26 / 44
西条 誠
第二十五話
しおりを挟む
「行ってきまーす!」
「「行ってらっしゃい」」
遅刻する!
急がないと!
恭介は急いで玄関を出て車の止まっている門まで向かう
「あれ?杉本さん?」
「若様、おはようございます」
門の前にはいつもは車の横にたって恭介を待っている運転手の杉本がいたのだが、今日は車はなかった
「杉本さん、車は?」
「大丈夫ですよ。もうすぐ到着されますので」
「到着?」
「ほら、来ましたよ」
「え、あの車って」
西蓮寺家の門の前に止まった車は恭介も見覚えのある車だった
「おはよう、恭介」
車から降りて来た人物が恭介に言った
「ま、誠!?どうして!?」
「今日はどうしても伝えたいことがあったんだ。……迷惑だったか?」
「いや、そんな事はないけど……。でも学校でも良かったんじゃない?」
「いや、決意が揺らがない内に、伝えたかったんだ」
「そ、そうなんだ。てことは、迎えに来てくれたの?」
「あぁ、乗ってくれ。車の中で話そう」
恭介と誠は西条家の車に乗り込む
え、なんだろ
昨日誠のことを抱きしめたのを怒ってるのかな?
うぅ、もしそうだったら謝らないと
「恭介、俺はずっと親父の事を勝手に誤解して、嫌ってた。でもそれは俺の勝手な思い込みだった。その誤解が解けたとき俺はこれまで親父を嫌ってたことがバカみたいに思えてきたんだ。……昨日、まさに俺がそんな事を考えてた時に恭介が声をかけてくれただろ?」
「……うん」
恭介は静かに頷いた
「俺はそんな恭介の事が……好きだ」
「……え?」
「今すぐ答えは出さなくていい。俺だって恭介に迷惑になることはしたくない……。けど、考えていてくれないか?」
え、えええぇええぇええぇえ!?
これって、こく…はく?
で、でも昨日友達って言われたばっかりで…えと、それに誠は男で、僕も男で……
恭介があたふたしているうちに誠は恭介の右手を両手で包み込むように握る
「……うん」
「ありがとう。恭介、好きだ!」
「んっ……!」
誠は唇同士を繋げるだけのキスを恭介にした
「……答えはいつでもいい。待ってるから」
え、えぇええ!!
い、今、きききき、キスされた!?
「……分かった。考えとく」
恭介は消え入りそうな小さな声でそう言った
誠にはそれが聞こえたのか満足そうな顔で恭介の頭を優しく撫でた
その時丁度、車が停車し運転手が扉を開けた
「誠様、到着しました」
「分かった。恭介、行こうか?」
「う、うん!」
恭介がこの告白に『Yes』と答えるか『No』と答えるかはまだ分からない。
だが、恭介にとって今回の告白は長い人生の中でもハッキリと記憶に残る事になったのは間違いない
END
──────────────
この作品はまだ続きがある予定なのでこんな感じでの完結となります笑
何人か他にも候補らしい登場人物がいるのは皆様も気づいているかもしれませんね笑
これにて『西条誠編』完結です。また気が向きましたら次は他の人物で書いていこうと思います。
これまで読んでくださった読者の皆様、ありがとうございました
紅林
「「行ってらっしゃい」」
遅刻する!
急がないと!
恭介は急いで玄関を出て車の止まっている門まで向かう
「あれ?杉本さん?」
「若様、おはようございます」
門の前にはいつもは車の横にたって恭介を待っている運転手の杉本がいたのだが、今日は車はなかった
「杉本さん、車は?」
「大丈夫ですよ。もうすぐ到着されますので」
「到着?」
「ほら、来ましたよ」
「え、あの車って」
西蓮寺家の門の前に止まった車は恭介も見覚えのある車だった
「おはよう、恭介」
車から降りて来た人物が恭介に言った
「ま、誠!?どうして!?」
「今日はどうしても伝えたいことがあったんだ。……迷惑だったか?」
「いや、そんな事はないけど……。でも学校でも良かったんじゃない?」
「いや、決意が揺らがない内に、伝えたかったんだ」
「そ、そうなんだ。てことは、迎えに来てくれたの?」
「あぁ、乗ってくれ。車の中で話そう」
恭介と誠は西条家の車に乗り込む
え、なんだろ
昨日誠のことを抱きしめたのを怒ってるのかな?
うぅ、もしそうだったら謝らないと
「恭介、俺はずっと親父の事を勝手に誤解して、嫌ってた。でもそれは俺の勝手な思い込みだった。その誤解が解けたとき俺はこれまで親父を嫌ってたことがバカみたいに思えてきたんだ。……昨日、まさに俺がそんな事を考えてた時に恭介が声をかけてくれただろ?」
「……うん」
恭介は静かに頷いた
「俺はそんな恭介の事が……好きだ」
「……え?」
「今すぐ答えは出さなくていい。俺だって恭介に迷惑になることはしたくない……。けど、考えていてくれないか?」
え、えええぇええぇええぇえ!?
これって、こく…はく?
で、でも昨日友達って言われたばっかりで…えと、それに誠は男で、僕も男で……
恭介があたふたしているうちに誠は恭介の右手を両手で包み込むように握る
「……うん」
「ありがとう。恭介、好きだ!」
「んっ……!」
誠は唇同士を繋げるだけのキスを恭介にした
「……答えはいつでもいい。待ってるから」
え、えぇええ!!
い、今、きききき、キスされた!?
「……分かった。考えとく」
恭介は消え入りそうな小さな声でそう言った
誠にはそれが聞こえたのか満足そうな顔で恭介の頭を優しく撫でた
その時丁度、車が停車し運転手が扉を開けた
「誠様、到着しました」
「分かった。恭介、行こうか?」
「う、うん!」
恭介がこの告白に『Yes』と答えるか『No』と答えるかはまだ分からない。
だが、恭介にとって今回の告白は長い人生の中でもハッキリと記憶に残る事になったのは間違いない
END
──────────────
この作品はまだ続きがある予定なのでこんな感じでの完結となります笑
何人か他にも候補らしい登場人物がいるのは皆様も気づいているかもしれませんね笑
これにて『西条誠編』完結です。また気が向きましたら次は他の人物で書いていこうと思います。
これまで読んでくださった読者の皆様、ありがとうございました
紅林
125
あなたにおすすめの小説
王道学園のモブ
四季織
BL
王道学園に転生した俺が出会ったのは、寡黙書記の先輩だった。
私立白鳳学園。山の上のこの学園は、政財界、文化界を担う子息達が通う超名門校で、特に、有名なのは生徒会だった。
そう、俺、小坂威(おさかたける)は王道学園BLゲームの世界に転生してしまったんだ。もちろんゲームに登場しない、名前も見た目も平凡なモブとして。
悪役側のモブになっても推しを拝みたい。【完結】
瑳来
BL
大学生でホストでオタクの如月杏樹はホストの仕事をした帰り道、自分のお客に刺されてしまう。
そして、気がついたら自分の夢中になっていたBLゲームのモブキャラになっていた!
……ま、推しを拝めるからいっか! てな感じで、ほのぼのと生きていこうと心に決めたのであった。
ウィル様のおまけにて完結致しました。
長い間お付き合い頂きありがとうございました!
平凡ハイスペックのマイペース少年!〜王道学園風〜
ミクリ21
BL
竜城 梓という平凡な見た目のハイスペック高校生の話です。
王道学園物が元ネタで、とにかくコメディに走る物語を心掛けています!
※作者の遊び心を詰め込んだ作品になります。
※現在連載中止中で、途中までしかないです。
日本一のイケメン俳優に惚れられてしまったんですが
五右衛門
BL
月井晴彦は過去のトラウマから自信を失い、人と距離を置きながら高校生活を送っていた。ある日、帰り道で少女が複数の男子からナンパされている場面に遭遇する。普段は関わりを避ける晴彦だが、僅かばかりの勇気を出して、手が震えながらも必死に少女を助けた。
しかし、その少女は実は美男子俳優の白銀玲央だった。彼は日本一有名な高校生俳優で、高い演技力と美しすぎる美貌も相まって多くの賞を受賞している天才である。玲央は何かお礼がしたいと言うも、晴彦は動揺してしまい逃げるように立ち去る。しかし数日後、体育館に集まった全校生徒の前で現れたのは、あの時の青年だった──
平凡な男子高校生が、素敵な、ある意味必然的な運命をつかむお話。
しゅ
BL
平凡な男子高校生が、非凡な男子高校生にベタベタで甘々に可愛がられて、ただただ幸せになる話です。
基本主人公目線で進行しますが、1部友人達の目線になることがあります。
一部ファンタジー。基本ありきたりな話です。
それでも宜しければどうぞ。
【完結】双子の兄が主人公で、困る
* ゆるゆ
BL
『きらきら男は僕のモノ』公言する、ぴんくの髪の主人公な兄のせいで、見た目はそっくりだが質実剛健、ちいさなことからコツコツとな双子の弟が、兄のとばっちりで断罪されかけたり、 悪役令息からいじわるされたり 、逆ハーレムになりかけたりとか、ほんとに困る──! 伴侶(予定)いるので。……って思ってたのに……!
ルティとトトの動画を作りました!
インスタ @yuruyu0 絵もあがります
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます
プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら!
本編、両親にごあいさつ編、完結しました!
おまけのお話を、時々更新しています。
本編以外はぜんぶ、アルファポリスさまだけですー!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
この僕が、いろんな人に詰め寄られまくって困ってます!〜まだ無自覚編〜
小屋瀬
BL
〜まだ無自覚編〜のあらすじ
アニメ・漫画ヲタクの主人公、薄井 凌(うすい りょう)と、幼なじみの金持ち息子の悠斗(ゆうと)、ストーカー気質の天才少年の遊佐(ゆさ)。そしていつもだるーんとしてる担任の幸崎(さいざき)teacher。
主にこれらのメンバーで構成される相関図激ヤバ案件のBL物語。
他にも天才遊佐の事が好きな科学者だったり、悠斗Loveの悠斗の実の兄だったりと個性豊かな人達が出てくるよ☆
〜自覚編〜 のあらすじ(書く予定)
アニメ・漫画をこよなく愛し、スポーツ万能、頭も良い、ヲタク男子&陽キャな主人公、薄井 凌(うすい りょう)には、とある悩みがある。
それは、何人かの同性の人たちに好意を寄せられていることに気づいてしまったからである。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
【超重要】
☆まず、主人公が各キャラからの好意を自覚するまでの間、結構な文字数がかかると思います。(まぁ、「自覚する前」ということを踏まえて呼んでくだせぇ)
また、自覚した後、今まで通りの頻度で物語を書くかどうかは気分次第です。(だって書くの疲れるんだもん)
ですので、それでもいいよって方や、気長に待つよって方、どうぞどうぞ、読んでってくだせぇな!
(まぁ「長編」設定してますもん。)
・女性キャラが出てくることがありますが、主人公との恋愛には発展しません。
・突然そういうシーンが出てくることがあります。ご了承ください。
・気分にもよりますが、3日に1回は新しい話を更新します(3日以内に投稿されない場合もあります。まぁ、そこは善処します。(その時はまた近況ボード等でお知らせすると思います。))。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる