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4話
しおりを挟む「ちょ、ちょっと待ってくれ! 婚約破棄だって!?」
ロビンはこれまでに無いほど焦り始める。
それもそうだろう。
婚約解消は双方の合意があって成り立つ穏便な方法だ。
そして婚約破棄はその逆、相手側に問題があった場合叩きつけられる一方的な方法。
当然婚約破棄された側はそれ相応の汚名を被せられることになる。
「仕方ありませんよね? だって、婚約を解消しましょう、という私の譲歩を断ったんですから」
先に私は手を差し伸べたのだ。
そしてロビンはそれを振り払った。
だから、次の手段として私が少々手荒な方法を取るのは当たり前だ。
「そもそも、何故私を引き留めるんですか? あなたはその女性と結婚するのでしょう?」
「それは……君がいないと他の貴族たちに僕が侮られるだろう」
(何それ。結局自分の都合じゃない)
つまりはロビンの都合だけで婚約破棄したくない、ということだ。
しかも全て保身のため。
私を虚仮にするのも大概にして欲しい。
「はぁ……」
私は大きくため息をついた。
するとロビンは馬鹿にされたと思ったのか、むっとした表情になり、怒り始めた。
「君はさっきからワガママばかりだ。少しは僕の面子を考えてくれてもいいだろう? ずっと婚約者だったんだから」
ハッ。
面子を考えてくれ? ずっと婚約者だった?
それは、こちらの台詞だ。
「ロビン様こそ、先程からワガママばかりですよね? 少しは私の面子と気持ちを考えてくれでもいいんじゃありませんか? ずっと婚約者だったのですから」
私は明確に嘲笑をこめてロビンを馬鹿にした。
「ッ!!」
バチン!
ロビンはまた私の頬を叩いた。
「……また暴力ですか」
「もういい! 出ていってくれ!」
ロビンは私の言葉を遮り、叫ぶ。
どうやら図星をつかれて手が出たらしい。
本当に子供っぽい。
もうこんな人の相手はしたくなかったし、出ていってくれと言われたので、私は素直に従うことにした。
「それでは、ご機嫌よう」
私は優雅に礼をして部屋から出ていく。
背後から「クソッ!」と声が聞こえてきたが、無視をした。
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