18 / 30
学園
進学
しおりを挟む
リリアが中等部に進学したタイミングである噂が流れ始めた。
「聞きました?リュマ様の話」
「もちろんですわ、仲むつまじそうでしたけど婚約だなんて」
「聖女ではないあの方に何の魅力を感じたのでしょう?」
「ふふっ、それは口が滑っても言ってはいけないわ」
「あら、危ないわ。何があるか分からないものね」
ひそひそ・・・。
「最近この話で持ちきりね」
「そうね、リリアは大丈夫?」
「どうして?」
「いえ、何となく睨まれてたじゃない」
「(苦笑)そうね、そんなこともあったわ」
「何かあったら頼ってよね、前回みたいに隠したりしないで」
「ありがとうステラ、正直もう関わらないと思っていたから・・・」
「あの国は聖女への信仰心が強いから、第2王子だけどジースティム様が王位を継ぐとか」
「これ以上何も起こらないといいのだけれど」
「そうね」
リリアたちは無関係ではいられないリュマの婚約話にため息がでる。リリアのテンションに気付くステラは雰囲気を変える為に新しい話題を出す。
「そうだ、マリル!あなた結婚が決まったそうじゃない」
「本当だわ、おめでとう」
「ありがとう」
「15歳の誕生日に結婚式をするんでしょ?」
「えへへ、そうなの」
「抜け駆けね、毎回毎回イチャイチャしてたから早く結婚してしまえ!って思っていたけれど」
「ちょっと、それはひどい」
「ふふ、だって事実ですものね?」
「そうですわ、私なんて帝国から帰ってくる度に見せつけられて・・・「もう、良いです!!」あら?」
「ふふ、面白くない話だらけで退屈だったからあなたの結婚話はウェルカムよ」
「私としては早くリリアが王太子妃にならないかと思っているのよ」
爆弾のようにマリルが言い放った。
「うっ、それは・・・(ガレンは好きだけどまだ王宮に入りたくない)」
「まあ、来年はデビュタントの年だから期待しても良いのかしら?」
「えっと、やめて(まだこの時間を楽しませて、きっと最後の自由時間になるから)」
リリアの心の声は誰にもバレることがない。
「ふふ、リリア可愛い」
「・・・」
「そこまでにしましょ」
「なんかごめんね、そういえば中等部からも同じクラスで嬉しいわ」
「あ、私こそごめん。そうね、みんなだったら同じクラスだと思ってたから嬉しい」
「でも、ほとんどメンバーが変わってないのね」
「みなさんもっと向上心を持って下さったらいいのに」
「それは・・・クレハ思っても口に出したら駄目」
「ふふ、つい」
リュマの婚約話から始まり、マリルの結婚式、リリアの結婚の話まで、会えなかった時間を埋めるように話し込んだ4人は楽しい時間を過ごした。
それから穏やかに季節は巡り、中等部で最初のテストがあった。
「リリア聞いたわ、テストまた1位だったんでしょ?」
「えへへ、手加減しようと思ってるんだけどね」
「凄いわ(日に日に手が届かなくなりそう)」
「どうしたの?」
「何でもないわ」
「でも、流石クレハだね、帰ってきても優秀さは変わらない」
「リリアに言われると・・・」
「なんか、ごめん」
「ふふ、いいわよ」
クレハは帰国してから初めてのテストでリリアに次いで良い成績を取ったが、リリアは近いようで遠い存在だと再認識するきっかけになったことを本人も含めてまだ気付いていない。
「15歳になったら王宮のパーティーに参加するでしょ?」
「私たちのデビュタントになるものね」
「緊張するわ」
「リュマも国賓として来るそうよ」
「・・・そうなの」
「リリア?」
「ん?あ、何でもないわ」
「そう」
「・・・パーティーの5日後はマリルの結婚式だしね」
「結婚したら学園にはもう通わないって言ってたわ」
「寂しい・・・」
リリアは様々な要因で気持ちが暗くなっていた。
「そうだわ、サプライズをしましょ」
「サプライズ?」
「ええ、最後の登校日になる日に」
「・・・賛成!」
良かった、リリアの気持ちが少しでも明るくなって・・・。
ステラはリリアの雰囲気に気付いていた。
そして
相談できないことなのね・・・。
と少し落ち込んでいたのは内緒の話。
「ふふ、やっとよ。これでおしまいだわ。後悔しても遅いんだから」
「聞きました?リュマ様の話」
「もちろんですわ、仲むつまじそうでしたけど婚約だなんて」
