嘘はいっていない

コーヤダーイ

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6妹と王

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 サキが7歳になると学園から入学打診の連絡が入った。高位魔法師の息子とあればぜひに、ということらしい。金さえ積めば入れるわけではなく、優秀でなければ入学拒否もされるというから、面白そうな学園である。
 子供の未来へ先行投資という形で、学園生は孤児でも貴族でも王族でも全寮制となり、贅沢は許されないが寮費から食費に学費まで全て無料である。富も貧もない実力主義の学園ということで、王都内に住んでいない一般市民の子供たちにも大変人気がある。
 
 特にここ数年は、現王の第一王子と第二王子が通っているので、一層人気が高いのである。寮や学園生活で王子とお近づきになりたい貴族も多く、こぞって息子たちを入学させているのだ。
 ちなみに女学園も離れた場所にあり、全寮制ではないが寮は併設されており、男子の学園と概ね同じ内容である。こちらも現王の第一王女と第二王女が通っていたため、やはり人気の高い学園であった。
 
 そんな人気の学園には、入学前に見学制度というものがある。無料で数年間学ばせようというのだから、入学を希望するものも覚悟がなければ、その厳しい生活に到底耐えきれるものではないからだ。

 マティアス経由で入った入学の打診であるから、当然サキは父親に相談してみた。

「好きにすればいい、私はどちらでも構わない」
「どちらでも、というのは?」
「私は学園に通ったが、お前に学園が必要かどうかはわからないという意味だ」

 なるほど、とサキは顎に手を当てた。既にマティアスからは多くの教えを受けており、大抵の魔導書は読めるしいくつかの魔法も扱える。むしろ魔力が目に視えるのだから魔法方面は得意だといってもいいだろう。
 魔方陣とお札の研究もマティアスと一緒に続けているし、魔導具も量産するほどではないが手掛けている。おそらくマティアスから学べる以上のことを、学問として学園で教わることはないだろう。

(学園に通う意味、ないかな?)

 あとは学園生活での協調性や友人作りなど、将来の足掛かりとして顔を広め人脈を作っておくのも手かもしれないが。前世の学生時代の記憶なら小学校から大学まで、おぼろげながら16年分持っている。どんな教師がいるのかは気になるが、秘密がバレることと天秤にかければ、やはり学園には行かない方に軍配があがる。
 サキは魔族である夢魔の血が半分流れているから、今後どのように成長するのかもわからない。夢魔のように精気を欲するようになるかもしれないし、ただの人間として年を取っていくのかもしれない。もし寮生活を送ったとしてラミのように精気を吸いたくなったら、どうすればいいのかも不明である。

 一生家に閉じこもるつもりはないが、誘拐事件の後は見知った男性以外は距離をおきたいと感じるようになってしまった。執事と一緒に市井の商店に買い物に出かけることもあるが、客や店員の男性が背後に立つと鳥肌が立つ。
 今は守りのアクセサリーも完成し、ネックレスにして首から下げている。身を守るための魔法も覚えたから、恐怖というほどでも震えるほどでもないが、やはり怖いものは怖い。いつ発作のようにフラッシュバックが起こるかわからないし、容姿のせいで目立ちたくはないという思いは大きかった。

 先日ラミがいざっていうときのために必殺技を教えるね、と笑って『魅了』を教えてくれた。ラミがサキに『魅了』を掛けても何も起こらなかったが、サキがラミに『魅了』を掛けるとラミが、ぽわぁんとした顔になった。これは一体どうしたら、と内心慌てていると険しい表情をしてすぐに転移で飛んできたマティアスにジロリと睨まれた。ぽわぁんとした表情のまま伴侶に抱えられたラミは、伴侶の手によって強制的に魔法を解除された。

「あれ、マティアスだぁ」

 うふふと笑ってラミがマティアスに抱きつけば、マティアスは噛みつくようにラミに口づけた。ラミの息が上がるまで続いた接吻は、唇を離したマティアスがサキに視線を合わせ、わかっているなと目で脅しサキが、二度と掛けませんと視線を返すことで収まった。
 もちろんキスで精気を多分に注がれたラミは納まらないからマティアスがそのまま二階へ連れて行き、昼前だというのに寝室へ籠ったのだった。
 
 盛った両親が寝室に籠るのはいつものことだが、今回は異様に長かった。二人が寝室に籠って早5日である。転移でどこかへ出たのかもしれないが、寝室は結界魔法が張り巡らされており内を伺い知ることはできない。
 マティアスが共にいて危険はないはずだが、ラミは無事だろうかとサキと執事と乳母がやきもきしだした頃。久しぶりに開いた扉から、いるはずのない赤子の鳴き声が聞こえてきた。





「「「……え?」」」

 この日サキに妹が誕生した。突然の赤子の出現に執事のネストリはサキ坊ちゃまの時を思い出しますなと顔を綻ばせ、妻のカティはエプロンの裾をつまんで小躍りした。ラミ奥様はさぞかしお腹が空いていることでしょう、と素早く厨房に戻ったカティが山ほどのご馳走をテーブルに載せるころ、慣れない手つきで赤子を抱いて降りてきたマティアスがまた頼むと眉を下げていた。
 
 思いもよらず家族の増えたサキたちは、案外元気に嬉しそうな顔をして食事を摂っているラミを除いて悩んでいた。温めた家畜の乳を飲んで小さな籠でよく眠る赤子の名前についてである。

「面倒だからインキュバ「マティアス様は黙らっしゃい」……」

 かぶせるような勢いで執事のネストリに発言自体を却下されたマティアスは、面倒と言ったくせに不服そうに眉根を寄せた。
 サキの名前はネストリがつけてくれたと聞いている、またネストリがつけたら良いのではないかと思ったが育ての親でもある執事と乳母は、サキが名付けるよう話を進めた。
 名前は一生使うものであるから、サキにはちょっと荷が重い気がする。大きく育った妹に後でお兄ちゃんのつけた名前やだ、なんて言われたらきっと立ち直れない。

 あ、と気がついてサキはマティアスの顔を見た。誘拐事件の時サキがお世話になったのは王様だと聞いている、結局一度も目覚めなかったから挨拶もお礼もしていない。
 その際にラミとサキの血の話も通してあるということだったから、この妹も王様に通しておいた方が良い案件なのではないだろうか。サキの視線を受けてマティアスはどうしたと目で問う。

「父さん、僕は以前お世話になったのに、陛下にご挨拶もお礼もお伝えしていません。妹のこともお話は通しておくべきでしょうし、もしできれば妹の名前はそのとき陛下にお願いできないでしょうか」
「ふむ……」
「それはそれで良うございますね」
「陛下が受けて下さるならばお任せできましょう」
「カティこれ美味しい、おかわりぃ」

 はいはい、ちょっとお待ちくださいませとカティがラミの皿を受け取り、厨房に戻っていく。戻ってきたカティの手には肉の載った皿と、色とりどりのフルーツをふんだんに使ったタルトレットが、いくつも載った皿があった。
 テーブルに皿を置いて、ちょっとお待ちになってと厨房に戻り紅茶の入った大きなポットとカップを5客ワゴンに載せて戻ってきた。
 
 紅茶を飲んで一服しながら、聞いてみるかと呟いたマティアスが伝魔通信の魔導具を『空間』から取り出すと魔力を通し始めた。





「マティアスどうした」
「娘が産まれた、サキの妹になる、飛んでもいいか」
「ええぇ、せっかくならマティアスの伴侶殿にも会ってみたいし、私をそっちに呼んでよ」
「………わかった」
「何……その間。あ、そうだ今うちの長男もいるから一緒に呼んでくれる?」

 マティアスが通信を一方的に切ると、すぐに呼び寄せの転移魔法を構築し始めた。相変わらず繊細で細やかな魔法の構築である。サキと省エネ魔法を研究するようになってからは魔力量にものを言わせることもなくなったので、より一層魔法の質が上がっていた。

「相変わらず安定した転移魔法だねー」
「……よく来た」

 呼び寄せの転移魔法でやって来たのは薄い金髪の穏やかそうな顔をして微笑んだ男性と、同じ髪の色をした美しい顔をした少年であった。少年は呼び寄せの転移魔法が初めてだったのか、青い瞳をしきりにパチパチと瞬いている。

「お初にお目にかかります、マティアスが長男サキでございます。先日はひとかたならぬお世話になったにも関わらず、ご挨拶が遅くなりましたことお詫び申し上げます」
「うん、僕はエーヴェルト。こっちは長男のイェルハルド、よろしくね。サキくんが元気そうで安心したよ、マティアスに似ず礼儀正しい良い子だねぇ。どう?うちに来ない?」

 サキは頭を下げ礼をとった、執事とその妻もサキに合わせさらに深い礼をとる。

「イェルハルドです、サキ殿とは学園でご一緒することもあると思う、よろしく頼む」

 きっちりと頭を下げるイェルハルドに、サキも一度上げた頭を再び下げた。

「もったいないことです、お目通りがかない光栄です、陛下。学園にはまだ通っておりませんが、どうぞよろしくお願い致します、殿下」
「これが伴侶のラミだ」
「ラミだよ、よろしくね」

 陛下の御前というのにラミの腰にがっつり腕を回して威嚇しているマティアスと、目上の者に礼を尽くすという概念のないラミである。しかもラミはひらりと片手を振っている。普通なら不敬罪である、しかしエーヴェルトはそんなマティアスに慣れているのか、諫めもせずにこにこと微笑んだままであった。

「本当に綺麗な伴侶だねぇ、マティアスはなかなか会わせてくれないけど、僕はずっとラミさんにお会いしたかったんだ」
「えー、そうなの?いつでも会いにきて?」

 フレンドリーな王様にラミは全く臆した様子もない。長男のイェルハルドはその様子を目を見開いて見ていたが、サキのさりげなく逸らした視線に気づくとはっとした様子で表情を改めた。
 執事が運んできた小さな籠に眠る赤子を全員で覗き見る。執事の妻が新しく用意した茶をワゴンで運び込み、執事がそれを音もなくサーブした。

