学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語

紅林

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橋爪 裕翔

第十二話

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入浴をすませ、それぞれの客室で皆が寝ている頃、恭介は喉が渇いのでキッチンに水を取りに行くため階段を降りていた

なんか喉乾いちゃった
すき焼き少し味が濃かったからかなぁ

そんなことを考えながら歩いているとリビングの方から窓を開ける音がすることに気づいた

え!?
ど、泥棒!?
すごい怖いんだけど、見に行かないとダメだよねぇ……

恭介は履いていたスリッパを脱いで手に持ち、恐る恐るリビングへと続く扉を開けた
しかしリビングにいたのは月明かりに照らされて夜空を眺める裕翔の姿だった

「な、なんだ裕翔かぁ。泥棒かと思ったよ」
「え、あぁすみません。眠らなかったので夜風に当たろうと思って」
「眠れなかったの?夜風に当たりたいなら庭にでてみたら?今日は涼しくて気持ちいいよ」

恭介は玄関に置いてあった二足の靴を取ってきてひとつを裕翔に渡した

「はい!せっかくだし僕も一緒に行くよ」
「すみません。付き合わせるみたいになって」
「いいよいいよ。友達でしょ」

裕翔は驚いたような顔をしたが、直ぐに靴を受け取りそれを履いて庭に出た

「ここは田舎じゃないし星とかは見えないねー」
「そうですね。東京も近いですし、都会は星の光が見えにくいですよね」
「そうだね。いつか満天の星空とか見てみたいなぁ」
「見たことないんですか?」
「うん、父さんって旅行とか嫌がるんだよね」

旅行とか最後に行ったの2年前とかだよね。父さんは家が一番いいとか言うし

「へぇ、恭介は沢山旅行とか行ってるんだと思ってた」
「まぁ、母さんは旅行好きなんだけど、父さんがね……。だから僕、昨日とかすっごいワクワクしてたんだよ!友達とお泊まりとかした事なかったから!」
「俺も小学校の時からあんまり親しくしてる人はいなかったんです。だからお泊まり会って言うのはこれが初体験です」

恭介ちは庭に設置してあるベンチに座った

「えぇ!意外!裕翔って友達とか多そうなのにね。優しいし」
「そんなの言ってくれるの恭介だけですよ」
「そう?誠たちみんなそう思ってると思うよ?料理も作ってくれたし、過去の嫌なこととかも話してくれたし、多分みんな裕翔のこと友達だと思ってるよ」
「っ……!そうですね。本当に俺が誠たちと仲良くなれたのは恭介のおかげです。本当にありがとう」

恭介はそう言われ、照れくさそうに頬をポリポリとかいた

「なんか改めて言われると照れるなぁ」
「ははっ、確かにそうですね。なんか俺も恥ずかしくなってきました」
「もう!言った本人まで恥ずかしくならないでよ!」
「ははっ、すみませんすみません」

二人はその後もしばらく庭のベンチに腰かけて、話をした。恭介はこの会話が裕翔の心の中にあった不安や劣等感などの気持ちを断ち切り、良い方向へと導いていることに気づいていない

そして更に、二階の客室から一人の少女がその様子を覗いていることに二人は知る余地もなかった


─────────────

更新遅くなって申し訳ございません!
作者は高校の課題を全くやっていなかったために教師より課題を増量されてそれに追われておりました!
流石に成績がかかった高校の課題を全くやらない訳にはいかずそちらに集中してしまっていました。申し訳ないです!
ですがこの作品はちゃんと責任をもって完結させて頂きます!
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