36 / 44
橋爪 裕翔
第十話
しおりを挟む
裕翔が到着してから誠や晴美、麗花が続々と別荘に到着した
そして今は六人で恭介が昼間に買ってきたケーキを食べて皆でくつろいでいた
「まさか西条様を名前でお呼びする日が来るなんて思ってませんでしたわ」
「確かにそうですね。私も小等部と中等部で何度か誠さんと裕翔さんとは同じクラスになったことがありますが喋ったことはほとんどなかったですしね」
「あら、それを言うなら私たち三人も今年に入って急に仲良くなったから他の人から色々と噂をされていたのよ」
冬華、麗華、晴美はそれぞれそう言った
実は先程、恭介の提案でこの六人は名前で呼び合う事にしたのだ。裕翔は顔を真っ青にしていたが恭介が説得してなんとか首を縦にふらせたのだ
「三人が喋っているのを初めて見たのは今年に入ってからだな。いつから仲良くなったんだ?」
「え!そうなの?三人ともすごく仲良さそうだったから昔からの友達だと思ってたよ」
誠の言葉に恭介は驚いてそう言った
「うふふ、私たちは同じものを追い求める同士というだけですわ」
「同じもの?」
「えぇ、ですがそれは秘密ですわ。ねぇ、二人とも」
冬華はそう言って右隣に座っている麗華と晴美に視線を移す
「これは私たち三人だけの秘密だもの」
「その通りです。私たちだけの秘密ですね」
恭介は楽しそうな三人を見つめて別荘に誘って良かったと改めて思った
「そう言えば今日は皆でしようと思ってコレを持ってきたのですわ」
冬華は立ち上がり、自分の荷物が置いてある部屋に行くと二つのエポナ・テクロノジーズの名前が印字された紙袋を持ってきた
「お父様が恭介さんの家に行くなら是非と仰って、コレを持たせてくれたんですの」
冬華は中に入っていた物を取り出して恭介に渡す
「これって『Epona v20』!?」
冬華が手渡したのは貮百免家が運営する『エポナ・テクロノジーズ』が製造している人気スマートフォンシリーズ『Vシリーズ』の最新版である『Epona v20』だった。しかも六台も入っている
「はい!父の会社の最新式のスマートフォンですわ。これは父からのプレゼントですので、今日はこれでオンラインゲームというのを皆でプレイしてみませんか?」
恭介の家はそこまで厳しくないが、その他の面々は親からゲームなどはあまりしないように言われているのだ。だから冬華は父にお願いして制限の一切かかっていないスマートフォンを用意してもらったのだ
「で、でもこれって十五万くらいするスマホだよね?いいの?」
「構いませんわ!父が良いと言ってるのだから大丈夫ですわ」
「なら、皆でしてみる?誠たちもそれで良いかな?」
今日は誠、裕翔、麗華、晴美を見る
みんな頷いたのを確認して恭介はスマートフォンの入っている箱をそれぞれに渡して開封してその日は恭介以外は人生初の『オンラインゲーム』を協力プレイしたのだった
───────────────
久しぶりの投稿です
遅くなって申し訳ありませんでした
お気に入り数400突破、本当にありがとうございます!
そして今は六人で恭介が昼間に買ってきたケーキを食べて皆でくつろいでいた
「まさか西条様を名前でお呼びする日が来るなんて思ってませんでしたわ」
「確かにそうですね。私も小等部と中等部で何度か誠さんと裕翔さんとは同じクラスになったことがありますが喋ったことはほとんどなかったですしね」
「あら、それを言うなら私たち三人も今年に入って急に仲良くなったから他の人から色々と噂をされていたのよ」
冬華、麗華、晴美はそれぞれそう言った
実は先程、恭介の提案でこの六人は名前で呼び合う事にしたのだ。裕翔は顔を真っ青にしていたが恭介が説得してなんとか首を縦にふらせたのだ
「三人が喋っているのを初めて見たのは今年に入ってからだな。いつから仲良くなったんだ?」
「え!そうなの?三人ともすごく仲良さそうだったから昔からの友達だと思ってたよ」
誠の言葉に恭介は驚いてそう言った
「うふふ、私たちは同じものを追い求める同士というだけですわ」
「同じもの?」
「えぇ、ですがそれは秘密ですわ。ねぇ、二人とも」
冬華はそう言って右隣に座っている麗華と晴美に視線を移す
「これは私たち三人だけの秘密だもの」
「その通りです。私たちだけの秘密ですね」
恭介は楽しそうな三人を見つめて別荘に誘って良かったと改めて思った
「そう言えば今日は皆でしようと思ってコレを持ってきたのですわ」
冬華は立ち上がり、自分の荷物が置いてある部屋に行くと二つのエポナ・テクロノジーズの名前が印字された紙袋を持ってきた
「お父様が恭介さんの家に行くなら是非と仰って、コレを持たせてくれたんですの」
冬華は中に入っていた物を取り出して恭介に渡す
「これって『Epona v20』!?」
冬華が手渡したのは貮百免家が運営する『エポナ・テクロノジーズ』が製造している人気スマートフォンシリーズ『Vシリーズ』の最新版である『Epona v20』だった。しかも六台も入っている
「はい!父の会社の最新式のスマートフォンですわ。これは父からのプレゼントですので、今日はこれでオンラインゲームというのを皆でプレイしてみませんか?」
恭介の家はそこまで厳しくないが、その他の面々は親からゲームなどはあまりしないように言われているのだ。だから冬華は父にお願いして制限の一切かかっていないスマートフォンを用意してもらったのだ
「で、でもこれって十五万くらいするスマホだよね?いいの?」
「構いませんわ!父が良いと言ってるのだから大丈夫ですわ」
「なら、皆でしてみる?誠たちもそれで良いかな?」
今日は誠、裕翔、麗華、晴美を見る
みんな頷いたのを確認して恭介はスマートフォンの入っている箱をそれぞれに渡して開封してその日は恭介以外は人生初の『オンラインゲーム』を協力プレイしたのだった
───────────────
久しぶりの投稿です
遅くなって申し訳ありませんでした
お気に入り数400突破、本当にありがとうございます!
34
あなたにおすすめの小説
悪役側のモブになっても推しを拝みたい。【完結】
瑳来
BL
大学生でホストでオタクの如月杏樹はホストの仕事をした帰り道、自分のお客に刺されてしまう。
そして、気がついたら自分の夢中になっていたBLゲームのモブキャラになっていた!
……ま、推しを拝めるからいっか! てな感じで、ほのぼのと生きていこうと心に決めたのであった。
ウィル様のおまけにて完結致しました。
長い間お付き合い頂きありがとうございました!
王道学園のモブ
四季織
BL
王道学園に転生した俺が出会ったのは、寡黙書記の先輩だった。
私立白鳳学園。山の上のこの学園は、政財界、文化界を担う子息達が通う超名門校で、特に、有名なのは生徒会だった。
そう、俺、小坂威(おさかたける)は王道学園BLゲームの世界に転生してしまったんだ。もちろんゲームに登場しない、名前も見た目も平凡なモブとして。
平凡ハイスペックのマイペース少年!〜王道学園風〜
ミクリ21
BL
竜城 梓という平凡な見た目のハイスペック高校生の話です。
王道学園物が元ネタで、とにかくコメディに走る物語を心掛けています!
※作者の遊び心を詰め込んだ作品になります。
※現在連載中止中で、途中までしかないです。
平凡な男子高校生が、素敵な、ある意味必然的な運命をつかむお話。
しゅ
BL
平凡な男子高校生が、非凡な男子高校生にベタベタで甘々に可愛がられて、ただただ幸せになる話です。
基本主人公目線で進行しますが、1部友人達の目線になることがあります。
一部ファンタジー。基本ありきたりな話です。
それでも宜しければどうぞ。
【完結済】俺のモノだと言わない彼氏
竹柏凪紗
BL
「俺と付き合ってみねぇ?…まぁ、俺、彼氏いるけど」彼女に罵倒されフラれるのを寮部屋が隣のイケメン&遊び人・水島大和に目撃されてしまう。それだけでもショックなのに壁ドン状態で付き合ってみないかと迫られてしまった東山和馬。「ははは。いいねぇ。お前と付き合ったら、教室中の女子に刺されそう」と軽く受け流した。…つもりだったのに、翌日からグイグイと迫られるうえ束縛まではじまってしまい──?!
■青春BLに限定した「第1回青春×BL小説カップ」最終21位まで残ることができ感謝しかありません。応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。
日本一のイケメン俳優に惚れられてしまったんですが
五右衛門
BL
月井晴彦は過去のトラウマから自信を失い、人と距離を置きながら高校生活を送っていた。ある日、帰り道で少女が複数の男子からナンパされている場面に遭遇する。普段は関わりを避ける晴彦だが、僅かばかりの勇気を出して、手が震えながらも必死に少女を助けた。
しかし、その少女は実は美男子俳優の白銀玲央だった。彼は日本一有名な高校生俳優で、高い演技力と美しすぎる美貌も相まって多くの賞を受賞している天才である。玲央は何かお礼がしたいと言うも、晴彦は動揺してしまい逃げるように立ち去る。しかし数日後、体育館に集まった全校生徒の前で現れたのは、あの時の青年だった──
笑って下さい、シンデレラ
椿
BL
付き合った人と決まって12日で別れるという噂がある高嶺の花系ツンデレ攻め×昔から攻めの事が大好きでやっと付き合えたものの、それ故に空回って攻めの地雷を踏みぬきまくり結果的にクズな行動をする受け。
面倒くさい攻めと面倒くさい受けが噛み合わずに面倒くさいことになってる話。
ツンデレは振り回されるべき。
前世が俺の友人で、いまだに俺のことが好きだって本当ですか
Bee
BL
半年前に別れた元恋人だった男の結婚式で、ユウジはそこではじめて二股をかけられていたことを知る。8年も一緒にいた相手に裏切られていたことを知り、ショックを受けたユウジは式場を飛び出してしまう。
無我夢中で車を走らせて、気がつくとユウジは見知らぬ場所にいることに気がつく。そこはまるで天国のようで、そばには7年前に死んだ友人の黒木が。黒木はユウジのことが好きだったと言い出して――
最初は主人公が別れた男の結婚式に参加しているところから始まります。
死んだ友人との再会と、その友人の生まれ変わりと思われる青年との出会いへと話が続きます。
生まれ変わり(?)21歳大学生×きれいめな48歳おっさんの話です。
※軽い性的表現あり
短編から長編に変更しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる