学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語

紅林

文字の大きさ
35 / 44
橋爪 裕翔

第九話

しおりを挟む
恭介が家に着いた時、別荘の門の前で一人で立っている女性がいた
恭介は誰かと思いその女性に話しかける

「あのー、どちら様ですか?」
「まぁ、西蓮寺様!はじめましてですわね。私は貮百免にひゃくめん冬華ふゆかですわ。こうしてお会いするのは初めてですわね。この度は別荘にお招き頂きありがとうございますわ」

そう言ってお辞儀をした彼女は少し明くウェーブのかかった髪を肩あたりまで伸ばした可愛らしい女性だった

「あっ、麗花ちゃんの言ってたお友達ですね。貮百免様、ゴールデンウィークの間はどうぞゆっくりしてくださいね」
「はい!お願い致しますわ。それとせっかく『お泊まり会』というのをするのですからお互いに様付けはやめて下の名前で呼びませんか?」

やった!
僕が思ってた事を言ってくれた!

「はい!もちろんです!なんて呼べば……」
「冬華と呼んでくださいな。それで私は恭介、と呼ばせていただきますわね」
「うん!じゃあよろしくね、冬華」
「は、はい!もちろんですわ」

えへへ、やっぱり女の子に名前呼びされるのって麗花ちゃん以外にされたことないから緊張するなぁ

「じゃあ、部屋に案内するからどうぞ入って」
「はい、お邪魔しますわね」

別荘に入りリビングで二人は先程行ったスーパーで買った紅茶を飲みながら残りのメンバーの到着を待った
茶葉だけは恭介が配送サービスを使わずに持って帰ったのだ

恭介と冬華が雑談をしながらのんびりしているとインターホンがなった

「誰だろ?見てくるからちょっと待っててね」
「わかりましたわ」

恭介はインターホンの管理パネルの所まで行き確認すると急いで門に向かった

「ゆーとー!いらっしゃい!」

走って駆けつけると門の前には使用人と二人で少し緊張した表情をした橋爪裕翔がいた

「さ、西蓮寺様!こ、この度はお招き頂き、かかか、感謝致します!こ、こちらは父からの土産です!」
「ふふっ、ちょっとは落ち着いてよ!そんなに緊張しなくてもいいのに」

恭介は隣に立っていた橋爪家の使用人から紙袋を受け取って中身を見た

「あっ!雉屋きじやのいちご大福!これすっごく美味しいよね」
「気に入ってもらえてよかったです。あの、ちなみにまだ誰も来てないんですか?」
「ううん、冬華が結構早く来てたよ。だから裕翔は二番目だよ」
「え!?」

裕翔は驚いた。自分も中々早く来たつもりだったがまさか貮百免冬華に先を越されているとは思ってもいなかったのだ。
裕翔は今回自分が一番格下の家柄であることは分かっている。だからこそ一番最初に行って色々と手伝いなどをしようと思っていたのだ

「ま、そんな事よりあがって!それと今日から僕のこと名前で呼んでよね。せっかく『お泊まり会』するんだから様付けも禁止」
「わ、分かりました」
「ふふっ、じゃあ試しに一回読んでみて!」
「え!?」
「ほら早く!慣れないとダメでしょ?」
「……きょ、恭介」
「はい、よく出来ました。ふふっ、言おうと思えば言えるんだからこれからもそう呼んでね!」

そう言って恭介は橋爪家の使用人に会釈をしてから裕翔の手を握り屋敷の方へと連れて行った



──────────────

裕翔くん、何故かこの物語の中では格下の家柄ってことになってますが周りがスゴすぎるだけですよね笑
あと恭介くんがスーパーのお茶を飲むことはほとんどないです。今回は自分で全て用意したいという本人の希望があったので使用人が何も用意してないので一般的な茶葉を使ってるみたいですね笑
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

王道学園のモブ

四季織
BL
王道学園に転生した俺が出会ったのは、寡黙書記の先輩だった。 私立白鳳学園。山の上のこの学園は、政財界、文化界を担う子息達が通う超名門校で、特に、有名なのは生徒会だった。 そう、俺、小坂威(おさかたける)は王道学園BLゲームの世界に転生してしまったんだ。もちろんゲームに登場しない、名前も見た目も平凡なモブとして。

悪役側のモブになっても推しを拝みたい。【完結】

瑳来
BL
大学生でホストでオタクの如月杏樹はホストの仕事をした帰り道、自分のお客に刺されてしまう。 そして、気がついたら自分の夢中になっていたBLゲームのモブキャラになっていた! ……ま、推しを拝めるからいっか! てな感じで、ほのぼのと生きていこうと心に決めたのであった。 ウィル様のおまけにて完結致しました。 長い間お付き合い頂きありがとうございました!

