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23話
しおりを挟む「え?ルイス王子……?」
私は顔を上げた。
「はい、ルイス王子がメアリー様にご用事だそうです」
どうやらロビンではないようだ。
ロビンがルイス王子に変装していることも考えられるが、流石に使用人がこの国の王子を間違えることはない。
「お通しして。私もすぐに準備するわ」
「了解しました」
さすがに今のままの部屋着でルイス王子と会うわけにはいかない。
私は超特急で使用人に髪の毛のセットや、少し豪華な衣装を着付けてもらう。
そして私はルイスが待つ応接室へと向かった。
「お待たせしました」
「いや、こちらこそ急に訪ねてきてすまない」
ルイスの表情はどこか強張っていたが、私の様子を見て安心したようにため息をついた。
「良かった、大丈夫そうだね。今朝ロビンが屋敷から脱走したと聞いて、もしかしたらと思ったんだ」
「……狙いは私でしょうか」
「おそらく。ロビンは君に恨みを抱いていたからね」
ぶるりと体が震える。
やっぱりロビンは私のことを狙っているのだろう。
しかしその時ルイスが私の手を握った。
「メアリー、大丈夫だ。安心して」
「ルイス王子……」
「君には国王軍の中でも精鋭をつけている。それに今全力で王都を捜索させているから」
ルイスは私の不安を和らげるように優しく話す。
私はそれで落ち着きを取り戻した。
「……ありがとうございます」
「お礼はいらないよ。君を守るのは王子である僕の役目だからね」
ルイスは微笑む。
その笑顔で私の中の不安が溶けていくような気がした。
「それじゃあ、また生徒会で会おう」
「はい」
私は笑顔で頷く。
そしてルイスは帰って行った。
それから一週間、ロビンは捕まらなかった。
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