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「……というわけで、チューナ・フォン・グラッセ。貴様に、隣国『バルカス鉄鋼王国』からの使節団の接待を命じる!」
王宮の謁見の間。ジュリアン殿下は、これまでにないほど自信満々な笑みを浮かべて宣言しました。
バルカス鉄鋼王国。
北方に位置するその国は、国民全員が岩石のような筋肉を持ち、笑顔を忘れた「鉄の民」として恐れられています。
今回の使節団を率いるボリス将軍は、かつて素手で熊を屠ったという噂があるほどの巨漢です。
「殿下、それは接待というより、もはや最前線への送り込みではありませんか?」
隣に立つゼノス様が眉をひそめますが、殿下は聞く耳を持ちません。
「黙れゼノス! これは王命だ。チューナ、もし彼らの機嫌を損ね、友好条約が白紙になったら……貴様、ただでは済まんぞ!」
(……接待? 北の国? ということは、極寒の地で鍛えられた『保存食』や、濃厚な『乳製品』の宝庫ではありませんか!)
私は殿下の脅しなど全く耳に入っておらず、ただ「北の美食」への期待で胸……いえ、胃袋を高鳴らせていました。
「承知いたしましたわ、殿下! このチューナ、全身全霊……というか全消化器官をもって、彼らをおもてなしいたしますわ!」
「……よし、言ったな! (フフフ、あんな無愛想な連中だ。食い意地の張った貴様の態度に、即座に激怒するに違いない!)」
殿下の邪悪な笑みを背に、私は早速、厨房へと向かいました。
翌日。王宮の晩餐会場。
そこに現れたのは、黒い鎧に身を包み、一言も発しない巨大な男たちでした。
中央に座るボリス将軍は、眉間に深い皺を刻み、会場全体を圧殺せんばかりの殺気を放っています。
「……ふん。これが、この国の『最高のおもてなし』か?」
ボリス将軍が、運ばれてきた繊細なオードブルを一瞥して、低く唸りました。
小皿に美しく盛られた、薄切りの野菜と少量のカルパッチョ。
王宮のシェフが腕を振るった自信作ですが、将軍の瞳には怒りの炎が宿っているように見えます。
「な、なにか不手際でもございましたでしょうか……?」
ジュリアン殿下が顔を真っ青にして震え始めました。
(……あら。将軍の目が、怒っているというより……『絶望』しているように見えますわね)
私は、ボリス将軍の視線が、隣のテーブルに置いてある「飾り用の大きなパン」に釘付けになっているのを見逃しませんでした。
私はそっと席を立ち、将軍の前に歩み寄りました。
「将軍。失礼ながら、このお料理……お口に合いませんわね?」
「なっ、チューナ! 何を失礼なことを!」
ジュリアン殿下が叫びますが、私は無視して続けます。
「将軍が求めているのは、このような『おままごと』のような料理ではなく……もっとこう、内臓に響くような、暴力的な『熱』と『脂』ではありませんか?」
ボリス将軍の眉が、ピクリと動きました。
「……貴様、何が言いたい」
「お任せくださいませ。アンナ! 例の『特製・冬ごもりセット』を持ってきてちょうだい!」
私が合図を送ると、アンナと厨房の者たちが、巨大な鉄鍋を運び込んできました。
蓋を開けた瞬間、会場中に「暴力的なまでのニンニクと塩漬け肉」の香りが爆発しました。
「これは、我がグラッセ家が開発した『雪解けの塩豚・煮込み鍋』ですわ! あえて野菜は少なめ、豚の脂身を限界まで煮込み、仕上げに最高級のバターを一ポンド叩き込みましたの!」
私は、将軍の前に深皿を置き、そこに山盛りの肉と、黄金色に輝く濃厚なスープを注ぎました。
さらに、硬く焼いた巨大な黒パンを添えます。
「さあ、将軍。作法などいりませんわ。パンをちぎって、そのスープに浸し、肉と一緒に頬張ってくださいまし!」
「……ふん。無礼な娘だ」
ボリス将軍は、忌々しそうにスプーンを手に取りました。
ジュリアン殿下が「終わった……処刑だ……」と白目を剥く中、将軍はスープを一口、口に含みました。
「…………っ!!」
次の瞬間。
ボリス将軍の巨大な体が、目に見えて震え始めました。
「…………これだ。……これなのだ!!」
彼は突然、叫び声を上げました。
そして、野獣のような勢いでパンをスープに浸し、肉の塊を口へ放り込み始めたのです。
「うおおおおお!! 熱い! そして、この暴力的なまでの塩気と脂! これこそが、我らバルカスの民が夢にまで見た『魂の味』だ!!」
「将軍!?」
「貴公! この国の料理は、どいつもこいつも薄味で、量が少なすぎて、我らは空腹で今にもこの国を滅ぼしてやろうかと思っていたのだ!」
使節団の他の男たちも、次々と鍋に飛びつきました。
「美味い! 美味すぎる! この豚の脂、体中に血が巡るようだ!」
「見てくれ、ボリス将軍が……笑っているぞ!」
鉄の仮面のような無愛想だった男たちが、涙を流しながら鍋を囲み、ガハハと豪快に笑い始めたのです。
「……チューナ嬢。貴殿は、我らの『胃袋の叫び』を聞き取ってくれた唯一の人間だ。……感謝する!」
ボリス将軍は、脂ぎった手で私の手を固く握りしめました。
「いえいえ。美味しいものに国境はありませんわ。……ところで将軍、そのお礼に、北国名産の『発酵ニシンの缶詰』、後でコッソリ譲ってくださらない?」
「ははは! あんな臭いものを欲しがるとは! 気に入った、一〇〇缶贈ろうではないか!」
こうして、一触即発だった外交問題は、一つの鉄鍋によって劇的に解決されました。
「……な、なぜだ……。なぜ、あんな下品な料理で、国交が正常化するんだ……」
腰を抜かして座り込むジュリアン殿下の横で、ゼノス様は静かに手帳を閉じました。
「殿下。彼女の『食』に対する洞察力は、もはや外交官をも凌駕しています。……味方であればこれほど心強い存在はいませんが、敵に回せば、兵糧攻めより確実に国を掌握されるでしょうな」
その夜。ゼノスの手帳には、感嘆の溜息とともにこう記されていました。
『報告:チューナ・フォン・グラッセ。彼女の料理は、剣よりも強く、言葉よりも雄弁である。……隣国の将軍を胃袋で屈服させ、笑顔に変えるその姿は、まさに『食卓の覇者』。……追伸、彼女の手に握られた豚の脂が、月の光に照らされて美しく輝いていた』
接待は大成功。
しかし、私の部屋が「発酵ニシンの缶詰」の臭いで埋め尽くされ、アンナに本気で怒られることになるのは、また別のお話です。
王宮の謁見の間。ジュリアン殿下は、これまでにないほど自信満々な笑みを浮かべて宣言しました。
バルカス鉄鋼王国。
北方に位置するその国は、国民全員が岩石のような筋肉を持ち、笑顔を忘れた「鉄の民」として恐れられています。
今回の使節団を率いるボリス将軍は、かつて素手で熊を屠ったという噂があるほどの巨漢です。
「殿下、それは接待というより、もはや最前線への送り込みではありませんか?」
隣に立つゼノス様が眉をひそめますが、殿下は聞く耳を持ちません。
「黙れゼノス! これは王命だ。チューナ、もし彼らの機嫌を損ね、友好条約が白紙になったら……貴様、ただでは済まんぞ!」
(……接待? 北の国? ということは、極寒の地で鍛えられた『保存食』や、濃厚な『乳製品』の宝庫ではありませんか!)
私は殿下の脅しなど全く耳に入っておらず、ただ「北の美食」への期待で胸……いえ、胃袋を高鳴らせていました。
「承知いたしましたわ、殿下! このチューナ、全身全霊……というか全消化器官をもって、彼らをおもてなしいたしますわ!」
「……よし、言ったな! (フフフ、あんな無愛想な連中だ。食い意地の張った貴様の態度に、即座に激怒するに違いない!)」
殿下の邪悪な笑みを背に、私は早速、厨房へと向かいました。
翌日。王宮の晩餐会場。
そこに現れたのは、黒い鎧に身を包み、一言も発しない巨大な男たちでした。
中央に座るボリス将軍は、眉間に深い皺を刻み、会場全体を圧殺せんばかりの殺気を放っています。
「……ふん。これが、この国の『最高のおもてなし』か?」
ボリス将軍が、運ばれてきた繊細なオードブルを一瞥して、低く唸りました。
小皿に美しく盛られた、薄切りの野菜と少量のカルパッチョ。
王宮のシェフが腕を振るった自信作ですが、将軍の瞳には怒りの炎が宿っているように見えます。
「な、なにか不手際でもございましたでしょうか……?」
ジュリアン殿下が顔を真っ青にして震え始めました。
(……あら。将軍の目が、怒っているというより……『絶望』しているように見えますわね)
私は、ボリス将軍の視線が、隣のテーブルに置いてある「飾り用の大きなパン」に釘付けになっているのを見逃しませんでした。
私はそっと席を立ち、将軍の前に歩み寄りました。
「将軍。失礼ながら、このお料理……お口に合いませんわね?」
「なっ、チューナ! 何を失礼なことを!」
ジュリアン殿下が叫びますが、私は無視して続けます。
「将軍が求めているのは、このような『おままごと』のような料理ではなく……もっとこう、内臓に響くような、暴力的な『熱』と『脂』ではありませんか?」
ボリス将軍の眉が、ピクリと動きました。
「……貴様、何が言いたい」
「お任せくださいませ。アンナ! 例の『特製・冬ごもりセット』を持ってきてちょうだい!」
私が合図を送ると、アンナと厨房の者たちが、巨大な鉄鍋を運び込んできました。
蓋を開けた瞬間、会場中に「暴力的なまでのニンニクと塩漬け肉」の香りが爆発しました。
「これは、我がグラッセ家が開発した『雪解けの塩豚・煮込み鍋』ですわ! あえて野菜は少なめ、豚の脂身を限界まで煮込み、仕上げに最高級のバターを一ポンド叩き込みましたの!」
私は、将軍の前に深皿を置き、そこに山盛りの肉と、黄金色に輝く濃厚なスープを注ぎました。
さらに、硬く焼いた巨大な黒パンを添えます。
「さあ、将軍。作法などいりませんわ。パンをちぎって、そのスープに浸し、肉と一緒に頬張ってくださいまし!」
「……ふん。無礼な娘だ」
ボリス将軍は、忌々しそうにスプーンを手に取りました。
ジュリアン殿下が「終わった……処刑だ……」と白目を剥く中、将軍はスープを一口、口に含みました。
「…………っ!!」
次の瞬間。
ボリス将軍の巨大な体が、目に見えて震え始めました。
「…………これだ。……これなのだ!!」
彼は突然、叫び声を上げました。
そして、野獣のような勢いでパンをスープに浸し、肉の塊を口へ放り込み始めたのです。
「うおおおおお!! 熱い! そして、この暴力的なまでの塩気と脂! これこそが、我らバルカスの民が夢にまで見た『魂の味』だ!!」
「将軍!?」
「貴公! この国の料理は、どいつもこいつも薄味で、量が少なすぎて、我らは空腹で今にもこの国を滅ぼしてやろうかと思っていたのだ!」
使節団の他の男たちも、次々と鍋に飛びつきました。
「美味い! 美味すぎる! この豚の脂、体中に血が巡るようだ!」
「見てくれ、ボリス将軍が……笑っているぞ!」
鉄の仮面のような無愛想だった男たちが、涙を流しながら鍋を囲み、ガハハと豪快に笑い始めたのです。
「……チューナ嬢。貴殿は、我らの『胃袋の叫び』を聞き取ってくれた唯一の人間だ。……感謝する!」
ボリス将軍は、脂ぎった手で私の手を固く握りしめました。
「いえいえ。美味しいものに国境はありませんわ。……ところで将軍、そのお礼に、北国名産の『発酵ニシンの缶詰』、後でコッソリ譲ってくださらない?」
「ははは! あんな臭いものを欲しがるとは! 気に入った、一〇〇缶贈ろうではないか!」
こうして、一触即発だった外交問題は、一つの鉄鍋によって劇的に解決されました。
「……な、なぜだ……。なぜ、あんな下品な料理で、国交が正常化するんだ……」
腰を抜かして座り込むジュリアン殿下の横で、ゼノス様は静かに手帳を閉じました。
「殿下。彼女の『食』に対する洞察力は、もはや外交官をも凌駕しています。……味方であればこれほど心強い存在はいませんが、敵に回せば、兵糧攻めより確実に国を掌握されるでしょうな」
その夜。ゼノスの手帳には、感嘆の溜息とともにこう記されていました。
『報告:チューナ・フォン・グラッセ。彼女の料理は、剣よりも強く、言葉よりも雄弁である。……隣国の将軍を胃袋で屈服させ、笑顔に変えるその姿は、まさに『食卓の覇者』。……追伸、彼女の手に握られた豚の脂が、月の光に照らされて美しく輝いていた』
接待は大成功。
しかし、私の部屋が「発酵ニシンの缶詰」の臭いで埋め尽くされ、アンナに本気で怒られることになるのは、また別のお話です。
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