召喚されたリビングメイルは女騎士のものでした

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一年生

勝敗を分けるのは戦略となりそうです!

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膠着状態となったサリアとルースの二人は、お互いに間合いの少し離れた場所で動かずにいる。

「こうなってしまっては二人の闘いがどう終わるのか想像できんな」

「ああ、正面からは難しい。そのためからめ手を繰り出す必要があると思う」

「カイさん、からめ手とはなんですか?」

俺とフレアが感想を口にすると、俺の口にした言葉に聞き覚えがなかったのか、リーナが問いかけてきた。

「からめ手っていうのは正攻法でない闘い方をすることだ。フリーナもフレアの槍で近づかせないようにされただろ?あれも一種のからめ手だよ」

「あっ!あのズルい闘い方ですか!?」

「ズルいというな!戦略だ!」

ぷんすかと怒るリーナにフレアが弁解をする。

「まあまあリーナ、勝利のためにはそういったことも必須になってくるんだ。リーナもクリス先輩と正面からぶつかり合うのは避けたいだろ?」

「それはまあ……そうですけど……」

「相手を強敵だと認めているからこそ、そういう闘い方になることもあるってことさ。正面からいくのが大好きなフレアがリーナに対しては避けたんだ。それはリーナだけの特別なんだぞ?」

「……私が特別なんですか?」

「ま、まあ……そうだ……」

お互いに頬を染めて見つめあっていたが、恥ずかしくなったのかうつむく二人。
なんとも表情にやける光景だが、理由がなぁ……

リーナとは正面からぶつかりたくない……

フレアさん……それって……

君の一撃はとても怖いんだ。

そんなこと言うフレアさんは、吹き飛ばしちゃうぞ♪

甘酸っぱいものではなく、血なまぐさいものなのが残念だ。
さて、リーナへの説明も終わったし、試合に戻るか。

俺は意識を試合へと向ける。
二人の戦力は互角、あとは戦略がものを言う場面になった。

マスターならどう攻略しますか?
それぞれの立場になって答えてください。

テストの問題のようなことをファーナが聞いてきた。

そうだなぁ……俺がルースなら距離を取って炎の魔法で削るかな。
サリアなら至近距離へと近づいて関節技を極める。
そしてギブアップを宣言させるのが最善策だと思う。

属性的なことを考えると、サリアさんに効果的でしょうね。
ルース君も障壁があるとはいえ、投げや関節技に対してはあまり意味をなさないのでよい攻め方だと思います。

おっありがとう。
さあ、二人はどう出るかな。

ファーナに及第点をもらった俺の答えだが、予想としては正解とはいかないようだ。

「これはもういいや」

「えっ?」

サリアが氷の爪を解除すると、ルースは戸惑いを見せた。
目に見えている分かりやすい攻撃手段がなくなったことで、最も注意するべき点を見失ってしまう。
そのせいでルースにはサリアの身体のすべてが、武器のように見えていることだろう。
ルースは微塵も油断せずに、サリアの姿を見逃さないでいた。
だが、それがあだとなる。

「わんわん」

緊迫した状態の中で、サリアは両手を丸めて可愛くポーズを決めた。

「可愛いやんけ……」

「なんたる可愛さか……」

「ええ……素晴らしいと思います……」

こんな可愛い子がいていいのでしょうか……

俺を含めて周囲では大好評である。

だが、女性陣には効果的かもしれんが、ルース自身も可愛さを持っているためか少し頬を緩ませる程度で終わった。

「むむ……こうなったらお兄ちゃんの部屋にあったえっちな本の真似でどうだ」

むにゅう……

サリアは自身の大きな胸を両腕で挟み込むと、その大きさを強調させる。

「な、なんというからめ手で攻めるんだ!これではルースは……」

「ふ、ふわぁぁぁ……すごい……」

俺の心配通り、ルースは目を見開かせてサリアの胸をガン見していた。

「ルースって結構……」

「えっちですよね……」

はぁ……残念でなりませんね。

「男がエロくて何が悪い!」

「「「そうだそうだ!!!」」」

「お前ら……」

俺の完璧な意見に賛同してくれるクラスメイトたち。

「馬鹿どもはほっておいてだな。そんなにサリアに見とれていると」

「ええ、近づかれるのは一瞬ですよ」


「すきあり」

動きの止まったルースを見たサリアは、一瞬でルースの懐へと潜り込んだ。

「しまっ……!」

「せい」

慌てたルースの腕を取ったサリアは、背負い投げでルースの身体を空へと飛ばし、石畳の上へ背中から落とす。

どしん!

ルースの叩きつけられた音は、闘技場の中を盛大に駆け巡っていった。
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