クラスの陰キャボッチは現代最強の陰陽師!?~長らく継承者のいなかった神器を継承出来た僕はお姉ちゃんを治すために陰陽師界の頂点を目指していたら

リヒト

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第二章 神器

陰陽師

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 まず、大前提として一般的に知られている陰陽道と、現実の陰陽師が使う術はまるでかけ離れているらしい。

「……えぇ?」

 この段階でまず、僕は怪訝に思ったが、長年裏で戦い続けているのにずっと体系が同じであるわけもないし、そもそもとして裏で戦い続けている人たちの力が表に完全な形で伝わっているわけがない。
 そう言われて僕は納得するしかなかった。

 その上で、陰陽術というのは、陰と陽のエネルギーのバランスを保つことが重要で、陰は静寂や冷静、暗闇、月を象徴し、陽は活力や熱、光、太陽を象徴しているしい。
 術者は符や鏡、剣などを代表例として挙げられる特定の道具を使って術を発動する。その術に置いて、五行のシンボルも重要な役割を果たしているんだそう。

「それじゃあ、五行についての説明を。まず、五行とは宇宙のあらゆる現象を説明するための基本的な要素を示す概念よ。陰陽術はこの概念に添って世界が構築されると置き、その概念に影響を及ぼすことで発動する緒。木は成長や発展を象徴している。火は熱やエネルギーを象徴し、土は安定や栄養を象徴する。そして、金は硬さや収縮を象徴する。最後に水は流動性や柔軟性を象徴しているわね。基本的に術式はすべて、この五つの分類に分けられて……」

「……おぉう」

 いきなり涼音の口から告げられる専門用語たち。
 それについて、何となく理解していた僕は更に早口でまくし立てられた涼音の言葉へとあっけにとられる。ちょっと、専門用語を使うな。とは言わないけど、せめて早口は辞めて?

「まぁ、ここら辺はどうでもいいわ」

 ちょっと理解が遠く、詳細を聞こうとした僕であるが、途中で入ってきた真莉愛の雑な言葉に止められる。

「……えっ?」

「そんなに重要な要素じゃないもの」
 
 重要じゃないのっ!?

「……何の要素なの?五行とかって」

「各術式の属性だと思っておけばいいわ」

「ふーん」

「でも、ここは意外と大事なのよ……自分の術式を知る大前提の知識としてぇ」

「まっ、ここら辺は雑でいいわよ?自分の術式を極め、最強に至る。そうすれば、全部が些事になるもの」

「……ちっ」

「じゃあ、その真莉愛の言葉を信じることにしよう」

 深く考えなくていいというのなら、そうしたい。
 なんか、涼音は深く知っておいた方がいい、みたいなことを言っていたけど、出来ればそれは無視しておきたい。

「でも、術式って五行に関するでしょ?それを知らないで術式が使えるの?」

「術式は生まれながらに与えられているものだもの。術式は生まれた瞬間に一つだけ与えられ、それ以外を手にすることはないわ。他のことを知ったって、どうしようもないでしょう?」

「……」

 いや、敵を知らないのは問題な気がするんだけど……。

「陰陽師で戦うことを想定する意味なんてないわ。妖魔は別に陰陽術を使わないもの」

「あっ、なるほど。というか、術式って生まれながらに決まっているようなものなんだね?」

「えぇ、そうよ。そうなのよ」

「それじゃあ、本題に入っていくわね?」

 話の説明を自分から真莉愛に奪われていた涼音が再度、話し始める。

「人は誰でも陰陽術の元になる呪力は持っているわ。でも、その呪力量が少なければ、何も発動出来ないので基本的には無意味。この呪力の総量は基本的に遺伝的なものなので、陰陽師は家柄を重要視するわ。それで、この呪力だけは何も意味はない。呪力単体だと何も引き起こせない。この力を変化させることでようやく、世界に対して大きな力を見せることが出来る。この際に必要になってくるのが道具と術式よ」

「なるほど。二人の術式は?」

「私は金の力に由来する構築術式の『呪化創物』よ。呪力を圧縮し、物質へと変換するわ」

「私のは焼却術式の『紅蓮賛歌』ね。ただただ相手を燃やし尽くすだけの術式よ?」

「ふむふむ」

 真莉愛の術式は見たな。そういえば。
 確かに泥の巨人を倒したあの火力は凄まじかった。

「それで?道具との関係性は?」

「呪力を体外へと放出するための出口よ」

「それがないと発動しないの?」

「しないわね。人間は呪力を外へと放出するための出口ないもの。これが必須なの」

「ほーん。そういうものなのか」

「そういうものなのよ」

 何となくの概要は理解出来た。
 つまり、自分の術式さえ知っていればいいのね?五行とかガン無視でいいでしょ。
 というか、僕に関しては素の身体能力とあの刀だけで十分なような気もするし。  

「それで?僕の持っている術式って何なの?」
 
 ある程度理解することが出来た僕はその上で、自分の術式を尋ねる。
 僕は今、自分の術式を把握していない状況なんだけど、ここからでも知れるのだろうか?

「それをこれからやっていくのよ」

 そんな僕の疑問へと答えるように、涼音は一つの水晶を何処からともなく取り出すのだった。
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