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雪夜君の申し出は、有難いけれど、流石に社長さんと住んでる所へ僕まで転がり込むのは気がひけるし、なにより僕の心臓がもたない。
「いえ、そんな、申し訳ないですから」
「まぁ、突然は無理だよな、でも覚えといて、何処にも行けなくなった時はここがあるって」
そんな最後の受け皿みたいに。僕にとっては逆です、最終的に到達したい憧れのステージみたいな所へ、そんな気軽に来れないです。今日はたまたまレンレンを見せてもらう為に上げてもらえたけど、本当に偶然だって理解しているので、勘違いしないから安心してください。
それにしても、雪夜君は本当にどこまで優しい人なんだろう、こんなポッと出のオメガを養おうとしてくれるなんて。慈愛に満ち溢れていて拝まずにあられない。それはそれとて、とにかく一緒に暮らすなんて畏れ多すぎるので、ここは、きちんとお断りを。
「お気持ちだけで充分です」
「そっか……なるみが弟君と上手く距離をとれるなら大丈夫だよな、お節介しちゃったな」
「お節介だなんて、お申し出は、本当に、心のそこから嬉しかったです。雪夜君は本当に優しいです」
「なるみが心配なんだよ、人の好意に対してかなり鈍感だから」
「はぁ、好意を持たれたことがないので」
「ほらな、そーゆーとこだよ、俺だって好意を持ってないヤツに一緒に住もうなんて言わないぞ」
ホークをグリングリンスパゲッティに突き刺しながら、雪夜くんは、ちょっとだけ、拗ねたように口を尖らせた。いやでも、好意を……雪夜君は、僕に憐れみで言ってるだけじゃないのです?
「エ、え?」
「だからさ、俺はなるみに好意を持ってる、仕事抜きで会いたいと思うし、なるみが幸せになる手伝いをしたい、その相手が俺だったら良いと思ってるけど」
「????」
「つまり、俺はなるみが好きだから、解った?」
「好きって……僕、男オメガですよ?」
「何がだめなんだ? 俺はアルファだし、ゲイだし、男オメガは伴侶としたら最高なのに」
「はんりょ……伴侶!? 雪夜君の!? まさか、そんな、畏れ多いこと」
高望みにも程がある。雪夜君の伴侶なんて、そんなの、5万分の1の確率ですよ? そんな高貴な位置に僕が座れるわけない。お内裏様の横には高貴なお雛様じゃないと、誰も祝ってくれません! 雪夜君は夢を売る仕事ですもんね、僕にも平等に夢をくれるんですね。優しいなぁ。でもそんなあり得ない夢は流石に……現実味なさすぎて、ファンタジーです。
僕がぼやぁっと、していると、雪夜君はさらに、質問を重ねた。
「鳴水は、正月は実家に帰るのか?」
「いいえ、とくに予定は無いので家に居ると思います」
「なら、30から泊まりにおいで」
「え?」
「月曜日あたりから発情期なんだろ?」
「そ……ですけど、雪夜君だってそんな年末忙しいですよね」
「たまに出かけるかもしれないけど、予定は空けたっていっただろ?」
予定は空けたって……あ! 発情期に一緒にいるっていう、あの夢みたいな提案のはなしですか! まさか、本気で? 僕はおろおろおろと、視線を彷徨わせた。
「リップサービスかと思ってました」
「はーーーだーかーらーそゆとこだよ、なるみはさぁ、ちょっと本当に、びっくりするレベルの鈍感だな」
雪夜君がケラケラ笑うから、僕もつられてヘラリと笑った。本当に年末年始会ってくれるんでしょうか? 僕にとっては、年末ジャンボ宝くじが当たるよりも嬉しいです。しかも、実は1月1日は僕の誕生日なので、あわよくば……一緒に過ごせるのでは、です。夢だった、好きな人と誕生日を過ごすことも、年を超す事も。雪夜君は僕の初めてと夢をどんどん叶えてくれる。ドラ○もんなんですか、ちがう。やはり神様なんですよね。
あぁ、それにしても、ここ最近の僕のボーナスタイムはいったいいつ終わりがくるのでしょう。こんなもらいすぎてしまって、だんだん怖くなってきました。幸せも過ぎると恐怖になるんですね。
