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第二章
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葉月と鉄堅を乗せた電車は、丁度お昼時に、甲府駅に到着した。駅ナカを歩いて外へ出る途中、オルゴールのような音楽が駅に流れる。耳に付く発着音、聞いたことがあるなと、葉月は思って足をとめた。
「あ、これ知ってる」
「ジュピターだね」
「おお……そっか、なんか、なんか、心がきゅってなる曲だよな、解る?上手く言えないけどさ、お前との今だけの瞬間がもうすぐ終わるっていうか、夏が終わるっていうか、この時間が終わるって思う気持ちと、このメロディーが合わさって……なんか、無性に……うーんと、たぶん、さびしい」
「うん、もったいないような、ずっと聞いていたいような、でも終わるからこそ綺麗なような……終わるの、さびしいね」
葉月の要領の得ない気持ちに、鉄堅も素直に気持ちを返す。さびしい。終わりたくない。でも終わることを知ってる。
駅のホームでしばらく。耳をすましてた。この瞬間が今だけだって、惜しむ気持ちで駅に流れる旋律を聞いてた。心がキュウッて、なる。なんか、切ない。
そっと、鉄堅の手をとると、鉄堅は、葉月の手をぎゅっとにぎりこんでくれた。大丈夫だよって、言うみたいに。さびししい、でも大丈夫。ひとりじゃないって。
「行こっか、葉月ちゃん」
「うん」
手を繋いだまま、ゆっくり歩いた。甲府の駅前は綺麗で広くて、高い建物の先に、整備された道が伸びている。
「俺さ、思うけどさ」
「うん」
「日本て凄いよな、歴史が積み重なって、こんな綺麗な道も、町もあってさ、皆で住み良くしようって気持ちが街を良くしてる。俺さぁ、当たり前だと思ってた、道も街も綺麗で有るのが当たり前って、だけどさ……作ってくれた人がいて、綺麗に保つ人がいて、俺たちそれにあやかって生きて、幸せで、こうやってお前と歩けてる」
旅の終わりが近いせいか、妙に感傷的な気持ちになって、言葉が溢れてくる。葉月は、隣を歩く鉄堅を見つめる。今日、今、思ったことを伝えたいと思った。解る?って聞いたら、鉄堅は必ず、頷くから。
「うん、本当だね。ありがたいね」
肯定されることが、こんなに嬉しいとだと知らなかった。気持ちを話して、そうだねって、相づちもらえることが、心を満たしてく。
「俺さぁ、なんかもう、お前とずっといたい」
「エッ!ど、どうしたの葉月ちゃん」
急に、気持ちに愛しさが溢れてしまって、葉月は、唐突に鉄堅が欲しくなった。鉄堅のからみつく愛とは違う、内から涌き出るみたいな想いと衝動のままに、言葉をおくりたくなった。
心臓がバクバクして、隣の鉄堅をじっと見つめた。
「俺、鉄堅のこと、愛してる」
「!?」
葉月の突然の告白に、鉄堅は、大砲で撃たれたかのような衝撃を受けた。驚きすぎて、顔に血が足から全部逆流してくるみたいに、真っ赤になってしまった。だが、その真っ赤な顔で、真摯に葉月を見つめ返す。
「葉月ちゃん……ぼくだって、ぼくだって、もちろん、愛してるよ!誰よりも、世界で一番、葉月ちゃんを愛してる!は、葉月ちゃんに、そんな風に言って……もら、えて……うれしい」
真っ赤な顔に、真っ赤な目に涙がたまってる。凄く真剣に愛に愛を返す鉄堅を、可愛いと思う。
「へへ、俺たち、両想いだ」
「うん」
葉月は、鉄堅と繋いだままの手を、ぶらぶらと揺らして、照れを隠すみたいに歩いた。
愛してる、愛してる、愛してる。ぶらぶら揺れる手から、愛がこぼれて、撒き散らして、歴史の上を歩いてく。
知らない誰かが作ってくれた平和な街を、愛する人と歩いてく。
「あ、これ知ってる」
「ジュピターだね」
「おお……そっか、なんか、なんか、心がきゅってなる曲だよな、解る?上手く言えないけどさ、お前との今だけの瞬間がもうすぐ終わるっていうか、夏が終わるっていうか、この時間が終わるって思う気持ちと、このメロディーが合わさって……なんか、無性に……うーんと、たぶん、さびしい」
「うん、もったいないような、ずっと聞いていたいような、でも終わるからこそ綺麗なような……終わるの、さびしいね」
葉月の要領の得ない気持ちに、鉄堅も素直に気持ちを返す。さびしい。終わりたくない。でも終わることを知ってる。
駅のホームでしばらく。耳をすましてた。この瞬間が今だけだって、惜しむ気持ちで駅に流れる旋律を聞いてた。心がキュウッて、なる。なんか、切ない。
そっと、鉄堅の手をとると、鉄堅は、葉月の手をぎゅっとにぎりこんでくれた。大丈夫だよって、言うみたいに。さびししい、でも大丈夫。ひとりじゃないって。
「行こっか、葉月ちゃん」
「うん」
手を繋いだまま、ゆっくり歩いた。甲府の駅前は綺麗で広くて、高い建物の先に、整備された道が伸びている。
「俺さ、思うけどさ」
「うん」
「日本て凄いよな、歴史が積み重なって、こんな綺麗な道も、町もあってさ、皆で住み良くしようって気持ちが街を良くしてる。俺さぁ、当たり前だと思ってた、道も街も綺麗で有るのが当たり前って、だけどさ……作ってくれた人がいて、綺麗に保つ人がいて、俺たちそれにあやかって生きて、幸せで、こうやってお前と歩けてる」
旅の終わりが近いせいか、妙に感傷的な気持ちになって、言葉が溢れてくる。葉月は、隣を歩く鉄堅を見つめる。今日、今、思ったことを伝えたいと思った。解る?って聞いたら、鉄堅は必ず、頷くから。
「うん、本当だね。ありがたいね」
肯定されることが、こんなに嬉しいとだと知らなかった。気持ちを話して、そうだねって、相づちもらえることが、心を満たしてく。
「俺さぁ、なんかもう、お前とずっといたい」
「エッ!ど、どうしたの葉月ちゃん」
急に、気持ちに愛しさが溢れてしまって、葉月は、唐突に鉄堅が欲しくなった。鉄堅のからみつく愛とは違う、内から涌き出るみたいな想いと衝動のままに、言葉をおくりたくなった。
心臓がバクバクして、隣の鉄堅をじっと見つめた。
「俺、鉄堅のこと、愛してる」
「!?」
葉月の突然の告白に、鉄堅は、大砲で撃たれたかのような衝撃を受けた。驚きすぎて、顔に血が足から全部逆流してくるみたいに、真っ赤になってしまった。だが、その真っ赤な顔で、真摯に葉月を見つめ返す。
「葉月ちゃん……ぼくだって、ぼくだって、もちろん、愛してるよ!誰よりも、世界で一番、葉月ちゃんを愛してる!は、葉月ちゃんに、そんな風に言って……もら、えて……うれしい」
真っ赤な顔に、真っ赤な目に涙がたまってる。凄く真剣に愛に愛を返す鉄堅を、可愛いと思う。
「へへ、俺たち、両想いだ」
「うん」
葉月は、鉄堅と繋いだままの手を、ぶらぶらと揺らして、照れを隠すみたいに歩いた。
愛してる、愛してる、愛してる。ぶらぶら揺れる手から、愛がこぼれて、撒き散らして、歴史の上を歩いてく。
知らない誰かが作ってくれた平和な街を、愛する人と歩いてく。
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