【完結】伯爵令嬢が効率主義の権化だったら。 〜面倒な侯爵子息に絡まれたので、どうにかしようと思います〜

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第一章:奔走する者と、機を待つ者。

第6話 筆頭執事・バエルの調査結果(2)

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 次に、噂について。

 これについては、どうやら方向性の違う物が幾つかか存在しているようだ。


 一番多いのは、昨夜グランが聞いた「モンテガーノ侯爵の第二子息が、オルトガン伯爵の第二令嬢を王族主催のパーティーから追い出した」という主旨の物。

 つまり、クラウンが悪者になっている噂である。

 因みに、ここでの『追い出した』というのは、やはりアレを「『暗黙の了解』に触れる」と解釈した結果の様だ。


 次に多いのは「モンテガーノ侯爵の第二子息がオルトガン伯爵の第二令嬢に誘いを掛けたが、こっぴどく振られていた」という物。

 つまり、クラウンが笑い物になっている噂である。

 これは一種の真実だ。
 何故なら事実を客観的に見れば、おそらくそういう一面を秘めている事象なのだろうから。

 これは『王族案件』に触れる最初の噂よりは、幾分かマシだ。
 しかし笑い物になっている以上、決して良い噂とは言えない。


 そして次に多かったのは「モンテガーノ侯爵の第二子息を、オルトガン伯爵の第二令嬢が誘惑した」という噂である。

 しかしこれはごく少数の人間の間で流れている物だ。
 しかもそのメンバーの名を聞く限り、オルトガン伯爵家への私怨が内包された結果だろうという事は容易に想像がつく。

 そしてその事は、おそらくそれを聞いた人間の大半も十分に理解しているだろう。
 その為なのか、周りもあまりその噂を真に受けた様子は無い。

 そのため、噂の主流は先の2つという事になる。


 その他にも、変わり種として「モンテガーノ侯爵の第二子息が、オルトガン伯爵夫人の逆鱗に触れた」というのがあったらしい。

 何故ここで夫人の名が出てくるのかといえば、思い当たるのは『ドレスを汚されたセシリアの向かった先が母親だった』という件だ。

 おそらくそこで何らかのやりとりがあり、それを見た者がそんな噂をしているのだろう。

 しかし、だとしたら。

(伯爵夫人の逆鱗に触れた、か。これは少々マズイな)

 グランはそう、独り言ちる。
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