平凡ハイスペックのマイペース少年!〜王道学園風〜

ミクリ21
BL
竜城 梓という平凡な見た目のハイスペック高校生の話です。 王道学園物が元ネタで、とにかくコメディに走る物語を心掛けています! ※作者の遊び心を詰め込んだ作品になります。 ※現在連載中止中で、途中までしかないです。

日本一のイケメン俳優に惚れられてしまったんですが

五右衛門
BL
 月井晴彦は過去のトラウマから自信を失い、人と距離を置きながら高校生活を送っていた。ある日、帰り道で少女が複数の男子からナンパされている場面に遭遇する。普段は関わりを避ける晴彦だが、僅かばかりの勇気を出して、手が震えながらも必死に少女を助けた。  しかし、その少女は実は美男子俳優の白銀玲央だった。彼は日本一有名な高校生俳優で、高い演技力と美しすぎる美貌も相まって多くの賞を受賞している天才である。玲央は何かお礼がしたいと言うも、晴彦は動揺してしまい逃げるように立ち去る。しかし数日後、体育館に集まった全校生徒の前で現れたのは、あの時の青年だった──

平凡な男子高校生が、素敵な、ある意味必然的な運命をつかむお話。

しゅ
BL
平凡な男子高校生が、非凡な男子高校生にベタベタで甘々に可愛がられて、ただただ幸せになる話です。 基本主人公目線で進行しますが、1部友人達の目線になることがあります。 一部ファンタジー。基本ありきたりな話です。 それでも宜しければどうぞ。

【完結】双子の兄が主人公で、困る

  *  ゆるゆ
BL
『きらきら男は僕のモノ』公言する、ぴんくの髪の主人公な兄のせいで、見た目はそっくりだが質実剛健、ちいさなことからコツコツとな双子の弟が、兄のとばっちりで断罪されかけたり、 悪役令息からいじわるされたり 、逆ハーレムになりかけたりとか、ほんとに困る──! 伴侶(予定)いるので。……って思ってたのに……! ルティとトトの動画を作りました! インスタ @yuruyu0 絵もあがります Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら! 本編、両親にごあいさつ編、完結しました! おまけのお話を、時々更新しています。 本編以外はぜんぶ、アルファポリスさまだけですー! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!

【完結済】俺のモノだと言わない彼氏

竹柏凪紗
BL
「俺と付き合ってみねぇ?…まぁ、俺、彼氏いるけど」彼女に罵倒されフラれるのを寮部屋が隣のイケメン&遊び人・水島大和に目撃されてしまう。それだけでもショックなのに壁ドン状態で付き合ってみないかと迫られてしまった東山和馬。「ははは。いいねぇ。お前と付き合ったら、教室中の女子に刺されそう」と軽く受け流した。…つもりだったのに、翌日からグイグイと迫られるうえ束縛まではじまってしまい──?! ■青春BLに限定した「第1回青春×BL小説カップ」最終21位まで残ることができ感謝しかありません。応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。

この僕が、いろんな人に詰め寄られまくって困ってます!〜まだ無自覚編〜

小屋瀬
BL
〜まだ無自覚編〜のあらすじ アニメ・漫画ヲタクの主人公、薄井 凌(うすい りょう)と、幼なじみの金持ち息子の悠斗(ゆうと)、ストーカー気質の天才少年の遊佐(ゆさ)。そしていつもだるーんとしてる担任の幸崎(さいざき)teacher。 主にこれらのメンバーで構成される相関図激ヤバ案件のBL物語。 他にも天才遊佐の事が好きな科学者だったり、悠斗Loveの悠斗の実の兄だったりと個性豊かな人達が出てくるよ☆ 〜自覚編〜 のあらすじ(書く予定) アニメ・漫画をこよなく愛し、スポーツ万能、頭も良い、ヲタク男子&陽キャな主人公、薄井 凌(うすい りょう)には、とある悩みがある。 それは、何人かの同性の人たちに好意を寄せられていることに気づいてしまったからである。 ーーーーーーーーーーーーーーーーー 【超重要】 ☆まず、主人公が各キャラからの好意を自覚するまでの間、結構な文字数がかかると思います。(まぁ、「自覚する前」ということを踏まえて呼んでくだせぇ) また、自覚した後、今まで通りの頻度で物語を書くかどうかは気分次第です。(だって書くの疲れるんだもん) ですので、それでもいいよって方や、気長に待つよって方、どうぞどうぞ、読んでってくだせぇな! (まぁ「長編」設定してますもん。) ・女性キャラが出てくることがありますが、主人公との恋愛には発展しません。 ・突然そういうシーンが出てくることがあります。ご了承ください。 ・気分にもよりますが、3日に1回は新しい話を更新します(3日以内に投稿されない場合もあります。まぁ、そこは善処します。(その時はまた近況ボード等でお知らせすると思います。))。

処理中です...