学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語

紅林

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橋爪 裕翔

第八話

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恭介はゴールデンウィークの前日の夜に運転手の杉本に送って貰い神奈川県海老名市の中心街から少し離れた場所にある別荘に来ていた

「さぁて、まずは何からしようかな」

そう、明日から誠たちが来るためその準備をするために来たのだ
別荘は全体的に新しい作りで、広いプール付きの庭がある和洋建築の綺麗な家だった

「家具は父さんが用意してくれたみたいだから、明日みんなの食事に使う食材を買いに行かなくちゃ」

恭介は使用人を連れて行けと父と母に言われたが自分でやりたいからとそれを断ったのだ

「取り敢えず今日はもう遅いから掃除だけして買い出しは明日の朝に行こうかな」

そう言って押し入れから掃除機を引っ張り出してまずはリビングから掃除をはじめたのだった
その後、客室などの掃除を終え恭介はぐったりとソファーに座り込んだ

「はぁぁ、疲れた。掃除機なんて何年ぶりに使っただろ?小学校の家庭科の授業で使ったかな?」

元々公立の学校に通っていたためどちらかというと庶民的な思考を持つため忘れがちだが、恭介は名門である西蓮寺家の子息。基本的に掃除は使用人にやらせているため滅多に掃除機を手にすることはないのだ

「掃除は終わったし今日は寝ようかな」

恭介はソファーから立ち上がり自分の荷物が置いてある客室に入りベッドに入り、その日はぐっすりと眠ったのだった


◆◇◆


翌日、午前九時に目が覚めた恭介は急いで着替えて買い出しに行くために家をでた

「ちょっと寝坊しちゃった。早くしないと」

恭介は別荘をでて住宅街を抜けて大通りでタクシーをひろった

「すみません、関東スーパーまで」

ここから車で十分ほどの場所にあるスーパーの名前を運転手に伝えた

「この先真っすぐの関東スーパーですよね?」

タクシー運転手がそう尋ねる

「はい、そうです」
「わかりました」

道が空いていたため恭介を乗せたタクシーは八分程で目的地のスーパーに到着した
タクシーの支払いを済ませ、駐車場からスーパーまで小走りで入った恭介は今日の夜に作るすき焼きの材料をカゴに入れていく

「えーとコレと、あとお肉は父さんが送ってくれるから後は……」

スマホにメモした材料を探しながらスーパー内を歩いていると恭介はお菓子売り場に入った

「あっ、お茶菓子も買っとこうかな。帰りにケーキとか買っても良いかも」

もちろんだが恭介が知ってるお菓子とは西蓮寺家の専属料理人が作る物だ。そのため基本的に市販の菓子類などは口にしたことはない

「んー、知らないお菓子ばっかりだなぁ。味とか分からないし全部買おうかな。ここってクレジット払いできるかな?」

恭介は周りをキョロキョロと見回して棚に品出しをしていたパートの従業員に話しかける

「あのー、すみません」
「はい」
「あの、ここのスーパーってクレジット払い出来ますか?」
「あっ、でしたら二番レジと三番レジはクレジットカード決済が使えますよ」
「そうなんですね。ありがとうございます。あと、配送サービスってありますか?」
「はい、ありますよ。ですが数量によって料金があります」
「分かりました。ありがとうございました」

そう言って恭介は従業員から離れて棚にある菓子類をみる

「んー、あっそうだ!」

恭介はレジの端の方にあるサービスカウンターへと行きそこにいた男性従業員に話しかけた

「すみません!商品の配送を頼みたいんですけど」
「はい、分かりました。ですが支払い済みではないとダメなので先にレジでお支払いを……」
「分かってます。でも僕だけじゃ持ちきれないので来て頂けませんか?」

その男性は恭介の事をを怪訝そうにしながらも恭介の後ろを着いてきてくれた

「ここのお菓子、全部買いたいんですけどカゴに入り切らなくて……」
「ぜ、全部、ですか……?」
「はい!それで持ち運ぶのを手伝って頂けませんか?」
「わ、分かりました」

男性従業員は一度お菓子売り場を立ち去って何人か他の従業員を連れて戻ってきた

「で、ではお会計を致しますのでお客様は、あちに」
「あっ、分かりました」

そんなこんなでダンボール三十箱分のお菓子を買った恭介は帰りに近くのケーキ屋によって無事に家に帰った



─────────────

ようやく次話より本格的に『西蓮寺恭介×橋爪裕翔』を書くことが出来ます!笑
この物語はこの章で終わりにする予定なのでもうしばらくお付き合い頂けたら幸いです!
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