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第二章
番外編 二十歳の夜 ⑥
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簡単には入らないってことは、する時痛いってことか? 若干青ざめつつ……鉄堅の股間に視線を落とすと。鉄堅にガシッと肩を捕まれた。
「大丈夫だよ、葉月ちゃん、絶対に痛くないように4年かけてゆっくり広げるから」
「あ……うん」
4年もかけて? でもさ、でもさーー、4年もいる? もうちょい早くてもよくない?
でも、こいつ一応医者の卵だしなぁ……産婦人科医というより、泌尿器科とか肛門外科とかの方が向いてたんじゃ……でも、産婦人科医減ってるって聞くし、オメガ専門ならもっと減ってるかもだし、まぁ、ありがたいんだろうけど、うーーん。
まぁ、その広げる作業? が痛くないなら年数に修正が入るかもだし……ちょっと今からやってみてくんないかな?
そうだよ、温泉に来たし、そういう雰囲気になるに決まってるし。
「鉄堅、貸し切り風呂の予約って何時から?」
「5時30分にしたよ、30分はいって、ちょっと休んでから19時に一階に降りていつもの大広間で食事だね」
なるほど、じゃぁ、風呂からでたら1時間の余裕がある……だけど、したあと汗かくかもだし、終わったらシャワー浴びたいかな、まぁ、シャワー部屋にあるけど、1時間の間に全部済ますのは難しいか。だって。4年かかるっていってるんだし。1時間じゃな。
だったらご飯食べたあと、ゆっくりの方が落ち着くな。お腹いっぱいで動けるか解らないけど。
まずは、風呂入るか。
「じゃ、風呂いくか、あと十分だし」
「そうだね」
パンツと浴衣もって、部屋をでた。勝手知ったルで、貸し切り風呂がある宿の離れへと向かう。一度外へでるから、冬は寒いかもな~なんて思いながら歩くこと五分、ちょうど良い案配で、風呂に到着した。
「あれ? 俺たちが一番風呂だったかな?」
「そうかもね、早い時間だし」
「そっか、人様の家の風呂の時間考えたことなかったけど、五時半って早いのか、俺んち、だいたい帰ったらすぐシャワーの習慣」
「うちは、ご飯食べてから風呂だったかも」
「そーなの? へーーお前がその方が良いならこれからそうする?」
「大丈夫だよ。帰りが遅い時有るし、葉月ちゃんも時間が合わないから」
「確かに」
現状、夕飯を一緒に食べない時の方が多い。朝しか一緒に食べないかも。朝風呂に一緒に入るとか?休みの時ならそれも良いな。
暖簾を潜ると扉があって、一応失礼しますと声をかけたが、やはり中には誰もいなかった。
「よし、一番風呂確定」
「得した気持ちになるね」
「ん」
何がいいって、濡れてない床がいい。たくさんの人が使ったあとって、濡れてて気持ち悪いんだよな、しかたないけど。だから、出るときはしっかりふいて、水滴落とさないようにしなきゃ。
30分しかないから、手早く服をぬいで篭に入れて、タオルを腰に巻く。
「よし、行こう」
「はい」
そんなに広くない風呂だけど、石造りの、立派な湯船だ。夏でも湯気が見えるあたり、熱そう。
「熱いかな?」
「どうだろ、43度くらいかな」
「なら、そんな熱くないか、てかさ、熱出たとき40度でクタクタになるじゃん?」
身体を洗いながら、鉄堅に喋りかける。
「うん」
「でさ、平熱36度くらいとして、36度のお湯につかったらぬるく感じるだろ? 気温が36度の時は暑く感じるのに、あれ不思議だよな、40度でもぬるいくらいかも」
「お湯は熱伝導が早くて熱を逃がしちゃうから寒く感じるんだよ、空気は熱を放出しずらいから暑く感じる、測定値と感覚が一致しないというか……えっと、水と空気の分子の密度が違うことで熱の伝導率が変わるから」
「解った、もういいや」
サッと止めた。分子とかの話になったらこれは長くなる。こっちが聞いといてなんだが、身体を洗いながら聞く話じゃなかった。
頭ジャーっと流して、湯船にうつる。やっぱり熱い……が、浸かってしまうとそう熱くない。これも熱伝導なんちゃらかんたらの理屈なのか。そんなことより、問題なのは俺の穴なんだよ。痛いのはまじでやなんだけど、練習すれば本当に大丈夫になるのかねぇ。
「大丈夫だよ、葉月ちゃん、絶対に痛くないように4年かけてゆっくり広げるから」
「あ……うん」
4年もかけて? でもさ、でもさーー、4年もいる? もうちょい早くてもよくない?
