侯爵家の愛されない娘でしたが、前世の記憶を思い出したらお父様がバリ好みのイケメン過ぎて毎日が楽しくなりました

下菊みこと

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第一皇子殿下はツンデレ

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「…お前がアニエスか」

ガゼボについて、一人で紅茶を飲む少年を発見。

その少年は皇帝陛下にもパパやアリス先生にも負けず劣らずの美形に成長すると予想できるくらい、めちゃくちゃ可愛い顔立ちの整った美少年。

あ、好み!!!

と思ったのもつかの間、最初から失礼な態度を取られた。

…でも許しちゃう!何故なら美少年だから!!!

「ちょっと、うちのアニエスにそんな態度取らないでくれる?」

「ああ、貴方が大賢人様ですか。初めまして。子孫を甘やかすのは勝手ですがオレにそれを押し付けないでくれます?」

「生意気なガキめ」

「父上の庇護下で愛されるばかりの狂犬に吠えられても怖くないですけど?」

ぎゃー!!!見た目のお人形さんみたいな美しさに反してのこの反抗的な態度!

しかも声までめちゃかわ!!!

いっつくーる!!!

「あの、第一皇子殿下。お名前を伺ってもいいですか」

「知ってるくせに」

「知ってますけど第一皇子殿下のお声で聞きたいです」

満面の笑み…というか頬が緩んで仕方がないためどうしようもないにやけ面でそう言うと、第一皇子殿下は目を見開いた。

「な、何お前。オレがお前を拒否してるのわからないの?」

「第一皇子殿下は私を拒否するかもしれませんが、私は一目で第一皇子殿下が大好きになりました!」

「ハッ…権力に尻尾を振ってるだけのくせに」

「いえ、権力ではなくお顔に尻尾を振っています!」

「は?顔…?」

ポカンとする第一皇子殿下に言いたいだけ言ってみる。

「はい!第一皇子殿下は顔がものすごくいいです!将来絶対美形になります!間違いなく!」

「え、そ、そう?」

「今そんなお人形さんレベルの美少年なのに、これ以上美しく成長されるなんて最高!早く見たい!でも今の可愛らしさも目に焼き付けたい!」

「可愛らしさ」

「あと声もお可愛らしいですよね!もー、見た目も声も最高とか神の創りたもうた傑作ですか!?最高!」

そこまで私が語り尽くすと、彼は爆笑した。

「あはははは!なにそれ、君おかしいね!」

「全部第一皇子殿下が美しすぎて罪作りなせいです!」

「あはははは!」

ケラケラと心底楽しそうに笑う第一皇子殿下。

これで素直じゃないとか絶対嘘だろう、めちゃくちゃ可愛い人だよ?

パパとアリス先生はそんな第一皇子殿下に怒りを治めて優しい顔をしていた。

しばらくして、ようやく第一皇子殿下の笑いが治ると彼は名乗ってくれた。

「オレはフェルナン・ティボー・サフィール。君には特別にフェルナンと呼ぶことを許可してやる」

「はい、フェルナン様!ありがとうございます!」

「アニエスと呼んでもいいか?」

「もちろんです!」

「とりあえず、座ったらどうだ。菓子も用意してあるから、たくさん食べるといい」

フェルナン様はどうやら、素直になるのに手間がかかるタイプのツンデレさんのようです。
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