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7話
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私は自分の顔を鏡で確認した。
"平凡な容姿"と作中には表記されていたが実際にはどうなんだろう。
「あれ?」
自分の顔を見て驚いた。
サラサラしたピンク色のふわっとした髪に、吸い込まれそうな程の赤い瞳、白い肌に毛穴ひとつ無いとてもすべすべした肌の愛らしい少女だ。
大人に近づくにつれこれからもっと美人になるような気がする。
前世では、受験が最優先だったため恋愛なんてしてこなかったが、今世では素敵な男性とお付き合いして幸せに暮らしたい。
もちろんティアナが好きだったフェリオ以外の殿方とね。
そのためには、まず世間のイメージを変える必要がある。このままいくと未来を変えられずに終わってしまうから。
そういえば、小説の中でとても綺麗な花畑が書かれていたな。
公爵夫人と公爵がよく訪れていた場所。
せっかく自分がティアナの立場になれたのだから、1度でいいから見てみたい。
そうだ、先日の一件についてお姉様に謝ろう。それだけじゃない。今まで、お姉様にしてきた行いも。
お花畑の花を少し摘ませてもらってお姉様にプレゼントしよ。
あー、でもお花どうしよう。受け取ってくれるかな、少し前にお姉様ケーキを用意したことがあった。そのケーキの中には、3センチ程の虫を混入させた。いくら子供の行いだとしても許さいれないと思う。
しかし、エリーはティアナが公爵様に怒られないようにその事を言わなかった。妹だからと、庇うエリー。
ティアナが何度も嫌がらせをしても、エリーは何も言わなかった。けど、周りにいた人が公爵様に報告したために叱責を受けた。
それからも、飽きずにティアナは嫌がらせをしてきた。それでも、このままではいけないと思いエリーは、ティアナに歩み寄った。
私が、その好意を無下にしたんだ。
今回は、お姉様が私の大切なぬいぐるみを取ったのが原因で顔を叩いてしまった。
少しお姉様が悪い所もあると思うけど、やっぱり暴力を受けると痛いし何より真っ赤に跡がついてしまっていた。
でも、花畑の描写があっただけで場所はよく分からないな。
リリーに聞けばわかると思うけど、何か言われると思うし邪魔されそうだから違う人に聞こう。
そうだ。クロノに聞こう。
「クロノ!」
「そんなに急いでどうされたのですか。お嬢様。」
「お母様が良く訪れていた花畑に行ってみたいの。けど、場所が分からなくて。」
「えぇ。存じておりますよ。ご案内致しましょう。」
「ありがとう!クロノ!」
私はニッコリとした笑顔でお礼を言った。
クロノは驚いた。
(お嬢様が、こちらに向けて笑顔でお礼を言った?)
(母君のフローラ公爵夫人が別邸で過ごすことになってから、無表情や怒った表情を見ることが多かった。こんなに可愛らしく笑ったのは本当に久しぶりだ。
心を閉ざしてしまわれたかと思いましたが、とても安心致しました。)
言葉には出さないがクロノは嬉しい気持ちになった。
「ところで、お嬢様。花畑では何をなさるおつもりなのですか。」
クロノには話してもいいかな。
作中でも最後までティアナの事を心配して気に掛けてくれていたしね。
「お姉様に今までのことを謝ろうと思って、お花を摘んでプレゼントしようと思ったの。」
「そうですか。それは、名案ですね。」
クロノは愛らしいものを見るかのような笑顔でそう応えた。外に出て、少し歩いたところで立ち止まった。
「お嬢様、着きましたよ。こちらがお探しになっていた花畑です。」
凄い。
辺り一面に色とりどりの花が咲いている。
光が差し込み、まるでそこだけを照らしているかのような神々しく美しい花畑だ。
心地の良い風が吹く度に、花の落ち着くような香りが漂う。
お母様がこの場所を気に入り、よく訪れていた理由も分かるような気がした。
「ここまで連れて来てくれてありがとう。」
「いえいえ。どうぞごゆっくりなさってください。」
そう言い、クロノは仕事に戻って行った。
少し端にある花を摘んでお姉様に謝ろう。
そう思い、私はお花を摘んでいった。
"平凡な容姿"と作中には表記されていたが実際にはどうなんだろう。
「あれ?」
自分の顔を見て驚いた。
サラサラしたピンク色のふわっとした髪に、吸い込まれそうな程の赤い瞳、白い肌に毛穴ひとつ無いとてもすべすべした肌の愛らしい少女だ。
大人に近づくにつれこれからもっと美人になるような気がする。
前世では、受験が最優先だったため恋愛なんてしてこなかったが、今世では素敵な男性とお付き合いして幸せに暮らしたい。
もちろんティアナが好きだったフェリオ以外の殿方とね。
そのためには、まず世間のイメージを変える必要がある。このままいくと未来を変えられずに終わってしまうから。
そういえば、小説の中でとても綺麗な花畑が書かれていたな。
公爵夫人と公爵がよく訪れていた場所。
せっかく自分がティアナの立場になれたのだから、1度でいいから見てみたい。
そうだ、先日の一件についてお姉様に謝ろう。それだけじゃない。今まで、お姉様にしてきた行いも。
お花畑の花を少し摘ませてもらってお姉様にプレゼントしよ。
あー、でもお花どうしよう。受け取ってくれるかな、少し前にお姉様ケーキを用意したことがあった。そのケーキの中には、3センチ程の虫を混入させた。いくら子供の行いだとしても許さいれないと思う。
しかし、エリーはティアナが公爵様に怒られないようにその事を言わなかった。妹だからと、庇うエリー。
ティアナが何度も嫌がらせをしても、エリーは何も言わなかった。けど、周りにいた人が公爵様に報告したために叱責を受けた。
それからも、飽きずにティアナは嫌がらせをしてきた。それでも、このままではいけないと思いエリーは、ティアナに歩み寄った。
私が、その好意を無下にしたんだ。
今回は、お姉様が私の大切なぬいぐるみを取ったのが原因で顔を叩いてしまった。
少しお姉様が悪い所もあると思うけど、やっぱり暴力を受けると痛いし何より真っ赤に跡がついてしまっていた。
でも、花畑の描写があっただけで場所はよく分からないな。
リリーに聞けばわかると思うけど、何か言われると思うし邪魔されそうだから違う人に聞こう。
そうだ。クロノに聞こう。
「クロノ!」
「そんなに急いでどうされたのですか。お嬢様。」
「お母様が良く訪れていた花畑に行ってみたいの。けど、場所が分からなくて。」
「えぇ。存じておりますよ。ご案内致しましょう。」
「ありがとう!クロノ!」
私はニッコリとした笑顔でお礼を言った。
クロノは驚いた。
(お嬢様が、こちらに向けて笑顔でお礼を言った?)
(母君のフローラ公爵夫人が別邸で過ごすことになってから、無表情や怒った表情を見ることが多かった。こんなに可愛らしく笑ったのは本当に久しぶりだ。
心を閉ざしてしまわれたかと思いましたが、とても安心致しました。)
言葉には出さないがクロノは嬉しい気持ちになった。
「ところで、お嬢様。花畑では何をなさるおつもりなのですか。」
クロノには話してもいいかな。
作中でも最後までティアナの事を心配して気に掛けてくれていたしね。
「お姉様に今までのことを謝ろうと思って、お花を摘んでプレゼントしようと思ったの。」
「そうですか。それは、名案ですね。」
クロノは愛らしいものを見るかのような笑顔でそう応えた。外に出て、少し歩いたところで立ち止まった。
「お嬢様、着きましたよ。こちらがお探しになっていた花畑です。」
凄い。
辺り一面に色とりどりの花が咲いている。
光が差し込み、まるでそこだけを照らしているかのような神々しく美しい花畑だ。
心地の良い風が吹く度に、花の落ち着くような香りが漂う。
お母様がこの場所を気に入り、よく訪れていた理由も分かるような気がした。
「ここまで連れて来てくれてありがとう。」
「いえいえ。どうぞごゆっくりなさってください。」
そう言い、クロノは仕事に戻って行った。
少し端にある花を摘んでお姉様に謝ろう。
そう思い、私はお花を摘んでいった。
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