「聖女ではないあの方に何の魅力を感じたのでしょう?」
「ふふっ、それは口が滑っても言ってはいけないわ」
「あら、危ないわ。何があるか分からないものね」
ひそひそ・・・。
「最近この話で持ちきりね」
「そうね、リリアは大丈夫?」
「どうして?」
「いえ、何となく睨まれてたじゃない」
「(苦笑)そうね、そんなこともあったわ」
「何かあったら頼ってよね、前回みたいに隠したりしないで」
「ありがとうステラ、正直もう関わらないと思っていたから・・・」
「あの国は聖女への信仰心が強いから、第2王子だけどジースティム様が王位を継ぐとか」
「これ以上何も起こらないといいのだけれど」
「そうね」
リリアたちは無関係ではいられないリュマの婚約話にため息がでる。リリアのテンションに気付くステラは雰囲気を変える為に新しい話題を出す。
「そうだ、マリル!あなた結婚が決まったそうじゃない」
「本当だわ、おめでとう」
「ありがとう」
「15歳の誕生日に結婚式をするんでしょ?」
「えへへ、そうなの」
「抜け駆けね、毎回毎回イチャイチャしてたから早く結婚してしまえ!って思っていたけれど」
「ちょっと、それはひどい」
「ふふ、だって事実ですものね?」
「そうですわ、私なんて帝国から帰ってくる度に見せつけられて・・・「もう、良いです!!」あら?」
「ふふ、面白くない話だらけで退屈だったからあなたの結婚話はウェルカムよ」
「私としては早くリリアが王太子妃にならないかと思っているのよ」
爆弾のようにマリルが言い放った。
「うっ、それは・・・(ガレンは好きだけどまだ王宮に入りたくない)」
「まあ、来年はデビュタントの年だから期待しても良いのかしら?」
「えっと、やめて(まだこの時間を楽しませて、きっと最後の自由時間になるから)」
リリアの心の声は誰にもバレることがない。
「ふふ、リリア可愛い」
「・・・」
「そこまでにしましょ」
「なんかごめんね、そういえば中等部からも同じクラスで嬉しいわ」
「あ、私こそごめん。そうね、みんなだったら同じクラスだと思ってたから嬉しい」
「でも、ほとんどメンバーが変わってないのね」
「みなさんもっと向上心を持って下さったらいいのに」
「それは・・・クレハ思っても口に出したら駄目」
「ふふ、つい」
リュマの婚約話から始まり、マリルの結婚式、リリアの結婚の話まで、会えなかった時間を埋めるように話し込んだ4人は楽しい時間を過ごした。
それから穏やかに季節は巡り、中等部で最初のテストがあった。
「リリア聞いたわ、テストまた1位だったんでしょ?」
「えへへ、手加減しようと思ってるんだけどね」
「凄いわ(日に日に手が届かなくなりそう)」
「どうしたの?」
「何でもないわ」
「でも、流石クレハだね、帰ってきても優秀さは変わらない」
「リリアに言われると・・・」
「なんか、ごめん」
「ふふ、いいわよ」
クレハは帰国してから初めてのテストでリリアに次いで良い成績を取ったが、リリアは近いようで遠い存在だと再認識するきっかけになったことを本人も含めてまだ気付いていない。
「15歳になったら王宮のパーティーに参加するでしょ?」
「私たちのデビュタントになるものね」
「緊張するわ」
「リュマも国賓として来るそうよ」
「・・・そうなの」
「リリア?」
「ん?あ、何でもないわ」
「そう」
「・・・パーティーの5日後はマリルの結婚式だしね」
「結婚したら学園にはもう通わないって言ってたわ」
「寂しい・・・」
リリアは様々な要因で気持ちが暗くなっていた。
「そうだわ、サプライズをしましょ」
「サプライズ?」
「ええ、最後の登校日になる日に」
「・・・賛成!」
良かった、リリアの気持ちが少しでも明るくなって・・・。
ステラはリリアの雰囲気に気付いていた。
そして
相談できないことなのね・・・。
と少し落ち込んでいたのは内緒の話。
「ふふ、やっとよ。これでおしまいだわ。後悔しても遅いんだから」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
177
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる