学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語

紅林

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橋爪 裕翔

第四話

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橋爪裕翔との一件からはしばらくは何も無く平穏な日々を過ごしていた恭介はゴールデンウィーク手前になると教室で談笑をしていた誠と裕翔を別荘に誘っていた

「それで、二人とも来ない?」
「恭介の家の別荘にか?」
「西蓮寺様の別荘に行くなんて恐れ多いですよ……!」

誠は来てくれそうな雰囲気だね!
えぇ、裕翔もそんなに気にしなくて良いのにていうか僕も名前で呼んでるんだから僕の事もそろそろ名前で読んでよ!

「俺は構わないが、西蓮寺理事長や西蓮寺夫人は良いのか?」
「父さんと母さんは来ないよ!高校入学のお祝いで貰った僕の家だから」
「そうなのか。なら、お邪魔しようか」
「やった!それなら裕翔も来るでしょ!」

恭介が裕翔にキラキラした目をして詰め寄ると裕翔は諦めたように頷いた

「わ、分かりました。よろしければ行かせてください」
「もちろん良いに決まってるよ!なら決まりだね!あっ、麗花ちゃんも呼ぼうかな?二人とも麗花ちゃんのこと知ってる?」

せっかくだし麗花ちゃんも誘った方が楽しいよね!
それだと女の子が一人になっちゃうからから麗花ちゃんの友達も誘っても良いかも

「白金嬢か、恭介は白金嬢とそんなに仲が良いのか……?」
「うん!昔からすっごく仲が良いんだ!」
「そうか、入学する前から……」
「何か言った?」
「いや、なんでもない」

 恭介は裕翔に向き直り同じように尋ねる

「裕翔も麗花ちゃん呼んで大丈夫かな?」
「あ、あの、西蓮寺様の言ってる麗花ちゃんって白金海運御令嬢の白金しらかね麗花れいか様の事ですか?」
「うん、そうだよ!」
「白金家の御令嬢まで来るなんて……」
「だ、大丈夫だよ!麗花ちゃん凄く良い人だし、それにまだ来るって決まった訳じゃないしね」
「そ、そうですよね!まだ決まった訳じゃないですもんね」

よし、これで裕翔も誠も大丈夫だからあとは麗花ちゃんにメッセージ送るだけだね

「あっそう言えば聞き忘れてたんだが恭介の別荘はどこにあるんだ?」
「確かに聞いてませんでしたね。どこにあるんですか?」

えーと確かあそこは……

「えーとね、確か神奈川の海老名ってとこだよ!」
「海老名か、あまり行ったことがないな」
「僕もほとんどないです」
「それならふたり楽しみにしていてね!」

そう言って恭介は満面の笑みで微笑んだ
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