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謝罪
しおりを挟む「シャーロット・バーベル公爵令嬢。」
皇太子が眉を寄せながら、少し嫌そうにシャーロットの名前を口にする。
(あからさまに嫌そうだな....
まぁ皇太子からしたら、今までシャーロットが一方的に付き纏ってきて迷惑だっただろうし、愛するカグラとの時間を邪魔されて不愉快なんだろうな。)
カグラの方も、昨日まで自分に嫌がらせをしてきた人間が急に声をかけてきて驚いているようだ。
「一体なんの用だい?」
カグラを背に隠しながら、皇太子がシャーロットに問う。
そんな皇太子を見ながらシャーロットは少しの沈黙の後、ゆっくりと口を開いた。
「本日は皇太子殿下とカグラ様にどうしてもお伝えしたい事があり、お声をかけさせていただきました。」
「伝えたい事?」
「はい。
私は.....私は、皇太子殿下を幼少の頃からお慕いしておりました。」
(......え?今、皇太子に告白しなかったか!?)
突然の告白に皇太子とカグラ、そして俺は呆然とシャーロットを見つめる。
だがそんな俺達を気にせず、シャーロットは皇太子への言葉を続けた。
「初めて会った時から、殿下の事がずっと大好きでした。」
「公爵令嬢......」
「ですが...私は殿下を好きすぎるあまり、罪を犯してしまいました。
嫉妬に狂い、殿下の愛する方を傷付けてしまった。
それは許される事ではありません。」
そう言ってシャーロットは皇太子からカグラに視線を向ける。
「カグラ様。この度は私の身勝手な理由で貴方を傷付けてしまった事を、深くお詫び申し上げます。
私がした事は決して許されるような事ではありませんが、ここに誓います。
もう二度と、皇太子殿下にもカグラ様にも近付きません。」
優雅に頭を下げ、カグラと皇太子に謝罪するシャーロットの姿を見て、なんとも言えない気持ちになる。
「シャーロット.....」
「一方的にお話してしまい申し訳ありませんでした。私はこれにて失礼致します。
行きましょう、クレノ。」
そう何事もなかったかのように二人に背を向けて歩き出すシャーロット。
そんなシャーロットを追いかけるべく、俺も慌てて皇太子とカグラに頭を下げ、歩いて行ってしまうシャーロットの後に続く。
俺が歩き出した瞬間、シャーロットを呼び止める皇太子の声が聞こえた気がしたが、俺は気にせずにシャーロットを追った。
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