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新たな予言。
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新しく『ミッション』という長方形が見えるようになり、
改めて『ステータス画面』という長方形の中に何が書かれているか
改めてヴァルター先輩と調べてみたものの、
あまりよくわからなかった、という結論になり。
「先輩、このことは本当に誰にも言わなくていいんですか?
先生とか・・・せめて先輩のご友人だけでも・・・」
「いや、まだ内密にしたい。
そういえば、俺の家のことについて、話してなかったな。
実は、ノイエンドルフ家は、代々王族直属の影の騎士を務めているんだ。
表立って動けないような任務を担っている。
だから帝国の機密事項などにも精通しているのだが、
クラウス、君の能力は未知なことが多く、
このまま帝国の上層部に知られると危険だ」
「あ、なるほど、
だから索敵能力が優れていたり、
オレと会った次の日にはオレの個人情報を把握していたり、
オレの教科書に手紙を挟んだりできたんですね!
隠密行動がすごいんですね、先輩」
「驚くところはそこなのか・・・
まあそこがクラウスらしい、かわいらしいところではあるが」
先輩はやや呆れたように言った。
さりげなく、かわいらしいって言ったな、先輩。
「だから、もう少し、
この能力がどういう能力なのか把握して、
他人に知らせるべきか判断させてほしい。
・・・・クラウスを危険な目に会わせたくないんだ」
と先輩はオレをそっと抱きしめた。
「心配してくれてありがとうございます、先輩。
こればっかりはオレではどうしていいかわからなさすぎるから、
先輩を頼らせてください。
でもアルベルト先輩とレグルス先輩に伝えても
オレに危険はなさそうですけど、そうでもないんですか?」
「あー。
確かに彼らなら伝えても危険はないだろう。
それはただ・・・クラウスを知られて、
クラウスの魅力に気づかれるのがイヤなだけだ」
え、それってただの独占欲!?
先輩の言葉を聞いて、胸がきゅうっとなる。
好きな人から自分への独占欲の言葉を聞いてうれしくなるなんて
オレだって初めて知る感情だ。
「先輩、好きです」
オレがそうつぶやくと、
「急にそんなことを言われたらどうしていいかわからなくなる・・・」
と先輩のオレを抱きしめる腕にぎゅっと力が入ったのを感じた。
「そうだ、先輩」
オレはそっと先輩から離れ、
先輩の顔を見ながら言った。
「先輩が魔法騎士学院や他の場所では
とりまきの人や先輩のことが好きな人に囲まれていて、
先輩がその人たちが望むような姿を演じていること、
先輩の態度や笑顔が演技だということはわかっていますし、
先輩がその人たちの中の誰かになびくことはないと信じていますけど、
・・・それでもオレだって、
オレの先輩に近づくなー!
先輩を困らせるなー!
そもそも先輩の横にいていいのはオレだけだー!
って思ってるんですからね。
オレだって先輩を独占したい」
すると先輩はクスクス笑いながら
「うん、わかった。
今までは自分を演じるほうが楽だから演じてきたけど、
クラウスをそんな気持ちにさせるんだったら、もうしない」
と言った。
「なんでそんなうれしそうなんですか」
とオレが不服そうに言うと、
「それはクラウスにやきもちをやいてもらえたことが
うれしくてしょうがないから」
と先輩はニコニコしながら答えた。
「俺も、
俺の横にはクラウスだけいてくれればいいって思ってるよ」
とまた先輩はオレを抱きしめた。
あー幸せ。
この時間がずっと続けばいいのに。
そしてその日を最後に、先輩のまわりにとりまきやらなにやらがいるのを
見かけることはなくなった。
そしてある日の朝、
オレは、いつもオレの左上に見えるけど、すっかり気にならなくなっていた本が、
光っていることに気付いた。
「なんだ?」
そう思って本に触ってみると、
『ミッション』
と書かれたいつもの長方形が展開し、
新しい予言が書かれていた。
「実習で魔獣が大量発生する異常事態!
攻略対象者たちと力を合わせて撃退しよう!」
実習って・・・
毎年全学生が参加する、
魔獣が出る森での実習のことかな?
今までに1年、2年のときと2回参加したけど、
正直、先生に見守られて弱めの魔獣に複数人で対応するから、
魔獣に関しては楽勝で、
みんなで野営とか、そういうのが楽しいイベントみたいなイメージだけど。
魔獣が大量発生・・・
これ、やばくないか!?
すぐにヴァルター先輩に知らせたい!
でもオレから先輩へ知らせる手段がない!!!
仕方がないので、休み時間に6年生の部屋に行ってみることにした。
なにげに上級生の部屋に行くのは初めてなんだよね。
身体が大きい人ばかりで、オレは場違い感がすごくて、緊張する。
先輩がいる部屋を扉からそっと覗いてみると、
先輩と、アルベルト先輩と、レグルス先輩が
窓際で3人でしゃべっているようだった。
ヴァルター先輩はこちらに背をむけてはいたけども、
3人とも美しい立ち姿で、本当に絵になる。
どうやって声をかけようか。
扉の近くにいる上級生に呼んできてもらうか。
それともここから直接声をかけるか。
あまり目立ちたくないしなぁ、
やっぱり呼んできてもらうか、と
近くの上級生に
「あの・・・」
と声をかけた瞬間。
ヴァルター先輩がその上級生とオレとの間にいた。
まるで、その上級生からオレが見えないように、立っていた。
あれ?
先輩、さっきまで窓際にいたような・・・
「クラウス、こんなところで何をしているの?」
先輩はにっこり笑っているけど、なんだか目が怖いような・・・
気のせいかな。
「あの、ちょっと相談したいことがあって。
先輩に伝えたいことがあっても直接言いに来るしかなくて・・・」
そして先輩に
「新しい予言がでたんです」
と耳打ちした。
「わかった、じゃあ放課後にいつもの場所で話を聞こう。
それで大丈夫?急を要するような内容じゃなければいいのだけれど」
「それは大丈夫です、じゃあ放課後よろしくお願いします」
オレはペコリとお辞儀をした。
改めて『ステータス画面』という長方形の中に何が書かれているか
改めてヴァルター先輩と調べてみたものの、
あまりよくわからなかった、という結論になり。
「先輩、このことは本当に誰にも言わなくていいんですか?
先生とか・・・せめて先輩のご友人だけでも・・・」
「いや、まだ内密にしたい。
そういえば、俺の家のことについて、話してなかったな。
実は、ノイエンドルフ家は、代々王族直属の影の騎士を務めているんだ。
表立って動けないような任務を担っている。
だから帝国の機密事項などにも精通しているのだが、
クラウス、君の能力は未知なことが多く、
このまま帝国の上層部に知られると危険だ」
「あ、なるほど、
だから索敵能力が優れていたり、
オレと会った次の日にはオレの個人情報を把握していたり、
オレの教科書に手紙を挟んだりできたんですね!
隠密行動がすごいんですね、先輩」
「驚くところはそこなのか・・・
まあそこがクラウスらしい、かわいらしいところではあるが」
先輩はやや呆れたように言った。
さりげなく、かわいらしいって言ったな、先輩。
「だから、もう少し、
この能力がどういう能力なのか把握して、
他人に知らせるべきか判断させてほしい。
・・・・クラウスを危険な目に会わせたくないんだ」
と先輩はオレをそっと抱きしめた。
「心配してくれてありがとうございます、先輩。
こればっかりはオレではどうしていいかわからなさすぎるから、
先輩を頼らせてください。
でもアルベルト先輩とレグルス先輩に伝えても
オレに危険はなさそうですけど、そうでもないんですか?」
「あー。
確かに彼らなら伝えても危険はないだろう。
それはただ・・・クラウスを知られて、
クラウスの魅力に気づかれるのがイヤなだけだ」
え、それってただの独占欲!?
先輩の言葉を聞いて、胸がきゅうっとなる。
好きな人から自分への独占欲の言葉を聞いてうれしくなるなんて
オレだって初めて知る感情だ。
「先輩、好きです」
オレがそうつぶやくと、
「急にそんなことを言われたらどうしていいかわからなくなる・・・」
と先輩のオレを抱きしめる腕にぎゅっと力が入ったのを感じた。
「そうだ、先輩」
オレはそっと先輩から離れ、
先輩の顔を見ながら言った。
「先輩が魔法騎士学院や他の場所では
とりまきの人や先輩のことが好きな人に囲まれていて、
先輩がその人たちが望むような姿を演じていること、
先輩の態度や笑顔が演技だということはわかっていますし、
先輩がその人たちの中の誰かになびくことはないと信じていますけど、
・・・それでもオレだって、
オレの先輩に近づくなー!
先輩を困らせるなー!
そもそも先輩の横にいていいのはオレだけだー!
って思ってるんですからね。
オレだって先輩を独占したい」
すると先輩はクスクス笑いながら
「うん、わかった。
今までは自分を演じるほうが楽だから演じてきたけど、
クラウスをそんな気持ちにさせるんだったら、もうしない」
と言った。
「なんでそんなうれしそうなんですか」
とオレが不服そうに言うと、
「それはクラウスにやきもちをやいてもらえたことが
うれしくてしょうがないから」
と先輩はニコニコしながら答えた。
「俺も、
俺の横にはクラウスだけいてくれればいいって思ってるよ」
とまた先輩はオレを抱きしめた。
あー幸せ。
この時間がずっと続けばいいのに。
そしてその日を最後に、先輩のまわりにとりまきやらなにやらがいるのを
見かけることはなくなった。
そしてある日の朝、
オレは、いつもオレの左上に見えるけど、すっかり気にならなくなっていた本が、
光っていることに気付いた。
「なんだ?」
そう思って本に触ってみると、
『ミッション』
と書かれたいつもの長方形が展開し、
新しい予言が書かれていた。
「実習で魔獣が大量発生する異常事態!
攻略対象者たちと力を合わせて撃退しよう!」
実習って・・・
毎年全学生が参加する、
魔獣が出る森での実習のことかな?
今までに1年、2年のときと2回参加したけど、
正直、先生に見守られて弱めの魔獣に複数人で対応するから、
魔獣に関しては楽勝で、
みんなで野営とか、そういうのが楽しいイベントみたいなイメージだけど。
魔獣が大量発生・・・
これ、やばくないか!?
すぐにヴァルター先輩に知らせたい!
でもオレから先輩へ知らせる手段がない!!!
仕方がないので、休み時間に6年生の部屋に行ってみることにした。
なにげに上級生の部屋に行くのは初めてなんだよね。
身体が大きい人ばかりで、オレは場違い感がすごくて、緊張する。
先輩がいる部屋を扉からそっと覗いてみると、
先輩と、アルベルト先輩と、レグルス先輩が
窓際で3人でしゃべっているようだった。
ヴァルター先輩はこちらに背をむけてはいたけども、
3人とも美しい立ち姿で、本当に絵になる。
どうやって声をかけようか。
扉の近くにいる上級生に呼んできてもらうか。
それともここから直接声をかけるか。
あまり目立ちたくないしなぁ、
やっぱり呼んできてもらうか、と
近くの上級生に
「あの・・・」
と声をかけた瞬間。
ヴァルター先輩がその上級生とオレとの間にいた。
まるで、その上級生からオレが見えないように、立っていた。
あれ?
先輩、さっきまで窓際にいたような・・・
「クラウス、こんなところで何をしているの?」
先輩はにっこり笑っているけど、なんだか目が怖いような・・・
気のせいかな。
「あの、ちょっと相談したいことがあって。
先輩に伝えたいことがあっても直接言いに来るしかなくて・・・」
そして先輩に
「新しい予言がでたんです」
と耳打ちした。
「わかった、じゃあ放課後にいつもの場所で話を聞こう。
それで大丈夫?急を要するような内容じゃなければいいのだけれど」
「それは大丈夫です、じゃあ放課後よろしくお願いします」
オレはペコリとお辞儀をした。
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