田舎育ちの天然令息、姉様の嫌がった婚約を押し付けられるも同性との婚約に困惑。その上性別は絶対バレちゃいけないのに、即行でバレた!?

下菊みこと

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部屋に推しのグッズを飾る

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「じゃあこの絵はここに飾るとして、額縁は…」

「これがいいんじゃない?」

「じゃあ飾りますね!」

「僕の絵は真ん中のここ!」

「わかってますよ、坊ちゃん」

みんなで僕の部屋にたくさんのグッズを飾る。

「このぬいぐるみはタンスの上にしましょうか」

「この絵を纏めた本は机の上にしましょう!」

「この絵は窓際でいかがでしょうか?」

たくさんのクロヴィス様グッズに心が躍るなぁ!

「等身大クロヴィス様ぬいぐるみはベッドの隣に設置しておきますね!」

「このでかい絵もベッドの近くに設置しましょうか!」

みんな親切で嬉しいな!

「いやー。アリスティア様が、こんなにもご当主様大好きっ子で何よりですね!」

「クロヴィス様は優しいから大好きだよ。でもシエル様も同じくらい大好き」

「僕もアリスティアお兄ちゃん大好きー!!!」

「やー、本当に良い方でよかった」

クロヴィス様の婚約者になれただけでも有難いのに、使用人のみんなにも恵まれて幸せだなぁ。縁談を譲ってくれた姉様には本当に感謝しかない。

「よし、グッズの設置完了です!」

「おー、改めて見るとすごいね!クロヴィス様だらけだね!」

僕の部屋中がクロヴィス様だらけになった。なんだか、とっても心が安らぐね。

「…ちょっとやり過ぎましたか?」

「アリスティア様、なんかすごくマニアックな部屋になりましたけど大丈夫ですか?」

みんなはなんの心配をしてるんだろう?

「大丈夫だよ!とっても心安らぐ部屋になったよ!」

「アリスティア様、本当にご当主様にぞっこんなんだなー」

「まあアリスティア様がいいならいいよね」

「いいと思う」

ということで、ブランド品の家具が揃った上品な、けどどこか殺風景な僕の部屋はクロヴィス様だらけになってとても居心地が良くなった!

「クロヴィス様、僕の部屋を見たら喜んでくれるかなぁ?」

「えーっと」

「どうかな…」

「で、でも素敵なお部屋になりましたよね!」

「やっぱりそうだよね!」

クロヴィス様、お部屋に来てくれないかなぁ。

「大丈夫です、坊ちゃん!坊ちゃんの気持ちはきっとクロヴィス様に届きます!このお部屋を見ればクロヴィス様もお喜びになりますとも!」

「そうだよね。それなら嬉しいなぁ」

僕のクロヴィス様への色んな感謝の気持ち、クロヴィス様に届いてくれれば嬉しい。

「…大丈夫かな」

「大丈夫だと信じよう」

「ご当主様なら空気読んで優しい言葉をかけてくれるでしょう」

みんなは何を心配してるんだろう?

「…アリスティアお兄ちゃんって、結構天然さんだね」

シエル様の呟きにポールがこくこく頷いてたけど、どういう意味だろう?
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