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一年生
お部屋が大変です!
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「それでは皆様、お部屋にご案内いたしますので、男性の方は私に」
「女性の方は私についてきてくださいますようにお願いいたします。それと皆様のお荷物はすでにお部屋に置かせていただいておりますので、ご安心ください」
荷物のネームタグと部屋割りの資料でそこまで配慮してくれるとは、サービス精神が凄いな。
俺を含めた男子生徒はエルヴィさんについていく。
女性陣も同じ方向だったが、ロビーを過ぎた場所の通路を左右に別れることになった。
階段を上り、二階の部屋へと案内される。
基本的に二人一組の部屋割だが、俺はルースと同室だ。
一人だけ個室のやつもいるが、運がいいのか悪いのか微妙なところだな。
そうして次々にクラスメイト達が部屋へと案内されていく中、俺とルースだけが残ってしまった。
「お待たせしております。お二人のお部屋は最上階でございますのでこちらへどうぞ」
「最上階って……みんなと同じ部屋でいいから!」
「それが学生グランプリのため本当に部屋が余っていないんだ。ルースなら気にしないと思って割り振ったのだが……」
一スタッフから父親の顔になるエルヴィさん。
その表情に噓偽りはないように思える。
「そ、それなら……仕方ないね……」
「カイ君も申し訳ないが、構わないだろうか?」
最上階ってことは天井部屋みたいな質素な部屋なのかな?
まあ俺はベッドで寝られたらいいので何も問題ない。
「いえ、お気遣いいただきありがとうございます」
「そう言ってもらえると助かる。それとカイ君には一度会いたいと思っていたのだよ。息子からの手紙に君の名前がよく書かれていてね。学年代表になれたのも君のおかげだと喜んでいて、父親として嬉しく思っている。ありがとう」
歩きながら振り返ったエルヴィさんがにこりと微笑む。
「自分もルースには助けられていますので、お互い様といった感じです。それに代表になったのはルースの努力のたまものですよ」
「カイ……」
「ふふふ、息子は良い友を得たようだね。さあ着いたよ、ここが君たちの部屋だ」
「……ここ?」
質素な部屋を想像していたのだが、部屋の木製扉は彫刻のような美しい装飾が施されている。
「さあ入って入って」
「あ、ああ……」
俺はルースが開けてくれた扉を通り、部屋へと入った。
そこは、別世界だった。
天井にはキラキラと輝くシャンデリアが吊るされており、ベッド、テーブル、ソファーといった家具のどれもが一目でお高いとわかる。
ベッドの前に置かれた俺の貧相な旅行カバンが、この部屋の統一感を台無しにしていた。
姫だったときの私の寝室よりも豪華ですね……
ファーナでも圧倒されているというのに、それが庶民の俺だとなおさらだ。
お、落ち着かねぇ……!
「王都闘技場で行われる開会式は私たちも観に行く。二人ともそれまでゆっくりと休んでほしい。それと何か用があれば遠慮なく呼石を押すこと。すぐに対応させてもらうからな」
「うん、ありがとう父さん」
親子で話が進む中で、俺だけが引きつった笑顔を浮かべていた。
その後、エルヴィさんが部屋から出て行くと、
「ふぅ……」
俺はため息つきながらソファーへと腰かけ……
ふわぁ……
何これ!?めちゃくちゃふかふかだ!?
今までのソファーとは何だったのか。
そう言いたいくらいのふかふか具合だ。
マスターから伝わってくるこの感触……たまりませんね!
ファーナもご満悦のようである。
「僕に付き合わせてごめんね」
「は、ははは……気にしないでくれ……あとつかぬ事を聞くが、この部屋一泊でどのくらいするの?」
一泊が中金貨一枚くらいで普通の宿だ。
そして、夏休みに行った湖のホテルだとちょっと高くなって大金貨二枚くらいになる。
「えっとね……」
「あっ、予想するからちょっと待ってくれ!」
「うん、当ててみてよ」
挑戦的な笑顔を浮かべるルース。
そんな自信満々に言われると、当ててやりたくなる。
ファーナはどれくらいだと思う?
この時代の貨幣価値については慣れてきたものの、難しいですね……
大金貨十枚でどうでしょうか?
成人の平均的な月収の三分の一くらいか……
いや、もう一声いるな。
「大金貨十五枚だ!」
「残念、その十倍だね」
……成人のおよそ五か月分の収入で一泊?
俺たちが四泊予定だから……大金貨ろっぴゃくまい……?
もはや理解不能なお値段だ。
プリンセシオン何本分でしょうか……
「世の中にはすごい世界があるもんだ……」
「あはは、父さんも言っていたけどゆっくりと休んでね?これから忙しくなるんだから」
「ありがと、俺頑張るよ……ほえぇぇぇ……」
俺は小心ゆえの居心地の悪さを感じつつも、ふかふかなソファーに身も心もとろけさせられるのだった。
「女性の方は私についてきてくださいますようにお願いいたします。それと皆様のお荷物はすでにお部屋に置かせていただいておりますので、ご安心ください」
荷物のネームタグと部屋割りの資料でそこまで配慮してくれるとは、サービス精神が凄いな。
俺を含めた男子生徒はエルヴィさんについていく。
女性陣も同じ方向だったが、ロビーを過ぎた場所の通路を左右に別れることになった。
階段を上り、二階の部屋へと案内される。
基本的に二人一組の部屋割だが、俺はルースと同室だ。
一人だけ個室のやつもいるが、運がいいのか悪いのか微妙なところだな。
そうして次々にクラスメイト達が部屋へと案内されていく中、俺とルースだけが残ってしまった。
「お待たせしております。お二人のお部屋は最上階でございますのでこちらへどうぞ」
「最上階って……みんなと同じ部屋でいいから!」
「それが学生グランプリのため本当に部屋が余っていないんだ。ルースなら気にしないと思って割り振ったのだが……」
一スタッフから父親の顔になるエルヴィさん。
その表情に噓偽りはないように思える。
「そ、それなら……仕方ないね……」
「カイ君も申し訳ないが、構わないだろうか?」
最上階ってことは天井部屋みたいな質素な部屋なのかな?
まあ俺はベッドで寝られたらいいので何も問題ない。
「いえ、お気遣いいただきありがとうございます」
「そう言ってもらえると助かる。それとカイ君には一度会いたいと思っていたのだよ。息子からの手紙に君の名前がよく書かれていてね。学年代表になれたのも君のおかげだと喜んでいて、父親として嬉しく思っている。ありがとう」
歩きながら振り返ったエルヴィさんがにこりと微笑む。
「自分もルースには助けられていますので、お互い様といった感じです。それに代表になったのはルースの努力のたまものですよ」
「カイ……」
「ふふふ、息子は良い友を得たようだね。さあ着いたよ、ここが君たちの部屋だ」
「……ここ?」
質素な部屋を想像していたのだが、部屋の木製扉は彫刻のような美しい装飾が施されている。
「さあ入って入って」
「あ、ああ……」
俺はルースが開けてくれた扉を通り、部屋へと入った。
そこは、別世界だった。
天井にはキラキラと輝くシャンデリアが吊るされており、ベッド、テーブル、ソファーといった家具のどれもが一目でお高いとわかる。
ベッドの前に置かれた俺の貧相な旅行カバンが、この部屋の統一感を台無しにしていた。
姫だったときの私の寝室よりも豪華ですね……
ファーナでも圧倒されているというのに、それが庶民の俺だとなおさらだ。
お、落ち着かねぇ……!
「王都闘技場で行われる開会式は私たちも観に行く。二人ともそれまでゆっくりと休んでほしい。それと何か用があれば遠慮なく呼石を押すこと。すぐに対応させてもらうからな」
「うん、ありがとう父さん」
親子で話が進む中で、俺だけが引きつった笑顔を浮かべていた。
その後、エルヴィさんが部屋から出て行くと、
「ふぅ……」
俺はため息つきながらソファーへと腰かけ……
ふわぁ……
何これ!?めちゃくちゃふかふかだ!?
今までのソファーとは何だったのか。
そう言いたいくらいのふかふか具合だ。
マスターから伝わってくるこの感触……たまりませんね!
ファーナもご満悦のようである。
「僕に付き合わせてごめんね」
「は、ははは……気にしないでくれ……あとつかぬ事を聞くが、この部屋一泊でどのくらいするの?」
一泊が中金貨一枚くらいで普通の宿だ。
そして、夏休みに行った湖のホテルだとちょっと高くなって大金貨二枚くらいになる。
「えっとね……」
「あっ、予想するからちょっと待ってくれ!」
「うん、当ててみてよ」
挑戦的な笑顔を浮かべるルース。
そんな自信満々に言われると、当ててやりたくなる。
ファーナはどれくらいだと思う?
この時代の貨幣価値については慣れてきたものの、難しいですね……
大金貨十枚でどうでしょうか?
成人の平均的な月収の三分の一くらいか……
いや、もう一声いるな。
「大金貨十五枚だ!」
「残念、その十倍だね」
……成人のおよそ五か月分の収入で一泊?
俺たちが四泊予定だから……大金貨ろっぴゃくまい……?
もはや理解不能なお値段だ。
プリンセシオン何本分でしょうか……
「世の中にはすごい世界があるもんだ……」
「あはは、父さんも言っていたけどゆっくりと休んでね?これから忙しくなるんだから」
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