39 / 64
27. 真実
しおりを挟む
結局、話し合いの末、婚約は続行。
でも、婚約の一歩前の仮婚約の時期を設ける事になり、私が婚約を継続できないと判断したら破棄、もしくは白紙にするということを了承してもらったのよね。
今回の事で、ロイド様もご両親に事の顛末を王太子殿下同席のもと説明されたらしく、責任を感じたウィローズ公爵家からは、迷惑をかけたという事で本来私が受け取るべき予定だったものを金銭で換算したと、慰謝料を持って謝りに来られたし。
なんでも、リリアンナ様は私という婚約者の存在を初めから知っていらしたとか。
それでルカ様が私に送った手紙や誕生日や記念日の品を、買収したコゼルス侯爵家の使用人に回収させ、疎遠にさせようと仲違いさせようとしていたようです。
ただ、その使用人も罪悪感を抱いていたのか、当たり障りのない内容を書いた手紙だけは送っていたようで、私が受け取ったのはルカ様が送った手紙の1割もなかったみたい。
あのデビュタントも、実際は身につけるアクセサリーの手配をしていたようで、それが届いていないと知ったルカ様が調べたところ、贈ったという言葉だけがルカ様に伝えられていたらしい。ということは、気にかけてくださっていたということ…なのよね。
そしてその日、その使用人の方が隠し持っていた捨てられずに隠されていたルカ様の手紙が私に届き、その中には、ルカ様から自分を信じてほしいと何度も何度も書かれていて、詳しくは言えないまでも必死にあらがっていたことがその文章から感じることができた。
そしてそれに気が付かなかったコゼルス侯爵家からも、今回の事で私が負った精神的苦痛に対してできることはすると、何でも言ってくれと申し出てくださいました。
ここで婚約解消も出来たけど、私はそうできなかった。
やはり、捨てきれない想いがまだ残っていたから。
だけど、だからと言って『はいそうですか』といきなり戻れるわけもない。
しばらくは一人で考えたいと、私はルカ様とは会わずゆっくりと過ごすことにしたの。
その間に自分の中の感情と向き合ってみようとしたけれど、なかなかそう簡単にはいかなかいものね。
人の心って難しいわ。
学園で過ごした約一年間に見聞きした二人の事が思っていた以上に心の傷になっていたみたいで、真相が分かった今は一人になるとズキズキと胸が痛み、二人の姿を見て気にしないふりをしながらもやっぱりショックを受けていたみたい。
ルカ様が自分の目の前に座って、私をジッと見て時折辛そうに顔を顰めて気を使いながら必死に言葉を紡いでいる姿を見ると、それが本心なのだと、私を思ってだと考えると嬉しくもあるし悲しくもあった。
ルカ様はちゃんと私を想ってくれている。
彼の目を見ているとちゃんと感じるけど、でも、まだどこかで怖かったりもする。
もうリリアンナ様の事は心配しなくてもいいのかって。
私は何も考えないでルカ様の事だけを信じて行けるのかって。
だから、一人で考えたかった。
学園で、友達と一緒に何も考えずに楽しみたかった。
逃げるのかと言われるとそうかもしれないけど、少しだけ、せめて二年生になるまではこのままでいたいの。
でも、婚約の一歩前の仮婚約の時期を設ける事になり、私が婚約を継続できないと判断したら破棄、もしくは白紙にするということを了承してもらったのよね。
今回の事で、ロイド様もご両親に事の顛末を王太子殿下同席のもと説明されたらしく、責任を感じたウィローズ公爵家からは、迷惑をかけたという事で本来私が受け取るべき予定だったものを金銭で換算したと、慰謝料を持って謝りに来られたし。
なんでも、リリアンナ様は私という婚約者の存在を初めから知っていらしたとか。
それでルカ様が私に送った手紙や誕生日や記念日の品を、買収したコゼルス侯爵家の使用人に回収させ、疎遠にさせようと仲違いさせようとしていたようです。
ただ、その使用人も罪悪感を抱いていたのか、当たり障りのない内容を書いた手紙だけは送っていたようで、私が受け取ったのはルカ様が送った手紙の1割もなかったみたい。
あのデビュタントも、実際は身につけるアクセサリーの手配をしていたようで、それが届いていないと知ったルカ様が調べたところ、贈ったという言葉だけがルカ様に伝えられていたらしい。ということは、気にかけてくださっていたということ…なのよね。
そしてその日、その使用人の方が隠し持っていた捨てられずに隠されていたルカ様の手紙が私に届き、その中には、ルカ様から自分を信じてほしいと何度も何度も書かれていて、詳しくは言えないまでも必死にあらがっていたことがその文章から感じることができた。
そしてそれに気が付かなかったコゼルス侯爵家からも、今回の事で私が負った精神的苦痛に対してできることはすると、何でも言ってくれと申し出てくださいました。
ここで婚約解消も出来たけど、私はそうできなかった。
やはり、捨てきれない想いがまだ残っていたから。
だけど、だからと言って『はいそうですか』といきなり戻れるわけもない。
しばらくは一人で考えたいと、私はルカ様とは会わずゆっくりと過ごすことにしたの。
その間に自分の中の感情と向き合ってみようとしたけれど、なかなかそう簡単にはいかなかいものね。
人の心って難しいわ。
学園で過ごした約一年間に見聞きした二人の事が思っていた以上に心の傷になっていたみたいで、真相が分かった今は一人になるとズキズキと胸が痛み、二人の姿を見て気にしないふりをしながらもやっぱりショックを受けていたみたい。
ルカ様が自分の目の前に座って、私をジッと見て時折辛そうに顔を顰めて気を使いながら必死に言葉を紡いでいる姿を見ると、それが本心なのだと、私を思ってだと考えると嬉しくもあるし悲しくもあった。
ルカ様はちゃんと私を想ってくれている。
彼の目を見ているとちゃんと感じるけど、でも、まだどこかで怖かったりもする。
もうリリアンナ様の事は心配しなくてもいいのかって。
私は何も考えないでルカ様の事だけを信じて行けるのかって。
だから、一人で考えたかった。
学園で、友達と一緒に何も考えずに楽しみたかった。
逃げるのかと言われるとそうかもしれないけど、少しだけ、せめて二年生になるまではこのままでいたいの。
1,758
あなたにおすすめの小説
で、お前が彼女に嫌がらせをしている理由を聞かせてもらおうか?
Debby
恋愛
ヴェルトが友人からの手紙を手に辺境伯令嬢であるレィディアンスの元を訪れたのは、その手紙に「詳細は彼女に聞け」と書いてあったからだ。
簡単にいうと、手紙の内容は「学園で問題を起こした平民──エボニーを妻として引き取ってくれ」というものだった。
一方その話を聞いてしまった伯爵令嬢のオリーブは動揺していた。
ヴェルトとは静かに愛を育んできた。そんな自分を差し置いて、言われるがまま平民を妻に迎えてしまうのだろうか。
そんなオリーブの気持ちを知るはずもないエボニーは、辺境伯邸で行儀見習いをすることになる。
オリーブは何とかしてヴェルトを取り戻そうと画策し、そのことを咎められてしまう。もう後は無い。
オリーブが最後の望みをかけてヴェルトに自分を選んで欲しいと懇願する中、レィディアンスが静かに口を開いた。
「で、そろそろお前が彼女に嫌がらせをしている理由を聞かせてもらおうか」
「はい?」
ヴェルトは自分が何を言われたのか全く理解が出来なかった。
*--*--*
覗いてくださりありがとうございます。(* ᴗ ᴗ)⁾⁾
★全31話7時19時更新で、全話予約投稿済みです。
★★「このお話だけ読んでいただいてもOKです!」という前提のもと↓↓↓
このお話は独立した一つのお話ですが、「で。」シリーズのサイドストーリーでもあり、第一弾「で、私がその方に嫌がらせをする理由をお聞かせいただいても?」の「エボニーその後」でもあります(あるいは「最終話」のその後)。
第一弾「で、私がその方に嫌がらせをする理由をお聞かせいただいても?」
第二弾「で、あなたが私に嫌がらせをする理由を伺っても?」
第三弾「で、あなたが彼に嫌がらせをする理由をお話しいただいても?」
どれも女性向けHOTランキングに入り、特に第二弾はHOT一位になることが出来ました!(*´▽`人)アリガトウ
もしよかったら宜しくお願いしますね!
王女殿下の秘密の恋人である騎士と結婚することになりました
鳴哉
恋愛
王女殿下の侍女と
王女殿下の騎士 の話
短いので、サクッと読んでもらえると思います。
読みやすいように、3話に分けました。
毎日1回、予約投稿します。
母の中で私の価値はゼロのまま、家の恥にしかならないと養子に出され、それを鵜呑みにした父に縁を切られたおかげで幸せになれました
珠宮さくら
恋愛
伯爵家に生まれたケイトリン・オールドリッチ。跡継ぎの兄と母に似ている妹。その2人が何をしても母は怒ることをしなかった。
なのに母に似ていないという理由で、ケイトリンは理不尽な目にあい続けていた。そんな日々に嫌気がさしたケイトリンは、兄妹を超えるために頑張るようになっていくのだが……。
『恋心を凍らせる薬を飲みました』 - 残りの学園生活、どうぞご自由にお遊びください、婚約者様
恋せよ恋
恋愛
愛されることを諦めた。だから、私は心を凍らせた。
不誠実な婚約者・ユリアンの冷遇に耐えかねたヤスミンは、
伝説の魔女の元を訪れ、恋心を消し去る「氷の薬」を飲む。
感情を捨て、完璧な「人形」となった彼女を前に、
ユリアンは初めて己の罪と執着に狂い始める。
「お願いだ、前のように僕を愛して泣いてくれ!」
足元に跪き、涙を流して乞う男に、ヤスミンは冷酷に微笑む。
「愛?……あいにく、そのような無駄な感情は捨てましたわ」
一度凍りついた心は、二度と溶けない。
後悔にのたうち回る男と、心を凍らせた冷徹な公爵夫人の、
終わりのない贖罪の記録。
🔶登場人物・設定は筆者の創作によるものです。
🔶不快に感じられる表現がありましたらお詫び申し上げます。
🔶誤字脱字・文の調整は、投稿後にも随時行います。
🔶今後もこの世界観で物語を続けてまいります。
🔶 『エール📣』『いいね❤️』励みになります!
クレアは婚約者が恋に落ちる瞬間を見た
ましろ
恋愛
──あ。
本当に恋とは一瞬で落ちるものなのですね。
その日、私は見てしまいました。
婚約者が私以外の女性に恋をする瞬間を見てしまったのです。
✻基本ゆるふわ設定です。
気を付けていますが、誤字脱字などがある為、あとからこっそり修正することがあります。
「貴女じゃ彼に不釣りあいだから別れて」と言われたので別れたのですが、呪われた上に子供まで出来てて一大事です!?
綾織季蝶
恋愛
「貴女じゃ彼に不釣りあいだから別れて」そう告げられたのは孤児から魔法省の自然管理科の大臣にまで上り詰めたカナリア・スタインベック。
相手はとある貴族のご令嬢。
確かに公爵の彼とは釣り合うだろう、そう諦めきった心で承諾してしまう。
別れる際に大臣も辞め、実家の誰も寄り付かない禁断の森に身を潜めたが…。
何故か呪われた上に子供まで出来てしまった事が発覚して…!?
本日、私の妹のことが好きな婚約者と結婚いたしました
音芽 心
恋愛
私は今日、幼い頃から大好きだった人と結婚式を挙げる。
____私の妹のことが昔から好きな婚約者と、だ。
だから私は決めている。
この白い結婚を一年で終わらせて、彼を解放してあげることを。
彼の気持ちを直接聞いたことはないけれど……きっとその方が、彼も喜ぶだろうから。
……これは、恋を諦めていた令嬢が、本当の幸せを掴むまでの物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる