに決まっているだろう」
ということは、やはり僕に勇者一行として、勇者を支えていけと、大罪スキルを授けてくれたということになる。
「とりあえず、熟練ランクをSまで上げて、基礎能力アップ系のスキルを沢山取り込むんだな。そのためには、高難度のダンジョン攻略に積極的に参加しなければならない。A級クランに紹介状を書いてやるが、お前の職種はなんだ」
「職種?」
「そんなのも知らんのか? ナイトとか剣士とか魔導士とか狩人とかあるだろう」
結局、職種を決め、その職種でそれなりの経験を積んで慣れるまで、紹介状は保留となり、再びシーナさんの所に戻り、職種適正検査を受けることになった。
「ええっ、この結果は……。スーキユウスケさん、もう一度、今度は左手でお願いできますか」
「スーキではなく、スズキ」
「ススキさん、こんなレアな適正の持ち主なのに、登録してもらってもいいんですか」
王城でもそうだったが、戝前さんの方も、変な発音で、直ぐにユリと名前呼びするようになったし、僕の事もユウスケと名前呼びしていた。顔見知りになると、名前呼びするのかと思っていたが、どうやら、この国の人は濁音を上手に発音できないらしい。
「ユウスケでいいです。それで、レアな適正ってなんですか」
「結果報告をしていませんでしたね。申し訳ありませんでした。最適正は剣士なんですが、同じ位に治癒魔導士にも適性があります。魔法適正者なら、治癒魔法の適正があるのは理解できるんですが、正反対に近い適正が極端に秀でているなんて普通はないんです。しかも、治癒魔法の適正を持つこと自体が、レアなんです。ヒール魔法を使える人はこの街に二十人もいないんです。少なくとも、うちの登録者では、たった二人です」
「僕はヒールなんてつかえませんが、魔法学校に入って習得すべきということですか?」
「はい。ヒール魔法を使えるだけで、各クランがあなたを欲しがるのは間違いありませんし、将来も安泰です。私から言うのは気が引けますが、医師になれば、こんな仕事をするより、安全で高給を稼げます。それから、治癒魔法は魔法協会の管轄ではなく、医療局の管轄となりますので、魔法学校ではなく、医療局の方で勉強することになると思います。詳しくはクリフト病院の事務所に聞いていただけますか」
「ですが、僕、お金がなくて、今はホテル住まいで、賃貸物件を借りるにもそれなりのお金が必要で……」
そういうと、シーナさんは、携帯電話の様な通話魔道具を取り出して、誰かと連絡を取ってくれた。
「生活環境部管理課のオーリラさんの所に立ち寄って下さい。ユウスケさんでも借りられそうな物件があるそうなので」
シーナさんに感謝して、管理課のオーリラさんを訪ねると、担保保証金なしの格安物件の資料が既に準備されていた。事故物件かと思って確認するとやはりそうで、前住人が、室内で自殺したといういわくつきの物件だった。
でも、治癒魔法を覚えるまでは、高額報酬を得られる当てないし、部屋も綺麗で広さも1DKで丁度いい大きさだったので、そこを借りることに決めた。
風呂場はシャワーだけで、浴槽がないのが日本人の僕としては嫌だったが、お金を稼げるようになるまでの我慢だ。
本日から入居可能だが、宿には連泊すると伝えてあったので、翌日入居することにして鍵をもらい、その足で、クリフト病院を訪れることにした。
「あのぉ、ちょっとお話を伺いたいのですが」
「はぁい」 若い女の職員がやってきた。胸の名札には、シーナと書いてある。
「ダンジョン攻略はボランティアなんでしょうか」
「ダンジョン攻略に参加希望の方ですね。ありがとうございます。命がけのミッションになりますので、報酬はそれなりに高額を用意させて頂いております。ダンジョン攻略に参加されるは初めてですか?」
「ええ、剣術は多少経験がありますが、実際にダンジョンにもぐったことは一度もありません」
「かまいませんよ。こちらが報酬のリストになります。新規登録して頂き、ダンジョン参加申請して頂くと、こちらでパーティーメンバーを決定し、ご連絡させて頂きます」
報酬リストを見ると、かなり複雑な仕組みになっていて、少額の参加報酬の他に、ダンジョン未踏破階層のボスを倒すと、情報提供料というのを貰える。その階層のダンジョン内のマップ情報の提供、更に地下までダンジョンが続いているのか最深層なのかの情報を提供するという意味で、情報提供料となってるのだ。その褒賞額は、十階層毎に増えていき、四十一階以上になると、この国の平均月給の倍以上の報奨金が各階層毎に貰える。
さらに、そこが最深層であれば、ダンジョン攻略報酬として、ダンジョン種別毎の高額報酬がもらえる。D級ダンジョンなら月給相当だが、C級はその倍、B級が三倍、A級は四倍も貰える。
一角千金も夢ではない、仕事だった。
しかも、踏破済みダンジョンの場合も記載されていた。こちらは情報提供料がない代わりに討伐協力料がもらえる。情報提供料の約四分の一だが、既にマップもボス攻略方法も分かっているので、安全にレベル上げもでき、金も稼げてかなり美味しい。
「こんなにもらえるんですか」
「命がけのお仕事ですから。勿論、一人分ではありませんよ。これはチームメンバーで均等分割するのが原則です。四人から八人で均等分割した分が取り分になります」
それでも、十分高額報酬が得られる計算になる。
「ところで、踏破済みダンジョンも攻略する必要があるんですか」
「ええ、原理は未解明ですが、一か月程経つと、再び魔物が補充され、そのまま放置しておくと、魔物が外に出てきたりするんです。ですから、一か月毎に、ダンジョン再攻略しないとならいんです」
「大体、分かりました。その踏破済みダンジョンの依頼が今あるのなら、それに申し込みしたいんですが」
「御免なさい。来週、依頼を出す予定ですが、今現在は未踏破ダンジョンのものしかありません。それと、ダンジョン参加希望の前に、新規登録が必要となります。能力値検査をさせて頂いておりますので、こちらに、手を入れて頂けますか」
言われた通りに、機械に手を突っ込んで、掌を測定部に乗せ、数秒そのままにしていると、紙が出力されてきた。
「ありがとう。ございます。BCランクですね」
「BCランク?」
「基礎能力ランクがBで、修練熟練ランクがCとなります」
「一か月間、猛特訓を重ねてもBランクのままなんですか? それに修練熟練ランクってなんですか?」
「基礎能力は生まれ持った才能なので、どんなに特訓しても変化しません。訓練や経験で上昇するのが修練熟練ランクになります。基礎能力を一時的に上昇させるスキルや加護、称号等は、この機械では測定できませんので、申請書の備考欄に自己申告で記載してもらう事になります。なにか特殊なスキルをお持ちですか?」
「たしか、『強欲』というスキルがあるとか言ってましたが」
「強欲だと」 部屋の奥で何もせずにふんぞり返っていた男が、急に立ち上がって、こっちに歩みよってきた。
背広を着たごく普通の四十代だが、眼光は鋭く、僕の目をじっと見つめて来た。
「確かにスキル隠蔽されているが『強欲』があるな。どういうことだ」
鑑定スキル持ちはレアだと聞いていたが、こんなところにもいた。
「そうか、異国人で特殊スキルの持ち。お前、異世界からの召喚者だろう」
見抜かれてしまった。どうやら、この課長はただものではないらしい。
だが、正直に話していいものか。逃走している僕を探している可能性もいなめない。
「日本という小さな島国から来た只の移住者ですよ」
「日本? 聞いたことがないが、それはまあいい。お前には、聞きたいことがある。ちょっと来い。シーナ。ちょっとこいつを借りるぞ」
課長は強引に僕の襟首をつかんで、引っ張って小会議室に連れて行った。
「お前のもつ『強欲』というスキルが、どういうものか知っているか?」
「欲張りとか、悪徳なほど人のものを欲しがるとか」
「ああ、文字通り、そんな意味をもつ大罪スキルと呼ばれるスキルだ。自身で止めを刺した敵のもつスキルを自分のスキルにできるというとんでもないスキルでな、基本能力が低くても、とんでもない強者になる可能性を秘めているんだ。遥か昔、今から千五百年程前、七つの大罪スキルをそれぞれ所持する七人の勇者が現れ、魔王を討伐して、この世界に平和をもたらしたという伝説があり、そのリーダーがもっていたスキルが『強欲』だといわれている。彼らの死後、大罪スキルの保有者は現れず、そんなスキルの存在は忘れられていたが、それをお前が持っている。ありえないことなんだよ。王都で勇者召喚を行ったという噂をきいていたが、お前はその勇者なんだろう」
「そこまでご存じなら、しかたないですね。御察しの通り僕は召喚されてきた異世界人です。ですが、勇者召喚に巻き込まれて、おまけで召喚されただけで、勇者は別にいます。彼女はSランク越えで、勇者の称号も持っていますが、僕は凡庸な才能しかない只の人間で、おまけでこんなところまで飛ばされてきただけです」
「勇者の称号か、そいつも、もとんでもない化け物だな。称号はスキルの様に意図して発動しなくても、常時発動してるスキルで、基本能力を二十パーセントアップさせ、経験値を倍取得てぎる。基本能力も極めて高い上、そんな称号までもっていれば、一人で魔王討伐すらできる化け物だよ。でも、神はお前も同時に召喚し、強欲というとんでもスキルを授けたという事か。理解した」
「だから、僕はおまけで召喚されただけで……」
「神が間違って召喚したりするものか。その勇者を召喚する際、お前の事に気が付いた。そして、お前も必要だと判断して、ついでに召喚しただけだ。おまけ召喚ではあっても、神も今回の魔王討伐にお前が必要と判断したからに決まっているだろう」
ということは、やはり僕に勇者一行として、勇者を支えていけと、大罪スキルを授けてくれたということになる。
「とりあえず、熟練ランクをSまで上げて、基礎能力アップ系のスキルを沢山取り込むんだな。そのためには、高難度のダンジョン攻略に積極的に参加しなければならない。A級クランに紹介状を書いてやるが、お前の職種はなんだ」
「職種?」
「そんなのも知らんのか? ナイトとか剣士とか魔導士とか狩人とかあるだろう」
結局、職種を決め、その職種でそれなりの経験を積んで慣れるまで、紹介状は保留となり、再びシーナさんの所に戻り、職種適正検査を受けることになった。
「ええっ、この結果は……。スーキユウスケさん、もう一度、今度は左手でお願いできますか」
「スーキではなく、スズキ」
「ススキさん、こんなレアな適正の持ち主なのに、登録してもらってもいいんですか」
王城でもそうだったが、戝前さんの方も、変な発音で、直ぐにユリと名前呼びするようになったし、僕の事もユウスケと名前呼びしていた。顔見知りになると、名前呼びするのかと思っていたが、どうやら、この国の人は濁音を上手に発音できないらしい。
「ユウスケでいいです。それで、レアな適正ってなんですか」
「結果報告をしていませんでしたね。申し訳ありませんでした。最適正は剣士なんですが、同じ位に治癒魔導士にも適性があります。魔法適正者なら、治癒魔法の適正があるのは理解できるんですが、正反対に近い適正が極端に秀でているなんて普通はないんです。しかも、治癒魔法の適正を持つこと自体が、レアなんです。ヒール魔法を使える人はこの街に二十人もいないんです。少なくとも、うちの登録者では、たった二人です」
「僕はヒールなんてつかえませんが、魔法学校に入って習得すべきということですか?」
「はい。ヒール魔法を使えるだけで、各クランがあなたを欲しがるのは間違いありませんし、将来も安泰です。私から言うのは気が引けますが、医師になれば、こんな仕事をするより、安全で高給を稼げます。それから、治癒魔法は魔法協会の管轄ではなく、医療局の管轄となりますので、魔法学校ではなく、医療局の方で勉強することになると思います。詳しくはクリフト病院の事務所に聞いていただけますか」
「ですが、僕、お金がなくて、今はホテル住まいで、賃貸物件を借りるにもそれなりのお金が必要で……」
そういうと、シーナさんは、携帯電話の様な通話魔道具を取り出して、誰かと連絡を取ってくれた。
「生活環境部管理課のオーリラさんの所に立ち寄って下さい。ユウスケさんでも借りられそうな物件があるそうなので」
シーナさんに感謝して、管理課のオーリラさんを訪ねると、担保保証金なしの格安物件の資料が既に準備されていた。事故物件かと思って確認するとやはりそうで、前住人が、室内で自殺したといういわくつきの物件だった。
でも、治癒魔法を覚えるまでは、高額報酬を得られる当てないし、部屋も綺麗で広さも1DKで丁度いい大きさだったので、そこを借りることに決めた。
風呂場はシャワーだけで、浴槽がないのが日本人の僕としては嫌だったが、お金を稼げるようになるまでの我慢だ。
本日から入居可能だが、宿には連泊すると伝えてあったので、翌日入居することにして鍵をもらい、その足で、クリフト病院を訪れることにした。
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