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64. 面倒な話し合い①
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「はー……面倒だわ」
「「アリス様、申し訳ございませんでした」」
椅子にだらしなく腰掛けるアリスに謝罪しているのはアイラとルリハだ。今日は先日ルビーたちがアリスの部屋に押しかけたことへの話し合いの日。
王子妃の部屋に押しかけるなど非常識極まりない行為。だが、本人たちは自分たちが罰されるかもなど考えもしていないよう。あのとき糾弾できなかったが、今日はもっと多くのギャラリーが揃う中でアリスを糾弾できるとかなり気合が入っているそう。
「別に気にしていないわ」
とは言うもののちらりと二人を見る。思ったよりも使えない。これは早々に嫁に行ってもらったほうが良さそう。頭の中に何人か候補が浮かぶ。
「アリス様もうそろそろ行かれたほうが……」
カルラの声にはいはいっと立ち上がる。イリスとフランクを連れて部屋を出て、話し合いの場に向かう。
「失礼いたします」
部屋に入ると既に揃っているよう。
「まあ!王様や「アリスあなたはそちらにお掛けなさい」」
一番最後に来たことを責めようしとしたルビーの声を遮るのは王妃だ。忙しいのだ。無駄な時間は過ごしたくない。流石のルビーも再び声を発する度胸はないようだが、顔が醜く歪んでいる。
王妃の言うそちらにはこちらを睨む夫であるブランクがいる。隣に座りたくないが致し方なし。腰を落ち着け周りを見る。この場にいるのは王と王妃、4人の王子とその相方。そして、ワイン令嬢ともう一人のルビーの取り巻き令嬢。その他侍女、執事、護衛。
「皆忙しいのに悪いな。だがこのままにしておくのも良くないのでな……。王妃、女性の問題だ。任せても良いか?」
「畏まりました」
王妃は、すっとアリスに視線を向ける。今回の騒ぎの中で一番上位はアリスだ。アリスから話しを聞くべきだと視線を向けたのだが……。
「妻が申し訳ありません」
口を開いたのはブランクだった。いや、お前を見たわけではない。
「今回のことは全て妻が悪いのです。妻のせいで心に傷を負った令嬢のためにルビー……嬢やキャリー嬢が行動したことを無視した為です」
アリスを睨みつけながら言う言葉にうんうんと頷くのはルビーとその取り巻き二人のみ。それ以外は冷たい視線を向けているのに気づいていないよう。アリスはユーリ王子とキャリーをちらりと見る。少し考え込んでいるような様子。顔色も少々悪い。
「……アリ「王妃様!」」
今度は誰だ。許可もしていないのに発言をしたのでブランクの言葉をスルーしたのに、また発言をしようとするやつは……。
「ルビー様は私の為に動いてくださったのです。アリス様が私の婚約者に秋波を……。それにこのままでは私の婚約話しが駄目になってしまう可能性があるのです」
ワイン令嬢だ。無礼極まりないが、少し彼女の話しは気になる。王子妃にワインをかけた無礼令嬢が婚約破棄されるのはわからなくもないが、アリスが色波とは……想像できない。ちょっと興味がある。そういった自分の都合の良いことにはよく気づくルビーが発言する。
「先日ワインをこぼしてしまった彼女の婚約者がアリス様の元へドレスやアクセサリーを持って何度も訪れているようなのです」
「なっ!?」
キャリーが驚きの声を上げる。異性にドレスやアクセサリーを送るという行為は親や親戚以外では恋人や婚約者にしか普通はしない。大人しくしているようだったが、目が少し吊り上がるよう。それを冷めた目で見るのはマリーナだ。チラリと王妃を見る。コクリと頷くのを確認してマリーナは発言する。
「「アリス様、申し訳ございませんでした」」
椅子にだらしなく腰掛けるアリスに謝罪しているのはアイラとルリハだ。今日は先日ルビーたちがアリスの部屋に押しかけたことへの話し合いの日。
王子妃の部屋に押しかけるなど非常識極まりない行為。だが、本人たちは自分たちが罰されるかもなど考えもしていないよう。あのとき糾弾できなかったが、今日はもっと多くのギャラリーが揃う中でアリスを糾弾できるとかなり気合が入っているそう。
「別に気にしていないわ」
とは言うもののちらりと二人を見る。思ったよりも使えない。これは早々に嫁に行ってもらったほうが良さそう。頭の中に何人か候補が浮かぶ。
「アリス様もうそろそろ行かれたほうが……」
カルラの声にはいはいっと立ち上がる。イリスとフランクを連れて部屋を出て、話し合いの場に向かう。
「失礼いたします」
部屋に入ると既に揃っているよう。
「まあ!王様や「アリスあなたはそちらにお掛けなさい」」
一番最後に来たことを責めようしとしたルビーの声を遮るのは王妃だ。忙しいのだ。無駄な時間は過ごしたくない。流石のルビーも再び声を発する度胸はないようだが、顔が醜く歪んでいる。
王妃の言うそちらにはこちらを睨む夫であるブランクがいる。隣に座りたくないが致し方なし。腰を落ち着け周りを見る。この場にいるのは王と王妃、4人の王子とその相方。そして、ワイン令嬢ともう一人のルビーの取り巻き令嬢。その他侍女、執事、護衛。
「皆忙しいのに悪いな。だがこのままにしておくのも良くないのでな……。王妃、女性の問題だ。任せても良いか?」
「畏まりました」
王妃は、すっとアリスに視線を向ける。今回の騒ぎの中で一番上位はアリスだ。アリスから話しを聞くべきだと視線を向けたのだが……。
「妻が申し訳ありません」
口を開いたのはブランクだった。いや、お前を見たわけではない。
「今回のことは全て妻が悪いのです。妻のせいで心に傷を負った令嬢のためにルビー……嬢やキャリー嬢が行動したことを無視した為です」
アリスを睨みつけながら言う言葉にうんうんと頷くのはルビーとその取り巻き二人のみ。それ以外は冷たい視線を向けているのに気づいていないよう。アリスはユーリ王子とキャリーをちらりと見る。少し考え込んでいるような様子。顔色も少々悪い。
「……アリ「王妃様!」」
今度は誰だ。許可もしていないのに発言をしたのでブランクの言葉をスルーしたのに、また発言をしようとするやつは……。
「ルビー様は私の為に動いてくださったのです。アリス様が私の婚約者に秋波を……。それにこのままでは私の婚約話しが駄目になってしまう可能性があるのです」
ワイン令嬢だ。無礼極まりないが、少し彼女の話しは気になる。王子妃にワインをかけた無礼令嬢が婚約破棄されるのはわからなくもないが、アリスが色波とは……想像できない。ちょっと興味がある。そういった自分の都合の良いことにはよく気づくルビーが発言する。
「先日ワインをこぼしてしまった彼女の婚約者がアリス様の元へドレスやアクセサリーを持って何度も訪れているようなのです」
「なっ!?」
キャリーが驚きの声を上げる。異性にドレスやアクセサリーを送るという行為は親や親戚以外では恋人や婚約者にしか普通はしない。大人しくしているようだったが、目が少し吊り上がるよう。それを冷めた目で見るのはマリーナだ。チラリと王妃を見る。コクリと頷くのを確認してマリーナは発言する。
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