「これがサキの妹になる、ついでに名前もつけてやってくれ」 
「私が名付け親になって良いの?サキくんの妹君だもの、あだ疎かおろそにできないね」
「不躾なお願いで恐縮ですが、お力添えいただけないでしょうか、陛下」

 いいよー、考えておくねと軽く了承して王様は赤子の頭をそっと撫でた。

「この女の子は髪からラミさんにそっくりだね、きっとものすごい美人さんになるのじゃない」
「そうかな?よくわかんないけど、ありがとう?」

 ラミはラミらしく通常運転である、王様もとても楽しそうにしているからいいのだろう。最もラミに敬語を使えと言ってもどだい無理な話である。父王の解れた様子にイェルハルドも緊張が緩んだのか、そっとサキに話しかけてきた。

「サキ殿は魔法理論や魔導具に大変精通しておられると伺っている。学園でもやはりそちらの方面に進まれるご予定か」

 うーん、とサキは心の中で唸った。あまり学ぶべきことがなさそうだから、行くつもりがないとは言いにくい。どうしたものかと考えて、殿下には申し訳ないが誘拐事件のことを利用して学園入学を断る理由とする。
 第一王子であるイェルハルドは御年12歳だと聞いているが、ずいぶん身体もしっかりしており落ち着いているから、もう少し年上に見える。イェルハルドの身体が薄っすらとまとった薄青い炎のような色を視ながら、その美しい顔を見上げるようにしてサキは語った。

「もったいないことです、イェルハルド殿下。実は表沙汰されておりませんが、昨年僕は誘拐事件に巻き込まれまして、その後遺症で男性不信のきらいがございまして」

 サキの言葉に一瞬エーヴェルトが止まり、マティアスが強張る。だが誘拐事件は父親と王様のせいではない、サキはそれに気づかないふりをして話を続けた。

「今もたまに日常生活に支障をきたすこともございますので、おそらく学園生活をつつがなく過ごすことはできないと思うのです。残念ですがお話を頂いた学園は辞退することになると思います」

 上目遣いで顎を上げて話すサキの語りは淡々としていたが、近い年代の子供がという残虐な事件の話は父王から直接詳しい内容を聞いている。それが目の前にいるサキのことだったのだと知って、イェルハルドは無表情を装えなくなった。

 当時6歳だったと聞いていたが、自身も弟も大柄なのでこんなに小さな子供だとは考えてもみなかった。自分とて身体の大きな者に圧し掛かられれば押し潰されそうに感じるのに、この子供は……。以前自身も同級生に襲われかけた、思い出す不快感に唇を震わせ、イェルハルドの心は揺れた。
 
 子供時代から融通のきかない真面目すぎる人間である。憐憫の情は大きく方向性を変え、イェルハルドの中でサキは守るべき存在へと昇華した。長年の偏愛ともいうべき片恋が終わりのときを迎え、新たな恋情がイェルハルドの胸を温かく染め上げた。

「サキ殿」
「……はい」

 突然息をも止めて黙り込んでいたイェルハルドが片膝をついてサキに視線を合わせるので、少し驚きながらもサキは返事をする。薄い金髪の髪がうなじで軽くまとめられ、美しい顔を金の冠のように覆っており、青い瞳が物語の王子のように輝いている。

(あ、この人本物の王子様だった)
「私はあなたのことをまだ良く知らないが、できればもっと知りたいと願っています」
「お心にかけていただきありがとう……存じます」

 なんだか空気が甘いな、とサキが思っているとマティアスが険しい表情でサキの頭に手を乗せた。

「では以上だ、エーヴェルト。転移で送ろう、サキの妹の名前は頼む。イェルハルド殿下もごきげんよう、おやすみ」
「おやすみマティアス、ラミさん、サキくん。名前考えておくからね」
「あ……え……」

 ひらりとラミが手を振っている間に、王様と王子は目の前から消えていた。王子様は僕と話すのに目線を合わせるため膝までつくとか、本当に紳士で王子様っぽかったな、すごくいい人っぽいとサキは思い出して笑った。
 妹が泣き出したので我に返ったようにカティが動き出す。ネストリが小さな籠を持ち、おやすみなさいませと挨拶をして出て行った。楽しかったけど、またお腹すいちゃったなあとお腹をさすって呟くラミに、もう遅いから明日にしなさいとため息をついてマティアスが言い聞かせた。

「それで学園はどうする」

 ラミの手を引きながら階段を上りかけて、マティアスが振り向いて尋ねた。

「たぶんお断りすることになるけれど、一度見学には行ってみようと思っています」

 マティアスが好きにすればいいと言って、おやすみとそのまま階段を上っていった。

「おやすみなさい」

 いつの間にか当たり前になった就寝前の挨拶に、そうか寮に入ればこういうのもしばらくなくなるのだなと思った。

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