【完結】伯爵令嬢が効率主義の権化だったら。 〜面倒な侯爵子息に絡まれたので、どうにかしようと思います〜

野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!

文字の大きさ
40 / 78
第二章:初めての社交お茶会に出向く。

第1話 野次馬したい家族を置いて(1)

しおりを挟む
 

 お茶会当日。

 セシリアはヴォルド公爵家へと向かっていた。



 今日のお茶会に参加するのは、セシリアと母・クレアリンゼの二人だけ。
 その為この馬車の中には今、全部で4人居る。

 セシリア。
 クレアリンゼ。
 セシリア付きとして、ゼルゼン。
 そして今日はクレアリンゼ付きとして、ポーラだ。


 今日のポーラは、基本的にクレアリンゼ付きとして行動する。

 しかしその傍ら、公式の場での執事歴が浅いゼルゼンをいざという時にはフォローする。 
 これはその為の人員配置だ。


 ポーラは、セシリアが生まれる前まではクレアリンゼ付きのメイドとして働いており、その手腕を見込まれてその娘付きになったという経緯があるベテランメイドだ。

 だからセシリアに対するフォローは勿論、クレアリンゼのお世話にも慣れたもの。
 まさしく彼女以上の適任者は居ない。


 
 そんな一行を乗せた馬車が、カタコトと車輪を回しながら進んでいた。

 そんな中、セシリアは一人思い出し笑いをする。

「お父様、とても残念そうでしたね」
「仕方がないわよ、今回のセシリアの参戦が決まる前に、既に他の社交を入れてしまっていたのだから」

 言いながら、クレアリンゼもつられて笑った。

 いつもはあんなに威厳のある父・ワルターが、珍しく本気で落ち込んでいたのだ。

 その子供っぽさに少しばかり「可愛らしいな」なんて思ってしまったのだから、笑わずにはいられない。

「しかし、それを言うのならキリルとマリーシアも同じでしょう?」

 流石は親子、と言うことかしらね。

 なんて言いながら、クレアリンゼはまたフッと笑みをこぼす。

「ふふふっ、そうですね。でも今回のお茶会に呼ばれたのは、“何故か”私だけだったのですから、私が同行できる以上保護者枠になり得ない2人がついて行くのは無理でしょう?」

 幾ら今日の彼らに予定が無いとしても、流石に呼ばれてもいないパーティーに参加するのは体裁が良くない。

 そういう理由で、2人はついてくる事を断念せざるを得なかった。

 今日の二人は『お家でおとなしくお留守番』である。

(……おそらく今日、何かしらの動きがある)

 セシリアはそんな、確信めいた予感を抱いている。

 そしてその予感を抱いたのは、何もセシリアだけではない。

 オルトガン伯爵家の人間全員がそう思ったからこそ、皆あんなにも行きたがったのだ。

「出来ることなら、是非特等席で見たい。そんな2人の気持ちは良く分かるけれどね」

 そう言い置いて「でも」と彼女は言葉と続ける。

しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

最強令嬢とは、1%のひらめきと99%の努力である

megane-san
ファンタジー
私クロエは、生まれてすぐに傷を負った母に抱かれてブラウン辺境伯城に転移しましたが、母はそのまま亡くなり、辺境伯夫妻の養子として育てていただきました。3歳になる頃には闇と光魔法を発現し、さらに暗黒魔法と膨大な魔力まで持っている事が分かりました。そしてなんと私、前世の記憶まで思い出し、前世の知識で辺境伯領はかなり大儲けしてしまいました。私の力は陰謀を企てる者達に狙われましたが、必〇仕事人バリの方々のおかげで悪者は一層され、無事に修行を共にした兄弟子と婚姻することが出来ました。……が、なんと私、魔王に任命されてしまい……。そんな波乱万丈に日々を送る私のお話です。

慈愛と復讐の間

レクフル
ファンタジー
 とある国に二人の赤子が生まれた。  一人は慈愛の女神の生まれ変わりとされ、一人は復讐の女神の生まれ変わりとされた。  慈愛の女神の生まれ変わりがこの世に生を得た時、必ず復讐の女神の生まれ変わりは生を得る。この二人は対となっているが、決して相容れるものではない。  これは古より語り継がれている伝承であり、慈愛の女神の加護を得た者は絶大なる力を手にするのだと言う。  だが慈愛の女神の生まれ変わりとして生を亨けた娘が、別の赤子と取り換えられてしまった。 大切に育てられる筈の慈愛の女神の生まれ変わりの娘は、母親から虐げられながらも懸命に生きようとしていた。  そんな中、森で出会った迷い人の王子と娘は、互いにそれと知らずに想い合い、数奇な運命を歩んで行くこととなる。  そして、変わりに育てられた赤子は大切に育てられていたが、その暴虐ぶりは日をまして酷くなっていく。  慈愛に満ちた娘と復讐に駆られた娘に翻弄されながら、王子はあの日出会った想い人を探し続ける。  想い合う二人の運命は絡み合うことができるのか。その存在に気づくことができるのか……

【完結済】悪役令嬢の妹様

ファンタジー
 星守 真珠深(ほしもり ますみ)は社畜お局様街道をひた走る日本人女性。  そんな彼女が現在嵌っているのが『マジカルナイト・ミラクルドリーム』というベタな乙女ゲームに悪役令嬢として登場するアイシア・フォン・ラステリノーア公爵令嬢。  ぶっちゃけて言うと、ヒロイン、攻略対象共にどちらかと言えば嫌悪感しかない。しかし、何とかアイシアの断罪回避ルートはないものかと、探しに探してとうとう全ルート開き終えたのだが、全ては無駄な努力に終わってしまった。  やり場のない気持ちを抱え、気分転換にコンビニに行こうとしたら、気づけば悪楽令嬢アイシアの妹として転生していた。  ―――アイシアお姉様は私が守る!  最推し悪役令嬢、アイシアお姉様の断罪回避転生ライフを今ここに開始する! ※長編版をご希望下さり、本当にありがとうございます<(_ _)>  既に書き終えた物な為、激しく拙いですが特に手直し他はしていません。 ∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽ ※小説家になろう様にも掲載させていただいています。 ※作者創作の世界観です。史実等とは合致しない部分、異なる部分が多数あります。 ※この物語はフィクションです。実在の人物・団体等とは一切関係がありません。 ※実際に用いられる事のない表現や造語が出てきますが、御容赦ください。 ※リアル都合等により不定期、且つまったり進行となっております。 ※上記同理由で、予告等なしに更新停滞する事もあります。 ※まだまだ至らなかったり稚拙だったりしますが、生暖かくお許しいただければ幸いです。 ※御都合主義がそこかしに顔出しします。設定が掌ドリルにならないように気を付けていますが、もし大ボケしてたらお許しください。 ※誤字脱字等々、標準てんこ盛り搭載となっている作者です。気づけば適宜修正等していきます…御迷惑おかけしますが、お許しください。

【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます

腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった! 私が死ぬまでには完結させます。 追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。 追記2:ひとまず完結しました!

出来損ないと呼ばれた伯爵令嬢は出来損ないを望む

家具屋ふふみに
ファンタジー
 この世界には魔法が存在する。  そして生まれ持つ適性がある属性しか使えない。  その属性は主に6つ。  火・水・風・土・雷・そして……無。    クーリアは伯爵令嬢として生まれた。  貴族は生まれながらに魔力、そして属性の適性が多いとされている。  そんな中で、クーリアは無属性の適性しかなかった。    無属性しか扱えない者は『白』と呼ばれる。  その呼び名は貴族にとって屈辱でしかない。      だからクーリアは出来損ないと呼ばれた。    そして彼女はその通りの出来損ない……ではなかった。    これは彼女の本気を引き出したい彼女の周りの人達と、絶対に本気を出したくない彼女との攻防を描いた、そんな物語。  そしてクーリアは、自身に隠された秘密を知る……そんなお話。 設定揺らぎまくりで安定しないかもしれませんが、そういうものだと納得してくださいm(_ _)m ※←このマークがある話は大体一人称。

この記憶、復讐に使います。

SHIN
恋愛
その日は、雲ひとつない晴天でした。 国と国との境目に、2種類の馬車と数人の人物。 これから起こる事に私の手に隠された煌めく銀色が汗に湿り、使用されるのを今か今かとまっています。 チャンスは一度だけ。 大切なあの人の為に私は命をかけます。 隠れ前世の記憶もちが大切な人のためにその知識を使って復讐をする話し。 リハビリ作品です気楽な気持ちでお読みください。 SHIN

ヒロイン? 玉の輿? 興味ありませんわ! お嬢様はお仕事がしたい様です。

彩世幻夜
ファンタジー
「働きもせずぐうたら三昧なんてつまんないわ!」 お嬢様はご不満の様です。 海に面した豊かな国。その港から船で一泊二日の距離にある少々大きな離島を領地に持つとある伯爵家。 名前こそ辺境伯だが、両親も現当主の祖父母夫妻も王都から戻って来ない。 使用人と領民しか居ない田舎の島ですくすく育った精霊姫に、『玉の輿』と羨まれる様な縁談が持ち込まれるが……。 王道中の王道の俺様王子様と地元民のイケメンと。そして隠された王子と。 乙女ゲームのヒロインとして生まれながら、その役を拒否するお嬢様が選ぶのは果たして誰だ? ※5/4完結しました。 新作 【あやかしたちのとまり木の日常】 連載開始しました

悪役令嬢に仕立て上げたいなら、ご注意を。

潮海璃月
ファンタジー
幼くして辺境伯の地位を継いだレナータは、女性であるがゆえに舐められがちであった。そんな折、社交場で伯爵令嬢にいわれのない罪を着せられてしまう。そんな彼女に隣国皇子カールハインツが手を差し伸べた──かと思いきや、ほとんど初対面で婚姻を申し込み、暇さえあれば口説き、しかもやたらレナータのことを知っている。怪しいほど親切なカールハインツと共に、レナータは事態の収拾方法を模索し、やがて伯爵一家への復讐を決意する。

処理中です...