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第三話 おばさん冒険者、からくりダンジョンに挑む
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裏ルートはレベルが高いという予想は当たっていたようだ。出てくる魔物は全部四字名だった。
(でも、アリスおばさんがさくさく討伐しちゃってますけどね!)
そして、ときどきはアーサーも剣で倒していた。
「アーサー様、お強いんですねー!」
(領主様って護衛騎士に守られてて自分では戦わないんだと思ってました。ギルドカードの更新で言ってた悪人討伐は捕縛したって比喩じゃなくて、物理的にぶちのめした、だったんですねー)
リーナがそう言うと、アーサーは、
「いやぁ、戦えもしないのに冒険者になるなって、昔アリス様に怒られたからねぇ。今でも鍛錬は欠かさないよ」
「ふふっ、子どもたちの手前もありますしね」
ディアが微笑む。
「お子様がいらっしゃるんですね!」
リーナは領主の家族構成なんて何も知らない。
すると、アリスが笑って、
「三人いるのよ! 見えないわよね?」
「ええっ! 見えません!」
「まあ、お上手ね」
うふふ、あはは、と和やかに歓談しているリーナたちだが、防御壁の外では鼠系魔物が吹っ飛ばされている。
――リーナもこの状況に慣れてきたところだ。
「これは、じゃんけんですね」
リーナたちは今のところ行き止まりなどには出くわさずに進んでいる。――ときどき大量の魔物が出るため、そのときは選択肢を間違えているのかもしれないが、魔物を討伐してしまえば出口が現れた。
そして、今回の部屋には最初と同じような小卓があった。
その小卓に、石と布とハサミが置いてある。
向かいの壁に台座が作り付けられていて、そこに石が載っていた。
「勝てばいいのよね?」
と、アリスが布を手に取ろうとする。
「ちょっと待ってください! 表ルートに同じような仕掛けがあるんですけど、負けるのが正解の場合もありましたよ!」
リーナは慌てて止める。すると、アーサーが、
「それって、確率はどのくらいかな?」
(領主様は実は冷静ですよね。アリスおばさんに対する態度はあれですけど。たぶん頭脳派なんですよね?)
リーナは持ってきた資料を確認しようとしたけれど、その前にディアが、
「勝ちましょう」
と断言した。
「アリス様がわざと負けるなんて、ありえませんわ」
「え、でも、負けを選ぶほうが正しい場合もあるので……」
「それでもです」
ディアは両手を組んで、大きくうなずく。
リーナもなんだか納得させられそうになってしまう。
(ディア様のほうが実は好戦的なのでは?)
こうなるとアーサーも「よし、勝とう!」となり、アリスは「あたしはどっちでもいいわよ」となるので、リーナはこれ以上何も言えない。
「それじゃあ、布を乗せるわよ?」
アリスが代表して、小卓から布を取って壁の石にかけた。
(どうなるんでしょう……?)
ドキドキと見守るリーナの横で、シュンっと魔法の音がした。
「ディア! リーナ!」
アリスの叫びと同時に、防御壁に包まれる感覚。
リーナが横を見たときには、アリスとアーサーは消えていた。
「えっ!?」
「アリス様!!」
――リーナはディアと二人で取り残されてしまったのだった。
---
※紙だと飛ばされてどっか行きそうなので、布にしてみました。
(でも、アリスおばさんがさくさく討伐しちゃってますけどね!)
そして、ときどきはアーサーも剣で倒していた。
「アーサー様、お強いんですねー!」
(領主様って護衛騎士に守られてて自分では戦わないんだと思ってました。ギルドカードの更新で言ってた悪人討伐は捕縛したって比喩じゃなくて、物理的にぶちのめした、だったんですねー)
リーナがそう言うと、アーサーは、
「いやぁ、戦えもしないのに冒険者になるなって、昔アリス様に怒られたからねぇ。今でも鍛錬は欠かさないよ」
「ふふっ、子どもたちの手前もありますしね」
ディアが微笑む。
「お子様がいらっしゃるんですね!」
リーナは領主の家族構成なんて何も知らない。
すると、アリスが笑って、
「三人いるのよ! 見えないわよね?」
「ええっ! 見えません!」
「まあ、お上手ね」
うふふ、あはは、と和やかに歓談しているリーナたちだが、防御壁の外では鼠系魔物が吹っ飛ばされている。
――リーナもこの状況に慣れてきたところだ。
「これは、じゃんけんですね」
リーナたちは今のところ行き止まりなどには出くわさずに進んでいる。――ときどき大量の魔物が出るため、そのときは選択肢を間違えているのかもしれないが、魔物を討伐してしまえば出口が現れた。
そして、今回の部屋には最初と同じような小卓があった。
その小卓に、石と布とハサミが置いてある。
向かいの壁に台座が作り付けられていて、そこに石が載っていた。
「勝てばいいのよね?」
と、アリスが布を手に取ろうとする。
「ちょっと待ってください! 表ルートに同じような仕掛けがあるんですけど、負けるのが正解の場合もありましたよ!」
リーナは慌てて止める。すると、アーサーが、
「それって、確率はどのくらいかな?」
(領主様は実は冷静ですよね。アリスおばさんに対する態度はあれですけど。たぶん頭脳派なんですよね?)
リーナは持ってきた資料を確認しようとしたけれど、その前にディアが、
「勝ちましょう」
と断言した。
「アリス様がわざと負けるなんて、ありえませんわ」
「え、でも、負けを選ぶほうが正しい場合もあるので……」
「それでもです」
ディアは両手を組んで、大きくうなずく。
リーナもなんだか納得させられそうになってしまう。
(ディア様のほうが実は好戦的なのでは?)
こうなるとアーサーも「よし、勝とう!」となり、アリスは「あたしはどっちでもいいわよ」となるので、リーナはこれ以上何も言えない。
「それじゃあ、布を乗せるわよ?」
アリスが代表して、小卓から布を取って壁の石にかけた。
(どうなるんでしょう……?)
ドキドキと見守るリーナの横で、シュンっと魔法の音がした。
「ディア! リーナ!」
アリスの叫びと同時に、防御壁に包まれる感覚。
リーナが横を見たときには、アリスとアーサーは消えていた。
「えっ!?」
「アリス様!!」
――リーナはディアと二人で取り残されてしまったのだった。
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※紙だと飛ばされてどっか行きそうなので、布にしてみました。
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