でも、こいつ一応医者の卵だしなぁ……産婦人科医というより、泌尿器科とか肛門外科とかの方が向いてたんじゃ……でも、産婦人科医減ってるって聞くし、オメガ専門ならもっと減ってるかもだし、まぁ、ありがたいんだろうけど、うーーん。
まぁ、その広げる作業? が痛くないなら年数に修正が入るかもだし……ちょっと今からやってみてくんないかな?
そうだよ、温泉に来たし、そういう雰囲気になるに決まってるし。
「鉄堅、貸し切り風呂の予約って何時から?」
「5時30分にしたよ、30分はいって、ちょっと休んでから19時に一階に降りていつもの大広間で食事だね」
なるほど、じゃぁ、風呂からでたら1時間の余裕がある……だけど、したあと汗かくかもだし、終わったらシャワー浴びたいかな、まぁ、シャワー部屋にあるけど、1時間の間に全部済ますのは難しいか。だって。4年かかるっていってるんだし。1時間じゃな。
だったらご飯食べたあと、ゆっくりの方が落ち着くな。お腹いっぱいで動けるか解らないけど。
まずは、風呂入るか。
「じゃ、風呂いくか、あと十分だし」
「そうだね」
パンツと浴衣もって、部屋をでた。勝手知ったルで、貸し切り風呂がある宿の離れへと向かう。一度外へでるから、冬は寒いかもな~なんて思いながら歩くこと五分、ちょうど良い案配で、風呂に到着した。
「あれ? 俺たちが一番風呂だったかな?」
「そうかもね、早い時間だし」
「そっか、人様の家の風呂の時間考えたことなかったけど、五時半って早いのか、俺んち、だいたい帰ったらすぐシャワーの習慣」
「うちは、ご飯食べてから風呂だったかも」
「そーなの? へーーお前がその方が良いならこれからそうする?」
「大丈夫だよ。帰りが遅い時有るし、葉月ちゃんも時間が合わないから」
「確かに」
現状、夕飯を一緒に食べない時の方が多い。朝しか一緒に食べないかも。朝風呂に一緒に入るとか?休みの時ならそれも良いな。
暖簾を潜ると扉があって、一応失礼しますと声をかけたが、やはり中には誰もいなかった。
「よし、一番風呂確定」
「得した気持ちになるね」
「ん」
何がいいって、濡れてない床がいい。たくさんの人が使ったあとって、濡れてて気持ち悪いんだよな、しかたないけど。だから、出るときはしっかりふいて、水滴落とさないようにしなきゃ。
30分しかないから、手早く服をぬいで篭に入れて、タオルを腰に巻く。
「よし、行こう」
「はい」
そんなに広くない風呂だけど、石造りの、立派な湯船だ。夏でも湯気が見えるあたり、熱そう。
「熱いかな?」
「どうだろ、43度くらいかな」
「なら、そんな熱くないか、てかさ、熱出たとき40度でクタクタになるじゃん?」
身体を洗いながら、鉄堅に喋りかける。
「うん」
「でさ、平熱36度くらいとして、36度のお湯につかったらぬるく感じるだろ? 気温が36度の時は暑く感じるのに、あれ不思議だよな、40度でもぬるいくらいかも」
「お湯は熱伝導が早くて熱を逃がしちゃうから寒く感じるんだよ、空気は熱を放出しずらいから暑く感じる、測定値と感覚が一致しないというか……えっと、水と空気の分子の密度が違うことで熱の伝導率が変わるから」
「解った、もういいや」
サッと止めた。分子とかの話になったらこれは長くなる。こっちが聞いといてなんだが、身体を洗いながら聞く話じゃなかった。
頭ジャーっと流して、湯船にうつる。やっぱり熱い……が、浸かってしまうとそう熱くない。これも熱伝導なんちゃらかんたらの理屈なのか。そんなことより、問題なのは俺の穴なんだよ。痛いのはまじでやなんだけど、練習すれば本当に大丈夫になるのかねぇ。
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