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皇帝陛下の愛娘は大陸全土を流行病から救う
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リリアージュは早速隣国の使者に連れられて朝、転移魔法で隣国の教会本部に来た。久々に会ったレティシアは見るからに疲れ切っていた。
「リリアージュ様、お久しぶりです」
「レティシア様!お久しぶりです」
「では、早速祝福の力を使いに行きましょう」
それでもレティシアは、ピンと背筋を伸ばして多くの人々のために働こうとしていた。リリアージュは何も言わずに従う。
隣国の使者の転移魔法で流行病に苦しむ人々の多い国に来た。そこでレティシアが祝福の力を使う。レティシアが祝福の力を使うと、光が天から降り注ぎみるみるうちにたくさんの人々の病気や怪我、欠損が治った。リリアージュはその光景に心を奪われる。
すると、レティシアが倒れた。隣国の使者はレティシアを連れて帰ろうとするが、リリアージュは次の国にレティシアも連れて行って欲しいと頼み込む。
「すみません、私の祝福の力でレティシア様を癒したいので、レティシア様を次の国に連れて行ってください!」
「おお、それは良いですね。ではそうしましょう」
隣国の使者は話のわかる人のようで聞き入れてくれた。毎日倒れて寝込むレティシアの姿を見て思うところがあるのかもしれない。
次の国に向かい、今度はリリアージュが祝福の力を使う。リリアージュが祝福の力を使うと、大地から光が溢れ出しみるみるうちにたくさんの人々の病気や怪我、欠損が治った。疲れ果てて寝込むレティシアの表情も今は和らいでいる。それを見届けて安心したリリアージュは、疲れ果てて倒れた。気絶するように寝込む二人を見つめる隣国の使者とルイスは、お互いに顔を見合わせてため息を吐いた。リリアージュもレティシアも心配してくれる人がいるのは同じらしい。
その後毎日、レティシアが祝福の力を使い疲労困憊になって気絶するように眠ってはリリアージュが祝福の力を使いそれを癒すというのが日課になっていた。やっと大陸全土を流行病から救い、流行病が根絶した頃にはレティシアはリリアージュの祝福の力で疲労はほとんどなくなっていたが、リリアージュが疲労困憊になっていた。
しかし、疲労困憊と言ってももうやることはなくなった。これでもう大丈夫だとリリアージュはプロスペール皇国にルイスと共に帰り、疲労を隠してナタナエルに抱きついて頬にキスをした。ナタナエルもリリアージュを抱きしめておでこと頬と鼻先にキスをする。
「パパ、ただいま!」
「おかえり、リリアージュ。無理はしていないだろうな?」
「無理はしてないよ!」
「そうか。…魔水晶で見る限りでは相当無理をしていたように見えたがな。何度迎えに行こうと思ったことか」
「え?」
「なんでもない。今は部屋に戻ってゆっくりと休め。部屋にあいつらもいる」
「うん!パパ、ありがとう!」
リリアージュは疲れているというのに転移魔法で私室に戻る。ルイスはナタナエルから、リリアージュに無理をさせた処罰を受けるかと思っていたがお咎めなしだった。ナタナエルも少しずつ、可愛い愛娘の成長を見守るようになっていた。そんなナタナエルの成長に、ルイスはとても感動していた。
「みんな、ただいま!」
リリアージュの突然の帰還に、いつものメンバーは歓喜した。今日帰ってくるのは知っていたが、今か今かと楽しみに待ち望んでいたのだ。
「おかえり、リリアージュ」
柔らかな微笑みを向けるニコラに、リリアージュは抱きついて言った。
「ただいま、ニコラ!」
そんなリリアージュを優しく抱きしめ返してニコラは心底嬉しそうな表情を浮かべた。
「おかえりなさい、リリアージュ様」
シモンとラウル、エミリアとレオノールもリリアージュに声をかける。リリアージュはニコラから離れて微笑んだ。
「みんな、ただいま!」
「リリアージュ様、お疲れでしょう?今はベッドに横になってくださいませ」
「私とエミリアちゃんでマッサージしてあげる!」
「わあ、ありがとう!お願いします!」
リリアージュは素直に横になって、エミリアとレオノールからのマッサージを受ける。
この数日間、リリアージュの帰還する日が決まってからというもの毎日ニコラとシモンとラウルを実験台として、マッサージの技術を頑張って習得したのだ。プロ並みとはいかないが、素人にしてはかなり上手い方になっている。
リリアージュはエミリアとレオノールの巧みな施術に疲労困憊の身体をほぐされて、いつのまにか心地の良い眠りに落ちていた。
「…リリアージュ様、かなり身体が強張ってる。よっぽど疲れてるんだね」
「リリアージュ様は頑張り屋さん過ぎますわ。お陰でこの大陸全土から流行病は消えただろうとのことですけれど」
「いつも隣国の聖女様が祝福の力を使った後にリリアージュ様が祝福の力を使ったらしいね」
「多分隣国の聖女様はリリアージュ様の祝福の力のおかげで疲労を少しは早めに回復できたことでしょう」
「その分の負担をリリアージュ様が背負うのは納得できないけど、リリアージュ様本人がそれを望んだんだもんなぁ」
五人は顔を見合わせて、困ったように笑った。この頑張り屋さんな優しい皇女様のためにも、自分達も出来る限りのことはしなければならないと全員が心を新たにした。
「リリアージュ様、お久しぶりです」
「レティシア様!お久しぶりです」
「では、早速祝福の力を使いに行きましょう」
それでもレティシアは、ピンと背筋を伸ばして多くの人々のために働こうとしていた。リリアージュは何も言わずに従う。
隣国の使者の転移魔法で流行病に苦しむ人々の多い国に来た。そこでレティシアが祝福の力を使う。レティシアが祝福の力を使うと、光が天から降り注ぎみるみるうちにたくさんの人々の病気や怪我、欠損が治った。リリアージュはその光景に心を奪われる。
すると、レティシアが倒れた。隣国の使者はレティシアを連れて帰ろうとするが、リリアージュは次の国にレティシアも連れて行って欲しいと頼み込む。
「すみません、私の祝福の力でレティシア様を癒したいので、レティシア様を次の国に連れて行ってください!」
「おお、それは良いですね。ではそうしましょう」
隣国の使者は話のわかる人のようで聞き入れてくれた。毎日倒れて寝込むレティシアの姿を見て思うところがあるのかもしれない。
次の国に向かい、今度はリリアージュが祝福の力を使う。リリアージュが祝福の力を使うと、大地から光が溢れ出しみるみるうちにたくさんの人々の病気や怪我、欠損が治った。疲れ果てて寝込むレティシアの表情も今は和らいでいる。それを見届けて安心したリリアージュは、疲れ果てて倒れた。気絶するように寝込む二人を見つめる隣国の使者とルイスは、お互いに顔を見合わせてため息を吐いた。リリアージュもレティシアも心配してくれる人がいるのは同じらしい。
その後毎日、レティシアが祝福の力を使い疲労困憊になって気絶するように眠ってはリリアージュが祝福の力を使いそれを癒すというのが日課になっていた。やっと大陸全土を流行病から救い、流行病が根絶した頃にはレティシアはリリアージュの祝福の力で疲労はほとんどなくなっていたが、リリアージュが疲労困憊になっていた。
しかし、疲労困憊と言ってももうやることはなくなった。これでもう大丈夫だとリリアージュはプロスペール皇国にルイスと共に帰り、疲労を隠してナタナエルに抱きついて頬にキスをした。ナタナエルもリリアージュを抱きしめておでこと頬と鼻先にキスをする。
「パパ、ただいま!」
「おかえり、リリアージュ。無理はしていないだろうな?」
「無理はしてないよ!」
「そうか。…魔水晶で見る限りでは相当無理をしていたように見えたがな。何度迎えに行こうと思ったことか」
「え?」
「なんでもない。今は部屋に戻ってゆっくりと休め。部屋にあいつらもいる」
「うん!パパ、ありがとう!」
リリアージュは疲れているというのに転移魔法で私室に戻る。ルイスはナタナエルから、リリアージュに無理をさせた処罰を受けるかと思っていたがお咎めなしだった。ナタナエルも少しずつ、可愛い愛娘の成長を見守るようになっていた。そんなナタナエルの成長に、ルイスはとても感動していた。
「みんな、ただいま!」
リリアージュの突然の帰還に、いつものメンバーは歓喜した。今日帰ってくるのは知っていたが、今か今かと楽しみに待ち望んでいたのだ。
「おかえり、リリアージュ」
柔らかな微笑みを向けるニコラに、リリアージュは抱きついて言った。
「ただいま、ニコラ!」
そんなリリアージュを優しく抱きしめ返してニコラは心底嬉しそうな表情を浮かべた。
「おかえりなさい、リリアージュ様」
シモンとラウル、エミリアとレオノールもリリアージュに声をかける。リリアージュはニコラから離れて微笑んだ。
「みんな、ただいま!」
「リリアージュ様、お疲れでしょう?今はベッドに横になってくださいませ」
「私とエミリアちゃんでマッサージしてあげる!」
「わあ、ありがとう!お願いします!」
リリアージュは素直に横になって、エミリアとレオノールからのマッサージを受ける。
この数日間、リリアージュの帰還する日が決まってからというもの毎日ニコラとシモンとラウルを実験台として、マッサージの技術を頑張って習得したのだ。プロ並みとはいかないが、素人にしてはかなり上手い方になっている。
リリアージュはエミリアとレオノールの巧みな施術に疲労困憊の身体をほぐされて、いつのまにか心地の良い眠りに落ちていた。
「…リリアージュ様、かなり身体が強張ってる。よっぽど疲れてるんだね」
「リリアージュ様は頑張り屋さん過ぎますわ。お陰でこの大陸全土から流行病は消えただろうとのことですけれど」
「いつも隣国の聖女様が祝福の力を使った後にリリアージュ様が祝福の力を使ったらしいね」
「多分隣国の聖女様はリリアージュ様の祝福の力のおかげで疲労を少しは早めに回復できたことでしょう」
「その分の負担をリリアージュ様が背負うのは納得できないけど、リリアージュ様本人がそれを望んだんだもんなぁ」
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