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西条 誠
第二十四話
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あー、暇だなぁ
自分の父と誠の父が大事な話をしているというのに恭介はその内容を聞くのに途中で飽きてしまいお茶菓子を食べたりして時間を潰していた
二人の会話が終わるを迎え始めた時、恭介はチラッと誠を見る
あれ?なんかシリアスな表情してる
何かあったのかな?でも今考えたら確かに来た時から暗い表情してたよね
恭介はそんな風に考え、親友である誠を励まさなければと思い自分の部屋に誠を誘ったのだ
「誠、ちょっと僕の部屋に行かない?」
しばらく沈黙している誠に恭介はもう一度声をかける
「行こうよ?」
「あ、あぁ……」
そんなこんなで恭介の部屋にやってきた二人はキングサイズのベットに腰掛けて隣合った
「それで、なんか暗い顔してるけど何かあった?」
「……恭介は自分がずっと憎んでいた相手がいたとして、でも実はその人は悪いことはしてなくて、寧ろ分かりにくいだけで良い人だったらどうする?」
え、なにそれ
めっちゃ難しいこと言うじゃん
「んーそうだなぁ。もしその憎んでいた人に対して暴言とかを言ったなら謝る。それに、誤解が解けたってことでしょ?」
「そうだな」
「ならその人と距離を縮めるかな。その人は悪い人でもないし寧ろ良い人なら今までの事を反省して仲良くなりたいな」
こ、これでいいかな?
多分だけど憎んでた相手って誠のお父さんの事でしょ?
賄賂の噂とかも誤解だったみたいだし、それで後悔してるのかな?
「……そうか。そうだよな」
「うん、もちろんやり方は人それぞれだし他にもやり方はあると思う。誠がもしそうなったなら自分の信じる事をすればいいんだよ?」
これでどうかな?
結構それっぽい感じのアドバイスが出来た気がする
「やっぱり俺が悪かったんだな……。勝手に疑って嫌って憎んで……。俺はっ……!」
誠は俯き、涙を流し始めた
「誠、どっちが悪いとかじゃないんだよ。誠には誠の良い所があるし違う人には違う人の良い所があるんだよ?もちろん悪い所もね。だけどそれが人間なんだよ?助け合ってこそ人間だよ。だからね、誠がまた悩んでたら僕が相談に乗ってあげるし、それに手伝えることならなんでもする。ね?だから、泣かないで」
恭介は思わず誠を抱きしめる
そして小さい子供にするように頭を優しく撫でた
「こんな俺でも、友達で、いてくれるか?」
恭介は満面の笑みでこう答えた
「うん!もちろん!」
恭介はその後も泣き続ける誠を抱きしめて慰め続けた
そして何とか目の下を赤くしながらも泣き止んだ誠は清々とした顔をしており、西蓮寺邸から帰る時には普段の誠に戻っていた
「また明日、学校でな」
「うん!また明日ね」
誠は西条家の車に乗って西蓮寺邸をあとにした。家に帰り父とじっくり話した誠はもう一度家族としてやり直すことを約束し、そしてお互いに向き合って助け合うという恭介が言っていたことをすることにした。すぐにとはいかないが、それでも誠と隆弘の亀裂は多少は浅くなったと言えるだろう
自分の父と誠の父が大事な話をしているというのに恭介はその内容を聞くのに途中で飽きてしまいお茶菓子を食べたりして時間を潰していた
二人の会話が終わるを迎え始めた時、恭介はチラッと誠を見る
あれ?なんかシリアスな表情してる
何かあったのかな?でも今考えたら確かに来た時から暗い表情してたよね
恭介はそんな風に考え、親友である誠を励まさなければと思い自分の部屋に誠を誘ったのだ
「誠、ちょっと僕の部屋に行かない?」
しばらく沈黙している誠に恭介はもう一度声をかける
「行こうよ?」
「あ、あぁ……」
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「んーそうだなぁ。もしその憎んでいた人に対して暴言とかを言ったなら謝る。それに、誤解が解けたってことでしょ?」
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「ならその人と距離を縮めるかな。その人は悪い人でもないし寧ろ良い人なら今までの事を反省して仲良くなりたいな」
こ、これでいいかな?
多分だけど憎んでた相手って誠のお父さんの事でしょ?
賄賂の噂とかも誤解だったみたいだし、それで後悔してるのかな?
「……そうか。そうだよな」
「うん、もちろんやり方は人それぞれだし他にもやり方はあると思う。誠がもしそうなったなら自分の信じる事をすればいいんだよ?」
これでどうかな?
結構それっぽい感じのアドバイスが出来た気がする
「やっぱり俺が悪かったんだな……。勝手に疑って嫌って憎んで……。俺はっ……!」
誠は俯き、涙を流し始めた
「誠、どっちが悪いとかじゃないんだよ。誠には誠の良い所があるし違う人には違う人の良い所があるんだよ?もちろん悪い所もね。だけどそれが人間なんだよ?助け合ってこそ人間だよ。だからね、誠がまた悩んでたら僕が相談に乗ってあげるし、それに手伝えることならなんでもする。ね?だから、泣かないで」
恭介は思わず誠を抱きしめる
そして小さい子供にするように頭を優しく撫でた
「こんな俺でも、友達で、いてくれるか?」
恭介は満面の笑みでこう答えた
「うん!もちろん!」
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そして何とか目の下を赤くしながらも泣き止んだ誠は清々とした顔をしており、西蓮寺邸から帰る時には普段の誠に戻っていた
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