「いえ、そんな、申し訳ないですから」
「まぁ、突然は無理だよな、でも覚えといて、何処にも行けなくなった時はここがあるって」
そんな最後の受け皿みたいに。僕にとっては逆です、最終的に到達したい憧れのステージみたいな所へ、そんな気軽に来れないです。今日はたまたまレンレンを見せてもらう為に上げてもらえたけど、本当に偶然だって理解しているので、勘違いしないから安心してください。
それにしても、雪夜君は本当にどこまで優しい人なんだろう、こんなポッと出のオメガを養おうとしてくれるなんて。慈愛に満ち溢れていて拝まずにあられない。それはそれとて、とにかく一緒に暮らすなんて畏れ多すぎるので、ここは、きちんとお断りを。
「お気持ちだけで充分です」
「そっか……なるみが弟君と上手く距離をとれるなら大丈夫だよな、お節介しちゃったな」
「お節介だなんて、お申し出は、本当に、心のそこから嬉しかったです。雪夜君は本当に優しいです」
「なるみが心配なんだよ、人の好意に対してかなり鈍感だから」
「はぁ、好意を持たれたことがないので」
「ほらな、そーゆーとこだよ、俺だって好意を持ってないヤツに一緒に住もうなんて言わないぞ」
ホークをグリングリンスパゲッティに突き刺しながら、雪夜くんは、ちょっとだけ、拗ねたように口を尖らせた。いやでも、好意を……雪夜君は、僕に憐れみで言ってるだけじゃないのです?
「エ、え?」
「だからさ、俺はなるみに好意を持ってる、仕事抜きで会いたいと思うし、なるみが幸せになる手伝いをしたい、その相手が俺だったら良いと思ってるけど」
「????」
「つまり、俺はなるみが好きだから、解った?」
「好きって……僕、男オメガですよ?」
「何がだめなんだ? 俺はアルファだし、ゲイだし、男オメガは伴侶としたら最高なのに」
「はんりょ……伴侶!? 雪夜君の!? まさか、そんな、畏れ多いこと」
高望みにも程がある。雪夜君の伴侶なんて、そんなの、5万分の1の確率ですよ? そんな高貴な位置に僕が座れるわけない。お内裏様の横には高貴なお雛様じゃないと、誰も祝ってくれません! 雪夜君は夢を売る仕事ですもんね、僕にも平等に夢をくれるんですね。優しいなぁ。でもそんなあり得ない夢は流石に……現実味なさすぎて、ファンタジーです。
僕がぼやぁっと、していると、雪夜君はさらに、質問を重ねた。
「鳴水は、正月は実家に帰るのか?」
「いいえ、とくに予定は無いので家に居ると思います」
「なら、30から泊まりにおいで」
「え?」
「月曜日あたりから発情期なんだろ?」
「そ……ですけど、雪夜君だってそんな年末忙しいですよね」
「たまに出かけるかもしれないけど、予定は空けたっていっただろ?」
予定は空けたって……あ! 発情期に一緒にいるっていう、あの夢みたいな提案のはなしですか! まさか、本気で? 僕はおろおろおろと、視線を彷徨わせた。
「リップサービスかと思ってました」
「はーーーだーかーらーそゆとこだよ、なるみはさぁ、ちょっと本当に、びっくりするレベルの鈍感だな」
雪夜君がケラケラ笑うから、僕もつられてヘラリと笑った。本当に年末年始会ってくれるんでしょうか? 僕にとっては、年末ジャンボ宝くじが当たるよりも嬉しいです。しかも、実は1月1日は僕の誕生日なので、あわよくば……一緒に過ごせるのでは、です。夢だった、好きな人と誕生日を過ごすことも、年を超す事も。雪夜君は僕の初めてと夢をどんどん叶えてくれる。ドラ○もんなんですか、ちがう。やはり神様なんですよね。
あぁ、それにしても、ここ最近の僕のボーナスタイムはいったいいつ終わりがくるのでしょう。こんなもらいすぎてしまって、だんだん怖くなってきました。幸せも過ぎると恐怖になるんですね。
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