愛し子

水姫

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学園

校長室

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リリアは聖女が転校してくるまで穏やかで幸せな学園生活を送っていた。正直あと1年で中等部というこのタイミングはいただけない。ため息が出るのをおさえながらノックした。
「リリアです。お呼びと聞き参りました」

「入れ」

「失礼します」

「なぜ呼ばれたか分かるか?」

「いえ」

「いくら公爵令嬢で王太子様の婚約者とはいえ、聖女様に対してあのような振る舞い・・・何様のつもりだ!」

「そのような・・・私は何もしてません」

「そのような言い分でどうにかなると本当に思っているのか?」

「本当になにも・・・」

「貴様!聖女様がどれ程の存在か分かっていないのか?王家で保護されてもおかしくない、我が国に多大な利益を与えてくれる高貴な本来なら貴様ごときが馴れ馴れしく触れるのも烏滸がましい・・・」

リリアは学園長に怒鳴られている。目の前には聖女とパレス王国の第2王子がいて、笑ってこちらを見ていた。

「私の言い分も聞いていただきたいのですが」

「ふん、貴様の言葉なんて聞く価値もないわ」

「そう・・・ですか」

リリアは学園長の考えが手に取るように分かり呆れていた。

「さて、処罰はするべきだろ」

「まって下さい、最後に聞かせて欲しいの、何故私を敬わないのですか?聖女である私を」

「・・・聖女様の言動が理由だと、そう言っておきます」

「私の?ふふ、あははは」

「見苦しいぞ」

「学園長、私は話すことがないのでこれで失礼します」

「待て!」

リリアは学園長の静止を無視して部屋を出た。
「まさかここまでひどいとわ、ね」
リリアはリュマに軽蔑を覚えた。



「何なのよ!相変わらず腹が立つ。学園長どうにかして」

「聖女様分かっております。お任せください」

「リュマ任せとけば良いよ、君が手を煩う必要もない。どうせこれまでだ」

「ふふ、それもそうね。ティムもありがとう」

「解決しそうだ、このまま祝杯をあげにいかないか?」

「ふふ、流石ね。ならエスコートお願いするわ」

「喜んで」

リュマとジースティムはリリアを排除できると歓喜に酔い、ディナーに向かった。



「リリア!学園長に呼ばれたと聞いたけど、大丈夫?」

家に着いてすぐにお兄様とガレンに声をかけられた。どうやらガレンは聖女の件についてお兄様からもアイデアを貰っている最中だったらしい。

「リュマのことで」

「やっぱりか、あいつめ」

「ジースティム様も学園長も完全にリュマの味方だった」

「リリア・・・」

「俺が守ってやる!それとも兄は信用できないか?」

「ふふ、またそう言うのね。私がどう思ってるか知っているのに」

「おい、婚約者を無視するなラレル」

「あまりに頼りなかったからな。しかしそのままにはできないな」

「うっ、それはもちろんだ。父上に相談する」

どうやら、本来なら国をあげて保護するべき聖女を国をあげて排除する方向に向かっているようだった。

「あまり騒ぎすぎないようにして欲しい」
リリアはその一言を言えずにいる。皆が自身を考えての行動だと理解してるが故だった。

「まだ学生でいれるかな・・・」リリアが呟いた言葉は隣にいた兄にだけ聞き取れたようだった。

「安心してくれ!とは言えたもんじゃないな。ごめんリリア善処する。それでも・・・「お兄様私は理解しているつもりだから」」

「お兄様、迷惑ばっかかけてごめんね」

「行動は早い方がいいな。失礼する」
リリアとラレルの会話を聞き、感づいたがあえて口には出さない。ガレンはリリアに頼られる人になるべく努力しようと決めた瞬間だった。

それから話は進み、王家はリュマの聖女としての素質を疑い、その資格を剥奪することを決定した。もちろん賛否があったが、押しきった形での決定となった。

もちろん学園長は首になった。




「何なのよ!私が聖女なのは間違いないのに」

「リュマ、私の国に来ないか?歓迎する」

行き場のなくなったリュマはジースティムについてパレス王国に向かった。

「覚えときなさい!」





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世界の説明 part10
・パレス王国・・・アリスティア王国の隣国。大陸で2番目に小さく、力も弱い。闇の高位精霊が加護を与えている。聖女の信仰心が強い。
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